幸乃、真輝に、
「え~~。」
柚香を見て、
「この子には、双子の妹がいましたね~~。陽織と言います。」
陽織、頭の中で、
「…おっと。それ、私。」
真輝、瞬間、陽織を見て、
「双子…、だったんだ~~。」
陽織は陽織で、顔はそのままで、目だけで…。そして、頭の中で、
「…だから…、私、さっき、そう言ったじゃん。」
幸乃、柚香と真輝を見て笑顔で…。
陽織、そんな幸乃に少しだけ微笑むように…。
そして幸乃、柚香を見て、何かしら顔を傾げて、目をパチクリと、
「はは。どうしたんだぃ。何だか…、大人しいけど…。柚香~~。何でも興味を持ちたがるあなたにしては…。何も喋らなくって~~。」
その声に陽織、
「えっ…???…」
目をパチクリと…。
「あっ…???…えっ…???あ…、はははは。いえいえいえ。」
「何が…???…おばあちゃんに、いえいえ…なんて…。ははは。」
真輝、
「あ、あのぉ~~。…と、なると…。…」
陽織を見て、そして幸乃を見て、
「柚香さんの…、妹さん…って~~。」
幸乃、
「あぁ…。えぇ…。柚香の妹…。陽織…。…もぅ~~。小っちゃい時ですよ。」
そして…、仏壇の方に顔を向けて、
「自動車事故でね~~。」
瞬間、陽織、目を見開いて、頭の中で、
「…へっ…???」
「2歳でした…。」
陽織、また、頭の中で、
「…2歳…???」
幸乃、仏壇の方に顔を向けながら、
「父親が…。」
そして幸乃、柚香を見て、
「この子の父親は、外食関係の仕事をしてましてね~~。仕事で海外に…。」
陽織、また頭の中で、
「…おとうさん、外食関係…。…って、何の事…???」
真輝、幸乃の話にコクリと、
「はい。」
幸乃、
「一時帰国…。ゴールデンウィークにです。…そして、家族で小旅行にと…。この子も、妹の陽織も、そりゃもぅ~~。凄いはしゃぎようで…。」
真輝、陽織を見ながら…。陽織はただ黙ったままで…。
「そして…。その途中でですね~~。交通事故に遭って…。」
真輝、
「えっ…???…じゃあ…。」
幸乃、頭をコクリと…。
「えぇ~~。」
柚香を見て、
「この子は…、奇跡的に…、助かりましたが…。2歳の陽織。そして…、両親は…。残念ながら…。」
その時、いきなり陽織、顔を下に。そして、縮こまったように…。
そして、みるみる内に目からは涙が…。
そんな柚香を見て幸乃、思わず顔を傾げて、
「……。」
幸乃、真輝を見て…。
すると陽織、今度はテーブルにそのまま上半身を…。そして、
「わぁ~~~~。」
いきなり泣き出す。
真輝はそんな姿にいきなり目を見開いて口を窄めて。
幸乃、何かしら信じられないような顔で、
「えっ…???…へっ…???…どうしたんだぃ、柚香~~。何、いきなり泣き出して~~。ちょ~~っと~~。柚香~~。」
幸乃、いきなり柚香の方に。そして柚香の右肩に、
「どうしたんだ~~い。…そんな…。おばあちゃん、何か変な事、言ったかぃ…???…あの時の事故の事、話しただけじゃないかぃ。…あんた、子供の頃からこの話は何遍も聞いて…。それに、毎朝、仏壇のおとうさんとおかあさん。陽織の写真に手を合わせて~~。…何泣いてんだい…???…困った子だね~~。」
けれども陽織は、そのまま泣きじゃくるだけ…。
真輝、慰めるような顔で…。
幸乃も真輝に申し訳ない顏で…。
「ごめんなさいね~~。」
真輝、そんな幸乃に優しい顏で…、
「いえいえ。」
幸乃、柚香の背中を撫でながら、
「はは。どうしたんだい。あんたがそんな大きな声で泣くなんて~~。おばあちゃんもびっくりするよ~~。それに…。滅多な事では泣かないあんたが…。」
その声に真輝、
「えっ…???…そうなんですか…???」
幸乃、真輝に、笑顔で、
「えぇ。子供の頃から、私は陽織の分まで生きてやるって…。そんな気持ちで…。お蔭で、何にでも興味は持つし。しかも、器用で、手際も良くって…。…その割には…、料理はしないけどね~~。はははは。作るのは専ら、おばあちゃんの私の方…。」
真輝、
「へぇ~~。」
数分後…。ようやく泣き声が…。
…すると…。ムクっと、体を起こして、
「えっ…???…私…。…へっ…???…なんでここにいるの…???」
そして…、
「わっ。真輝君。…どうして真輝君、私の家…???」
そして、顔を右左に、
「へっ…???…おばあちゃん…???…はっ…???」
そして、
「えっ…???…駅前の…、カフェに行った…はず…。へっ…???…何…???…どうなってんの…???」
幸乃、そんな柚香を見て、
「おまえ…。どうかした…???」
真輝は真輝で、何度も目を瞑りながら…。
幸乃、
「勝巳さんに、おまえの小さい時の事故の事、話してたら、いきなりおまえ、泣きだして、凄い泣き声で…。」
「私が…泣いた…???」
思わず右手を振り、
「いやいやいや。悲しい事、何もないし…。」
幸乃、
「だって…。勝巳さんだって。」
柚香、真輝を見て、
「へっ…???…私…???…ん…???」
真輝、顔をコクリと…。

LIBRA~リブラ~ vol,040. 「この子には、双子の妹がいましたね~~。陽織と言います。
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