その途端、茉祐子、右目を瞑って、顔をグシャリと、
「あっちゃ~~。」
薫子、
「えっ…???」
茉祐子、思わず下唇をビロンと…。
「どうしたの…。」
「ふぇ~~ん。…その…、霧島凛久さん…に…、見られた~~。…しかも…、最初はびっくりした顔で…、そしてにっこりと笑って…。」
薫子、
「はっ…???」
「うん。ナターシャの人~~。その羽田さんと言う人と、霧島…凛久さん。…多分…仕事帰りの食事じゃないかな~~。」
薫子、目をパチクリと…。
「合コンだって、バレてる~~。私のクレンジングバームの取材してくれるって話なのに~~。」
「あらら…。なんとも…。」
「あれが一番…パンチ食らったよ~~。」
薫子、
「ふ~~ん。」
「おかあさんの特集って…、いつから…???」
その声に薫子、
「ふん。ちょっと待ってね~~。」
立ち上がってリビングキャビネットの引き出しから自分のダイアリーを…。
「…と、再来週の火曜日からスタートだわ。」
茉祐子、両膝に両肘を立てて、両手の平に顎を…。
「ふん。あ~~ん。…もしかしたら…、成宮薫子、そして成宮茉祐子…。家族だって…。」
薫子、
「ふ~~ん…???…まっ、その時は…その時…じゃないの…???」
ダイアリーを見ながら薫子。
「でも…、茉祐子ちゃんのその…クレンジングバームの取材…、これから始まるんでしょ。」
「まぁ…そりゃあ、そうだけど~~。」
「ふふ。頑張んなさい。…私は私で、その霧島さんに言われたら、ちゃんと言っときますから。私の大事な娘だって。」
そしてにっこりと笑って、
「ふふん。」
エクレール、セールスプロモーション部。ナターシャの取材当日。ゲストルームにて…。
茉祐子、ナターシャの取材陣に、
「お世話様です。今回はよろしくお願いします。」
その声に侑里、茉祐子に笑顔で、
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
そして凛久もにっこりと、
「よろしく。」
お辞儀をして。
勇吾、神妙な顔で、
「よろしくお願いします。」
同席するスタッフはその他にチーフの凛花。
凛花、初めて会う凛久に自分の名刺を…。
「初めまして、エクレールの相良凛花(さがらりんか)と申します。お見知りおきを…。」
凛久、
「ありがとうございます。ナターシャの霧島凛久と申します。今後とも…よろしくお願いします。」
取材に先立ち、茉祐子のメイクとカメラチェック。
凛花、
「ぷっ。茉祐子~~。かかかか、ちょっと…表情…硬いかな~~。も~~っと、リラックス~~。」
勇吾、低い声で、
「それじゃ…オカメだろ。」
凛花、
「勇吾~~。」
「は~~い。」
「それでは…始めましょうか。」
侑里。
凛久、
「はい。」
今回の取材は、インタビュイーが茉祐子。インタビュアーが凛久と言うことになる。
ただし、女性のコスメと言う意味で、撮影は全て茉祐子とサラサのみという段取りで進行する。
霧島凛久と言う名前は最初と最後のみ。
凛久もナターシャのスタッフとしては、これが最初のインタビュー取材と言うことになる。
凛久、茉祐子に向かって、
「今回は…、今やネットでも、ショップでも好評なクレンジングバーム、サラサ。そのコンセプトと…今、売れているその…理由を…、製造、販売元のエクレール化粧品のセールスプロモーション部、成宮茉祐子さんより、お話を伺いたいと思います。…早速ですが成宮さん。今、サラサ…、人気ありますよね~~。この理由は…、どこにあると…???」
茉祐子、
「ありがとうございます。多くの方々に愛されて…感謝しております。…その…理由としては…。一言では表現できないのですが…。私どもは、サラサが多くの方々に支持されている理由としては…、肌本来のうるおいに導いての…、上向きの肌へ。…と言のが、理由のひとつだと感じております。」
その瞬間、勇吾、
「ナイス。」
実は、勇吾のコピーである。
凛花、勇吾に顔を、そして右手親指を立てて、
「グッジョブ。」
勇吾、凛花に頭をベコンと、
「あざっす。」
そして凛久の話は続き…、
「しかも…、芸能人の愛用者も…。それに、美容のプロからも支持…。」

薫子と茉祐子~その愛~ vol.13. その途端、茉祐子、右目を瞑って、顔をグシャリと…。
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庄司紗千 海をこえて
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。