薫子、男子連にピールを注ぎまわりながら、
「はい、勇吾君。」
勇吾、薫子にグラスを向けて、
「ありがとうございます。なに、薫子さん、ナターシャに、特集…???」
薫子、
「うん。向こうからお誘いがあったみたいなの…。」
勇吾のグラスにビールを…。
「へぇ~~。ウチの本部長が…、繋がりがあるからって…。去年から…。」
「うん。茉祐子から聞いた。」
「あそこ、いいっすよ。」
勇吾、口一文字ににっこりと。
薫子、
「ありがとう~~。」
そして、
「勇吾君、茉祐子の事、よろしくね。」
勇吾、その一言に、一瞬、赤くなって、
「あっ。あはははは。いや…、俺の方こそ。あいつから…。あっ。いえ…。あはははは。」
薫子、にっこりと、
「ゆっくりしてって…。」
「あざ~~す。」
それから一週間後、本部長の愛耶乃、
「茉祐子~~。勇吾~~。」
茉祐子と勇吾、
「あっ、はい。」
「ちょっと来てくれる~~。」
茉祐子、
「あ、はい。」
勇吾、
「うん…???」
ふたりとも、本部長室に。
ソファに座っている男女ふたり。
本部長室に入ってきた男女を見て立ち上がり一礼。
愛耶乃、自分のデスクに向かい、
「鳳(おおとり)出版社、月刊雑誌「ナターシャ」の編集者の方々。羽田(はた)さんと霧島(きりしま)さん。霧島さんが新たに月間雑誌「ナターシャ」の編集者に加わったから、ご挨拶。…なんだけど~~。」
「あっ、愛耶乃…本部長、本人から自己紹介…。」
羽田。
愛耶乃、
「あっ。うん。そうね。」
羽田、霧島を促して、
「霧島さん、お願い。」
霧島と呼ばれる男性、
「あっ、はい。」
ジャケットの内ポケットから名刺入れを取り出し、一枚を茉祐子に。
そしてまた一枚を勇吾に。
「鳳(おおとり)出版社、月刊雑誌「ナターシャ」の霧島凛久(きりしまりく)と申します。初めまして。」
茉祐子、勇吾、ふたりも、それぞれポケットから名刺を…。
「成宮と…申します。」
「是枝と…申します。」
その瞬間、凛久、
「成宮…さん…。」
成宮と名乗った女性を見て、微笑んで…。
羽田、
「うん…???どうかした…???」
凛久、
「あ…、いえ…。」
愛耶乃、
「じゃ。羽田侑里(はたゆり)は、もう…ふたりとも、お馴染み。」
茉祐子も勇吾も、侑里に、
「お世話様です。」
「いつも、どうも…。」
侑里、にっこりと…。
愛耶乃、
「…で、今回は、お初の…、霧島さん。彼が、茉祐子のクレンジングバームに…、ある種の一目惚れ。」
そう言いながらにっこりと愛耶乃。
いきなり凛久、照れながら、
「いや…、本部長、その…一目惚れ…って…。」
茉祐子、思わず、目をキョトンと…。
勇吾、口をへの字に…。
愛耶乃、続ける、
「茉祐子のクレンジングバーム、サラサ…、記事にさせてくださいって…。」
愛耶乃の話に侑里、にっこりと。
愛耶乃、茉祐子と勇吾に、
「どう…???」
瞬間、勇吾。
「あ、あ~~。本部長…。…あの…。サラサは…、確かに…、茉祐子…、なんだけど…。…なんで…俺…、いや…私が…。」
その声に愛耶乃、
「なに言ってんの。サラサのコピー、勇吾でしょ。」
すぐさま勇吾、
「あっ、そっちか…。」
頭を撫でながら…。
愛耶乃、茉祐子の顔を見て、
「どう…???茉祐子…???」
茉祐子、いきなり右手を左右に、
「いえいえいえ、こんな光栄なお話。…はい。…お受けいたします。」
その瞬間、凛久、思わず見えないようにガッツポーズ。
侑里、そんな凛久を見て、
「ふふ。良かったわね。」
凛久、ふたりに深々と頭を下げて、
「ありがとうございます。」
そして愛耶乃にも頭を下げて、
「よろしくお願いします。」
愛耶乃、
「ふん。侑里、OKね。」
侑里、
「アイアイサー。ありがと。」
腕組みしてデスクに腰掛けていた愛耶乃、デスクから離れて、
「ヨシ。では…、これからは…、お互いに同士、よろしく~~。何かあったら、いつでもどうぞ~~。」
侑里、凛久、
「ありがとうございます。」
そして侑里、
「じゃ、ちょっといいかしら…。」
茉祐子と勇吾に。
茉祐子、
「えぇ…。はい。」
本部長室を出る4人。
侑里、愛耶乃に振り返り、左手をこめかみに、にっこりと。
愛耶乃も侑里に、こめかみに左手、そしてそれを侑里に向けて投げて。
凛久、成宮という女性が気になり、
「……。」

薫子と茉祐子~その愛~ vol.6. 「月刊雑誌「ナターシャ」の編集者の方々。」
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