名城高校第二体育館。
一樹、杏美の話に、
「何…???…動画撮影~~。」
杏美、コクリと、
「はい。」
麻理絵、
「私も、アズから話を聞いて、うん、納得です。」
「だから…。もしかして…、鴻上のバレー部、データー戦略って…。相手チームの…試合を撮影して…。」
杏美。
一樹、顔を下に向けて、腕組みをして、
「ん~~~。確かに…。その方法を…、取り入れて…。」
けれどもすかさず、
「あ~~。いやいやいや。悪いとは言わん。ひとつの…手段としては、いいかも…。…だけどなぁ~~。」
一樹、頭の後ろを右手で撫でて、
「まぁ…、撮影機器は…、何とか…。けどなぁ~~。…実際に、その…。」
杏美、そして麻理絵、
「あ~~。やっぱり…。撮影する人~~。」
一樹、口を真一文字に、
「ん~~~。何ともなぁ~~。そればっかりは~~。」
杏美、
「あ~~ん、いい方法だと思ったんだけど~~。」
「何…???おまえら、いきなり動画撮影って…。どっからその情報…???」
その声に麻理絵、途端に杏美を見て…。
杏美、
「あっ。…と、それは…、そのぉ…。」
「昨日、理沙にお見舞いに行ったんだって。」
麻理絵。
一樹、
「おぅ。」
「そこで…。」
杏美を見て麻理絵、
「ねっ。」
一瞬、照れてるようなもどかしさの杏美。
一樹、
「は…あ…???」
首を傾げて…、
「何よ…???」
杏美、
「…あ、あのね。実は昨日…。」
一樹、
「うん。」
そして杏美、昨日の出来事を一樹に話し始める。
一樹、腕組みして、
「ふ~~ん。そっか~~。偵察屋~。…ん~~。まっ、そりゃやっぱり…、そこそこには…。何て言うの、そういう事、出来る生徒がいる。…って、事…だよな~~。」
杏美と麻理絵、神妙な顔をして…。
一樹、
「まっ、でも…。うちは~~。」
一樹、今度は両脇に手を…。
「教師が、それを…生徒に…強制は…出来ん。うん。」
けれども、
「ただ、生徒が望んで…。加えて言えば~~。それが勉学にも影響せずに…。…と、言うのであれば~~。話は…逆だが…。」
その時、いきなりボールが床に叩きつけられる音、
「バシーン。」
部員たちの声、
「ナ~~イスアタ~~ック、麻都香~~。」
一樹、チラリと見えた麻都香のアタック瞬間の角度、ジャンプ力を見て、
「オホ~~。いいじゃん、いいじゃん。うんうんうん。宇佐美~~。やればできる~~。成せば成る、何事もって~~ヤツだ~~。」
杏美と麻理絵も、
「今の音、凄っ。」
麻都香、そんな一樹に向かってにこやかに、
「ハイ。」
セッターの雅美、
「はい、麻都香~~。もぅ一発行くよ~~。」
麻都香、
「は~~い。」
杏美、
「凄~~い、麻都香~~。あそこまで打てるようになった~~凄いジャンプ力~~。」
「かかかか、麻都香やるぅ~~。さすがは、都議会議員のお嬢様~~。しかも、スポーツ振興には物凄い支援力のある先生様だからね~~。まっ、学年トップ。根性も、ままある麻都香だからね~~。」
麻理絵。
「チラリと聞いた話なんだけど…。麻都香、スポーツトレーニング付けてもらったんだって~~。」
杏美、瞬間、
「うそ~~~~???」
麻理絵、そんな杏美に、両眉を上下に…。
杏美、真ん丸い目をして、
「すんげぇ~~。さすがは…金、あるわ~~。」
夜の7時。病室のドアをノックする音。
理沙、本を読みながら、
「どうぞ~~。」
ドアがガラリと…。
トレーニングウェアの将輝、大きなバッグを肩に掛けて…。
理沙、
「あっ。」
将輝、頭をわずかにペコリと、
「悪ぃ、いきなり…。」
そして、理沙の見ている本をチラリと…。表紙には車椅子バスケの画像。
理沙、ポツリと、
「う…、ううん…。」
将輝、
「あの…、その…。さっ。」
そんな将輝を、口を尖らせて見つめる理沙、
「……。」
右手で髪を掻きながら将輝、
「あ、ありがとな。…車椅子、乗ってくれて…。」
口を尖らせて…。
その声に理沙、
「えっ…???」
将輝、
「それに…。バスケ、やるんだろ…。車椅子…。」
口を尖らせて、そして、何かしらもどかしい感じになりながらも…。
理沙、
「う…、うん。」
将輝わずかに下を向いているような感じで、
「じゃ、じゃ~~。それだけ…言いたくて…。」

信じて…良かった。 vol.040. 名城高校第二体育館。
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