「アイツに、そういうセンスはない。断じて…ない。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 日曜日の朝9時。汀家の玄関で…。
柚香、チャイムの音で玄関に。

愛実、引き戸を開けて、直立姿勢で両手を前で重ねて、柚香の前で丁寧に頭を下げて、
「おはようございます。汀柚香様。」

そんな愛実を見て柚香、思わず、
「ぷっ。な~~に言ってんだか~~。」
そして、振り向きざまに右手を肩まで。そして、「おいで」のポーズ。

愛実、そんな柚香を見て、ニコニコと、
「へへ。おっ邪魔っしま~~す。」

愛実、一旦台所に顔を出して、
「おばあちゃん。おはよ。」

幸乃、愛実を見てニッコリと、
「はい、おはよ。うん。いらっしゃい。」

そしてふたり、茶の間に。

愛実、すぐさま絨毯に座って、テーブルを右手指先でペンペンと叩きながら、
「んもぅ~~。最高っ。」

その声にゆっくりと座っての柚香、こちらもニコニコと、
「そのようで~~。」

「さすがはメークアップアーティストとヘアースタイリスト。あのふたりがいたらドラマか映画にでもなるんじゃない…???…な~~んて思っちゃうほどの凄い演出。」

そんな愛実のハイテンションの声に柚香、ニッコリと、
「へぇ~~~。」
そして柚香、にこやかに、
「じゃあ~~、メグの結婚式も~~。そんな感じに~~するぅ~~???煌也(こうや)君。」

その声に愛実、顔をクシャリとさせて、そして両手をヒラヒラと、
「無理無理無理無理。全~~然。全く無理。」

いきなり柚香、口を尖らせて、
「どうしてよ~~~。」

そんな柚香に愛実、
「アイツに、そういうセンスはない。断じて…ない。まっ。確かに。映画を作るって言うの…、だけは合ってる。…けどね~~。まっ。それが…、ひとつのアイツの、人間としての、良さ、でも…、あるんだけど…。」

柚香、
「いいじゃな~~い~~。自分の夢が、いつかは女優になったメグの映画を作るんだって、夢があるぅ~~。それこそ、そのために映画、映像を目指せる大学に、それも、専門の学部に入ったんだから~~。…そういう恋人がいるって事自体、凄い事だよ~~。」

その話に今度は愛実、照れながらも、
「まままままま。私の話は、ここまでで~~。」

いきなり柚香、
「な~~によ~~。メグから、んもぅ~~最高っ。て話で~~。」

「そりゃ、まま。…そうだけど~~。…で…???…で…???…あれから…???…ねね。」
ニコニコと愛実。

幸乃、ジュースとクッキーの皿をトレイに、
「はいはいはい。メグちゃん、昨日、私が焼いたクッキーだけど…。味見、してみない~~。」

愛実の前にクッキーのお皿。愛実目を真ん丸に、
「う~~っそ。」

柚香、
「ふふ~~ん。私も昨日、食べたけど、うん。美味しかった。」

愛実、一個、手に。
「へぇ~~~。」
そしてすぐさま口にパクリ。瞬間、またまた目を真ん丸に、そしてモグモグと。
そしてニッコリとして、口に右手を。顔を前に、2回。コクリ、コクリと。

そんな愛実を見て幸乃。柚香を見てニコリと。
柚香も祖母を見てニコリと。

愛実、
「うんうんうん。お~~いし~~。う~~っわ。何々、おばあちゃん、こういうの、作れるんだ~~。」

「ん~~。…って言うか~~。新聞の広告と一緒に、料理の小冊子が入ってたの。美味しいクッキーの作り方って。単に4ページだったけど…。試しにやってみようかって。幸運にも、材料もあったからね~~。」

瞬間、愛実、
「わぁ。私も作りたい。ねね、おばあちゃん。」

幸乃、ニコニコと、
「うん。いいよ~~。ちょっと待ってね~~。」

愛実、また一個。そして口に。
「うんうんうん。かかか。癖になるぅ~~。」

幸乃、茶の間に。そして愛実に、小冊子を。
「はい。どうぞ~~。」

愛実、受け取って、
「へぇ~~~。…あっ、でも…、私がこれ…。」

その声に幸乃、首を振って、
「ううん。私はもぅ、一度作ってしまったから、頭の中に。」

「さっすが~~~。」

幸乃、ニッコリと、
「そんなもんだよ。」

愛実、目をパチクリとさせて、
「ねね。」
幸乃を見て、そして柚香を見て、
「陽織ちゃんって、どんな感じ…???…初めて会った時。何だか、こぅ~~。人にはあんまり、興味なさそうな…。何か…、つっけんどんな…。」

その声に柚香、思わず目をパチクリと。
「メグ…???」

幸乃、愛実の声に、
「ふん…???」

柚香、自然に祖母を見て。

そんな柚香を幸乃、
「うん…???」

瞬間、柚香、また祖母を見て、
「えっ…???」
すぐさま、
「あっ。えっ…???…って言うか、おばあちゃん。私、陽織の事、何も知らないし~~。会った事、ないし~~。」

その声に幸乃、今度は愛実を見て、
「えっ…???」

瞬間、愛実、幸乃を見て、こちらも、
「うん…???」
柚香を見て、目をキョロキョロと…。

いきなり幸乃、
「ぷっ。」

愛実、右目を歪めて…。そして愛実も、
「ぷっ。」

幸乃、顔をコクリと、
「その通り。」

愛実も、
「だよね~~。ユズが、分かる訳、ないよね~~。」








LIBRA~リブラ~   vol,140.   「アイツに、そういうセンスはない。断じて…ない。」

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