「何よ。何なのよ。あんた一体誰…???」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 真輝、柚香を見て、
「お〜〜っと。はい。」
柚香に笑顔で…。そして、
「ゴメン。待たせちゃった…???」

その声に柚香、相手を一瞥するかのように…。そして、一瞬、立ち去ろうとするが…。
「何よ。あんた誰…???」
柚香、相手を睨み付ける。

瞬間、真輝、目をパチクリと…、
「えっ…???」

柚香、相手にソッポを向くように、
「ふん。」
そのまま歩く…。

…と、その時、
「ちょっと待ってよ。」
相手の声。

その声に柚香、振り返って、相手を凝視して、
「何よ。何なのよ。あんた一体誰…???…私に何の用事…???」

いきなりの柚香のその声に真輝、頭を傾げて、困ったような顔で…。そして頭を掻いて、
「えっ…???…いや…。…その…。」

柚香、その男性に、じれったさを感じて、
「だから何…???…何なの…???」

「いや…。何なのって言われても…。困るんだけど…。俺…。君に誘われて…さ。…って言うか…。困った事があるから…。…んじゃ、どっかで会って話そうかっ…。…それで…。」
カフェの方に指を…。
「ここに…。」

すると柚香、
「そんな事言ったって、私は、何のためにここに来たのかさっぱり。帰るとこなんだけど…。」

真輝、その声に、
「えっ…???…何のためにここに来たのかさっぱり…って…。…どういう…???」

柚香、顔をグシャリとさせて、小さな声で、
「意味分かんない。」
そして歩こうと…。

けれども、また、
「ちょ、ちょっと、待ってよ。」

その声を無視して柚香、歩き始める。

真輝、思わず両眉を上下に。そして目を見開いて、呆れたような顔で、
「ちょっと、待ってよ、柚香さん。」

その声に柚香、歩きを止めて、
「私は陽織。柚香じゃない。」

その声に真輝、
「へっ…???」

そのまま陽織は歩き出す。真輝、今聞いた言葉、思わず頭の中で、
「…私は陽織。柚香じゃない。」
そして、今度は口に出して、
「どういう事…???」
両眉の先端を吊り上げながら。自分の数メートル前を歩いて行く柚香。
真輝、自然に体が動いていた。そして、柚香の後ろに。

そして柚香の左肩に右手を。
「待てよ。」
柚香の体を僅かに引いて、
「一体、どうしたって言うのっ!!!」
そして真輝、少しだけ厳しい顏で、
「こっちの方が、訳わかんないんだけど。」

けれども陽織も、
「だから、何なのよってさっきから…。」

真輝、まだ厳しい顔をして、
「あのさ。君、さっき、確か、私は陽織、柚香じゃないって言ったけど。」

その声に陽織、
「そぅっ。私は陽織、柚香じゃない。」

真輝、鼓動が高鳴っていた。
「じゃあ、聞くけど、その、陽織って人は、誰なの…???」

その声に陽織、目の前の男性を一瞥するかのように、
「あんた、バカなの…???」
そしてほくそ笑みをしながら、
「私が、私は陽織って言ってるんだから、陽織でしょ。私が陽織。」

真輝、両眉の先を吊り上げながら、
「君が、陽織…???…僕にはどこをどう見ても、柚香さんなんだけど…。」

すると陽織、納得したような顔で、
「当然じゃない、私と柚香は双子なんだから。」

その声に真輝、いきなり目を見開いて、
「えっ…???」

陽織、男性に、
「分かった…???…私、帰るけど…。」

スタスタと前を歩く陽織。

真輝、そんな柚香の後ろ姿を見ながら、
「双子…???」
僅かに考えては見るが…。…けれども…。真輝、柚香を追い駆ける。
そして、柚香の背中に、
「なぁ。」

陽織、一度、頭を揺らすが、後ろを見ずに、
「何よ。しつっこいわね〜〜。」

真輝、柚香の背中に、
「あのさ〜〜。」
何とか冷静さを保ちながら…、
「ひとつ聞きたいんだけど…。」

「何よ。」
「君が…、仮に、ひおりだとして…。その…、肩から下げているバッグ。それ…、柚香さんのバッグなんだけど…。」

瞬間、陽織、
「えっ…???」
いきなり立ち止まる。

真輝、
「そして…。それから…なんだけど…。その服、前に柚香さんが一度、着ていた事、あるんだけど…。」

思わず自分を陽織と言っていた柚香が自分の身に着けている服を…。

更に真輝は続ける。
「そして…、肝心な事がもうひとつ。…多分、そのバッグの中に、入っているはずの…様々なものの中にはスマホがあるはず。」
そして真輝、
「申し訳ないけど、そのスマホ、見てくれないかな…???」

陽織、両目をキョロキョロと…、しながらも、前の男性を見て、
顔を揺らしながらもバッグの中を…。…すると、平べったいものの感触が手に。
そしてそれを手で…、バッグの外に。

真輝、
「うん。それ…。」

陽織、途端に、
「…これって…???…何…???」

真輝、柚香に、
「ちょっといいかな…???」

陽織、見た事もない平べったいものを目の前の男性に渡して…。

真輝、
「ちょっと、借りるね。」

陽織、口を尖らせて。そして…、何気に目の焦点が合わない。

真輝、スマホの画面で何やら…。そして、
「はい。」
陽織の顏の前に、スマホの画面を。
「これが、僕の電話番号の登録。真輝くんってある。これが僕の名前。勝巳真輝。」








LIBRA~リブラ~   vol,036.  「何よ。何なのよ。あんた一体誰…???」

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