柚香、「私…。今…、病院にいるんだ。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

 ドキドキ 阿須賀は阿須賀で、亮輔に、
「ねね、どういう事…???」

亮輔、顔を傾げて…。

藪岡、
「まっ。ねぇ~~。」



廊下で柚香、スマホを耳に、
「もしもし、真輝君。」

いつもの大学のベンチで真輝、
「もしもし、柚香さん。今、何処…???…大丈夫…???」

その声に、
「あっ。あ~~。うん。うん。大丈夫。…あ。…ただ…。」

「ただ…???」

「うん。」
柚香、
「私…。今…、病院にいるんだ。」

その声に真輝、いきなり、
「病院…???」

「あっ。うん。…ちょっとした、ある事情で…。病院に来ることになって…。」

「ある事情…。」
真輝、目をキョロキョロと…。
「…ある事情で…???…あっ。…もしかして…。それって…。昨日、僕が…メールで、解離性同一性障害の…。」

柚香、その名前に、
「…う、うん…。そうなんだけど…。……。」
声が途切れる。柚香、次の言葉が口から出て来ない。

スマホから、
「もしもし…???…もしも…。」
真輝の声。

柚香、数秒…。
「あっ。後で…、また電話する。うん。じゃあ…。」

そこでプツリと通話は切れる。

真輝、
「あっ。」
そして、僅かに両眉の先を吊り上げて、
「…一体…、どうなってる…???」

柚香、ゆっくりとドアを開けて中に、
「すみま…せんでした。」

藪岡、微笑むように、
「うん。…大丈夫…???」

柚香、
「あ、はい。」
指で髪を掻き上げて…。

阿須賀、
「彼~~れ氏っかな~~???…はは。」

その声に柚香、目をパチクリと…。そして僅かに顔を傾げて。

阿須賀、
「あは。図星だ~~。」

亮輔、
「阿須賀~~。」

阿須賀、
「いやいやいや。だって。だって、だって、はは、柚香さん、顔、赤くなってる~~。」

確かに、阿須賀の一言で僅かに柚香、顔を赤く…。

藪岡、
「はは。まぁまぁ。」
そして柚香に椅子に座るように。

柚香、
「すみません。」
椅子に座り…。

「そんな訳でだ。」
藪岡、
「陽織ちゃんの話を聞くと…。病院で目が覚めた。そこで見る景色が…、初めて見る景色。そして、ベッドに付いている名前が汀柚香。君の名前。そして深夜の3時間しか行動してない。記憶がない。…更には、大学にいる陽織ちゃんにそっくりな女性は…。柚香さん。あなた。…それを踏まえると…。」

柚香、
「…私…。」
亮輔と阿須賀も柚香を見る。

藪岡、
「うん。…つまりは…。…柚香さん。…あなたの身体に…。どういう風に、そうなったのかは…、分からないが…。…数時間だけ…。柚香さんは柚香さんではなく、陽織ちゃんになっている。…その答えが…。」

亮輔、藪岡、
「解離性同一性障害。」

柚香、僅かに考え込み…。…けれども…。
「…やっぱり…。…そうなんですね。」

その声に藪岡も亮輔も、
「えっ…???」

阿須賀、
「わお。」

藪岡、俄かに混乱しているように、
「…やっぱりって…???」

亮輔、口を尖らせて…。

藪岡、柚香を見て、
「うん…???」

柚香、ゆっくりと息をして…。
「私…。昨日…。…ある場所で…。陽織に…、なっていたんです。…けど…。」

阿須賀、亮輔、柚香を見て、
「えっ…???」

藪岡、
「おぅ。」

「…でも、それって…。私…、全然、記憶がなくって…。家に帰って、それから私に戻ったみたいなんです。」

阿須賀、
「どういう事…???」

亮輔も、
「うん。」

藪岡、
「話して…くれるかな…???」

「あ、あ~~~。」
柚香、
「あ、はい。…実は…。」

柚香、昨日の事を話始める。




阿須賀、
「わお。…やっぱり彼氏だ。わは。」

藪岡、
「うんうん。」

亮輔は黙ったままで…。

藪岡、体を僅かに後ろに。そして腕を組んで、
「そっか~~。茶の間で気付いたら、そこにその人とおばあちゃんがいた。その前の記憶がない。…そして、その事を教えてくれたのが、その…、人。」

柚香、
「はい。…で、その人から夜にラインが来て、解離性同一性障害。…って。」

亮輔、
「藪さん。」

藪岡、
「う~~~ん。これは…。」

阿須賀も藪岡を見て、
「……。」

「とにかく…。」

藪岡、
「これと言って、確実にこれで治ると言う、治療法は…ないんだ。…その人の精神的な面が多くを占領している。ある場合、とんでもない命に危険のある事故や状況、状態に陥って、精神面で、そして心が完全に乱されての精神的衝撃…。それがトラウマになってどうにもならない精神混乱。そういう症状もある。医学的には、PTSD、心的外傷。…と、言うのがあるんだけど…。」

亮輔、
「PTSD…。」

「…でも…。今の柚香さんの場合は…。その、PTSDには…、属さない。…現に、今の柚香さんの場合は、身体的には、何処も…。」

柚香、顔をコクリと、
「はい。いつも通りの生活。…そして、大学にも通って講義、受けてます。」

亮輔も、口を尖らせて、
「だよね~~。…現に、大学で俺たちと、会っている訳だし。何も別に…。」

阿須賀、
「…なんだ…、けど~~。…でも…。」

藪岡、
「うん。…今後も…、いつか…、陽織ちゃんになっている…。可能性。」

瞬間、柚香、
「先生。」








LIBRA~リブラ~   vol,056.  柚香、「私…。今…、病院にいるんだ。」

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