阿須賀、また陽織に、
「ひ…、陽織…、ちゃん…???」
亮輔、阿須賀に、
「だから…。おま…。」
阿須賀、
「あ、あ…。うん。…でも…。何だか…。…変。」
亮輔、
「…ん~~。まっ。…確かに…。変と…言われれば…。」
瞬間、陽織の傍の老人を見て、
「あ、あ、あ~~。すんません。」
幸乃、その男性に、笑顔で、
「ううん。」
顔を左右に、
「いいんですよ。」
真輝、
「ひとりで外に出たら…。何処に行くのか…。」
亮輔、
「あぁ。…確かに。…体は…。こんなでも…。記憶は…、2歳。…迷子になるのが…、関の山。…あ、いや…。んじゃ、大学の方には…???」
真輝、
「うん。おばあさんが…。」
そこまで言って、
「あ、こちら…、柚香さんのおばあさん。汀、幸乃(ゆきの)さん。」
真輝、幸乃に、
「染谷、亮輔君。僕と同じ専攻。」
幸乃、男性に丁寧にお辞儀を…。
「初めまして、柚香の祖母の幸乃と申します。」
丁寧な挨拶に亮輔、頭を撫でながら、
「あ、あ、あ~~。はい。初めまして、染谷と…。…で、こいつが…。」
阿須賀を…。
幸乃、女性にも、お辞儀をして、
「幸乃と申します。」
阿須賀、思わず、照れながら、
「あ、あは。は、は、は。あ~~。はい。阿須賀です。広戸阿須賀。うん。陽織ちゃんとは、店で…。あ、はい。」
幸乃、再びふたりにお辞儀をして、
「いろいろと、お世話になっております。」
そして、
「今後共に、よろしくお願いいたします。」
頭を上げて、また再び頭を下げる。
そんな丁寧な姿に亮輔、
「あ、いや…。…おばあさん…。そんな…丁寧に…。…いや…。って言うか…。こっちが…なんだか…。照れ臭くなっくるし…。」
阿須賀と真輝を見ながら。
そんな亮輔を真輝も満更でもなさそうに…。
亮輔、続ける。
「…そんな…、…別に…、大した事、してる…訳でもないのに…。…ただ…、いつも行く店で見た顔の人が、大学にもいた。不思議に思って声を掛けた。そしたら、全然別の人だった。…で、こっちが驚いて…。そこから話が…。」
真輝もその話に頷く。
亮輔、
「あ。…でも…。…結局、陽織ちゃん…。」
そして幸乃と真輝を見て…。
「柚香…さんの事…???」
真輝、その声に、頷いて、
「うん。その事は…もぅ…、知ってる。」
いきなり陽織、ボソリと、呟くように、
「あんた。店に来る人だよね。」
亮輔、その声に、思わず陽織を見て、
「えっ…???」
そして、少し照れたように、
「あ、あ~~。」
すると陽織、僅かに顔を前に、口を尖らせて、そして、
「ども。」
すると、ニッコリ。
「また会えたね。」
その声に亮輔、照れたままで、
「お、お~~。はは。はははは。」
「…と、言う事は…。」
陽織、建物を見て、そして亮輔と阿須賀を見て、
「あんた…たちも…、この…大学…???」
瞬間、真輝も幸乃も、
「えっ…???」
いきなりの声に亮輔、目をパチクリと、
「えっ…???」
少し、驚きながら…。
「あ、あ~~。」
建物を見て、
「そ、そうだけど…。」
阿須賀、思わず陽織に、
「陽織ちゃん、凄~~~。ねね、どうして分かったの…???」
その声に陽織、目をパチクリとさせて、
「…あ、いや…。ただ、単に、店でふたりに会ってるから…。で…、簡単に、今も…ここで…。…ただ、それだけ…。それに…。」
真輝を見て、
「真輝もここなんでしょ。大学…。」
その、「真輝」と言う言葉に真輝、目をパチクリとさせて、
「あ、あ~~。」
慌てて幸乃、陽織に、
「これ…。呼び捨てで…。」
瞬間、阿須賀、口を窄めて目を真ん丸に、
「凄っ。」
「へぇ~~~。」
そして陽織、幸乃の傍を離れて、ニッコリと。そして、両手を腰の辺りで結んで体をゆらりゆらりと、
「そっか~~。真輝も、亮輔も~~。」
亮輔と阿須賀を見ながら、
「阿須賀も、ここの大学なんだ~~。」
亮輔、いきなり自分の事も、「亮輔」と名前で…。思わず顔を綻ばせて、
「お、お~~。」
「どんなトコなんだ…???…大学って…。私も知りたい。」
阿須賀も、思わず両手を口に、
「私の事も阿須賀って呼んでくれた~~。」
嬉しそうに。
「なんかさ。さっき、おばあちゃんと一緒に、病院に行ったんだけど…。何か、探られているみたいで…。居心地が悪いって言うか…。」
幸乃、目をパチクリとさせて、陽織に、
「陽織、おま…。そんな風に…。」
真輝、幸乃に、
「おばあさん…???」
問い掛けるようでも…。
幸乃、そんな真輝に困ったような顔で、
「いえね~~。どうせなら、一度…。柚香が入院。それに…。しかも…、陽織も柚香から陽織に変わったとこだからって、長篠観音病院に…。連れて行ったの。」
大学を眺めながらの陽織。
すると、何を思ったのか陽織、いきなり亮輔の右手を取り、そして阿須賀の左手を取り、
「イェ~~イ。」
いきなりふたりの手を取り、高く掲げる。
亮輔、
「え~~~???」
阿須賀も、
「陽織ちゃん…???」
真輝、いきなり、
「えっ…???」

LIBRA~リブラ~ vol,116. 真輝、幸乃に、「染谷、亮輔君。僕と同じ専攻。」
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