そして陽織、一度店に顔を出して、ルシアと肇にお辞儀を…。
そして、裏口から…。
家に帰っての陽織、時計の針は夜中の3時半。
家の中は静まり返っている。
部屋に入り、パジャマに着替えてベッドの中に…。
そして、
「ふぅ…。」
そして…、目を…。暗闇の中…。目を閉じて…。
…次第に…、まどろみが…。…けれども…。そして…、異変が…。
陽織、いきなり暗闇の中で目をパチリと…。そして…、
「うそ…。眠れない。」
暗闇の中で、目をキョロキョロと…。
「うそ。うそうそうそ。」
数分経ち。
「いや。なんで、なんで…。全然、眠くない。うそ。」
不思議な事に陽織、全く眠気を感じず…。そして…、30分。
寝返りを打って…。またその後、30分…。
「有り得ない。どうしよ。どうしよ。」
そうこうしながらもやがて、暗闇が次第に…。
ベッドのデジタルは…。午前5時半。
陽織、今度は枕を抱き締めたままで、
「あ〜〜ん。眠れない〜〜。」
今度は、ベッドの上で、足をドタバタと…。
「なんで…、こうなるかな〜〜。いつもはすぐに…。」
非情にも、デジタルは午前6時。ベッド上で、今度は、左右に寝返りを打ちながらも…、
「うそ。うそうそうそ。今日…、これからどうする…???」
部屋の中は…、全てが柚香のものばかり…。
ベッド上で起き上がり、枕を抱き締めながら、
「このままじゃ…。私…、今日〜〜。やばいよ〜〜。」
いきなり鼓動が高鳴る。
陽織、自分の左胸に右手を当てて。
「やばい、やばい。」
そして、再び、
「やばい、やばい。やばい、やばい。」
そう言いながら、背中をベッドに。そして、枕に頭を…。目を閉じて、
「やばい、やばい。やばい、やばい。」
30分は…、経ったろうか…。微かに下から聞こえる自分の名前を呼ぶ声。
部屋のドアを開ける音が微かに…。
「柚香、おはよう〜〜。朝ごはん。食べな。」
その声に全く反応がない柚香。
幸乃、
「柚香〜〜。柚香〜〜。」
ゆっくりと顔を…。けれども、目を瞑ったままで…。
幸乃、
「しょうがないねぇ〜〜。」
そして、
「ご飯、出来てるからね〜〜。」
ベッドから離れようと…。
すると…。
「今、何時…???」
その声に幸乃、振り返って、
「7時だけど…。」
すると柚香、ベッド上で、
「私…、何か、あったのかな〜〜。」
「ん〜〜〜???」
「全然、眠ったって感覚…、なくって…。何だか…、ず〜〜っと、起きていたような…。…物凄い…、体が…怠いんだけど…。」
その声に幸乃、
「ん〜〜〜???…もしかして…、風邪…???」
そして左手を柚香の額に…。
「ん〜〜〜。特に…、熱くは…。」
何とか起きようとする柚香。けれども、体を起こした瞬間に、今度はいきなり眠気が…。
カクンと頭が…。
幸乃、いきなり、
「お〜〜〜っと〜〜。」
そのまま柚香、また、眠ってしまった。
柚香の体を支えながら、
「これは…、ちょっとやそっとじゃ…、起きないね〜〜。」
ゆっくりとまたベッドに体を…。
「それにしても…。変だね〜〜。夜中…、起きていた…ような…???…果て…???」
その日の講義は、結局休み。柚香、起きたのが…午後3時。遅めの食事。
「もぅ〜〜。とにかく、お腹ペコペコだよ〜〜。」
あれから柚香は、死んだように眠っていた…。
「なんだか…、頭の中がぐちゃぐちゃしているような〜〜。」
幸乃、
「それにしても可笑しいね〜〜。あんた、寝たらもぅ〜〜。ほぼ、朝まで起きない体質だから…。妙に可笑しいんだよ〜〜。」
その声に柚香も、
「何が何だか、全く分かんないよ。」
頭を傾げて、
「なんか…。こぅ〜〜。頭の片っぽに薄い…膜みたいって言うか…、蜘蛛の巣…みたいなのが…。」
「ふん。…とにかく、可笑しいね〜〜。今まで、こんな事、一度もなかったのに〜〜。」
「ん〜〜〜。」
食事の後、今日の事を真輝に。そして愛実に。ラインで…。
真輝からの返事は、
「大丈夫〜〜???…会って話そうか…???」
愛実からは、
「何だか…、厄介な感じだね〜〜。あんた、ユズ〜〜。最近、どうした〜〜。朝になると頭痛い〜〜。…で、今度は眠った気がしないって〜〜。どういう事〜〜???」
そんな文章に、
「私だって分かんないよ〜〜。……うん。……で、これから、彼と会うんだけど…。」
そのメッセージに愛実、
「わお。うそ。かかかか。うんうんうん。行っといで。会っといで。イェ〜〜イ。」
柚香、その文章には、
「そんなんじゃないから〜〜。」
「はいはい。分かりました〜〜。ユズにも、いよいよ、春だね〜〜。」
「もぅ〜〜〜。」
愛実には既に、付き合っている男性がいる。同じ大学の同期である。
そして、柚香、駅近くのカフェで真輝を待つ。
…けれども、店に入って僅かに10分。
真輝はようやく駅に到着。
柚香、椅子に座ったままで…。いきなり目をギュッと閉じて…。
…そして…、目を開けた途端に、
「えっ!!!…ここ、何処よ???…私…、何やってる…???…いやいやいや。私、帰るよ。」
そのまま椅子から立ち上がり、ドアに…。店員が、そんな客を見て、
「あっ。お客様。」
丁度、ドアを開けるとそこに真輝が…。

LIBRA~リブラ~ vol,035. そして…、「うそ…。眠れない。」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
《PR》
庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
