そして2日後、木綿子の見舞いに、奈都美、葉月、伸永。
「うそ。なんで…翔が…。事故…???」
木綿子。
葉月、
「うん。バイクに突っ込まれた。」
「え~~~~。いやいやいや。大変じゃんよ~~体も仕事~~。」
奈都美、
「うん。」
口をへの字にして…。
木綿子、右手で髪を掻き上げながら…、
「なんでぇ~~。もぅ~~。」
「翔さん、入院は必要なくって、通院。…だから…、僕たち、明日にでも、翔さんのアパート、見舞いに行こうと思って…。」
伸永。
木綿子、
「うんうんうん。」
けれども、その瞬間、
「へっ…???…ナツ…、翔のアパート…知ってたっけ…???」
「…っと、言う事で~~。課長に住所、訊いて~~。」
葉月。
木綿子、
「あっ。そっか…。いっつも、マルシェだから、翔もナツの家…、知らないもんね~~。」
それから30分後、3人、
「では…これから…。」
木綿子、
「うん。忙しいとこ、ありがと。」
ナースステーションに挨拶をして。
看護師たちも3人に笑顔で、
「あの人たち、ふふ、菱川さん、仲良しね~~。いっつも…一緒に。」
他の看護師、
「もうひとりの男性…、どうしたのかしら…???」
また別の看護師、
「ふん…???」
翔のアパートの最寄の駅。
「徒歩で15分。さて…、タクシー…???」
葉月。
「ううん…。」
首を振って、奈都美、
「歩いて行こ。」
スマホの画面を見て。
「だ~~ね。まだ明るいし。」
そして15分後。
「あっと、ここだ~~。」
奈都美。
「ふんふんふん。」
葉月。
「くくくくく。おっ忍び~~。」
階段を上って、
「3階…の…、ふん。端の部屋…。」
そしてチャイムを…。
「あれ…???誰かな…???」
優里亜。
翔、
「あ~~。俺…、出る。…多分…。かあさんか、姉さん。どっちか…。」
「おっと~~。」
優里亜、エプロンを外して。
「ほんとうに来ちゃった。やばい、やばい。…私…???」
翔、
「仕方…ねぇだろ…。そっち…いってていいぞ。」
優里亜、
「うん。」
もう一度チャイムが鳴る。
翔、右手でドアノブを…、
「かあさん…???」
開いたドアを引っ張り、奈都美、
「来ちゃった~~。」
ドアがガラリ。
ドアの外に…、奈都美、葉月、伸永。
翔、
「えっ!!!」
葉月、
「ヨッ。」
伸永、恥ずかしがりながら、
「来ちゃいました~~。」
翔、
「えっ…。」
いきなり翔、
「!!!」
ドアの外から聞こえた声が部屋の中の優里亜にも、ドキン、
「うそ…。」
翔、目をパチクリと…。
「えっ。あっ。」
自然に左肩に痛みが…。そして一気に背中を走る冷や汗。
翔、
「あっ。いや…。その…。」
葉月が奈都美の体の前からドアを開けて。
「へぇ~~。」
そして、玄関にある女性もののスニーカーを見て、
「あれ…???お姉さん…来てる…???」
奈都美、
「翔~~。左…、大丈夫~~???」
葉月、
「はは、おっ邪魔っしま~~す。」
ドアをガラリと開けて葉月。
「翔君と一緒に働いている菱川で~~す。」
奈都美、翔に、
「入るね…。」
伸永も、
「お邪魔しま~~す。」
翔、思いっきり、両目を瞑って、そしてダラリと両肩を落として。
痛みを増す左側。
リビングに入った葉月。
そして、その場にいる女性を見て、
「えっ…!!!」
奈都美、キッチンを見て、そしてリビングに…。
「カンちゃん、どうしたの…???」
葉月の隣に奈都美、そして壁の方を見て奈都美、目を見開いて…。
葉月、
「な…、なんであなたがここに…???」
奈都美、いきなり鼓動が高鳴り、凍り付くような体。
すぐその場から。キッチンを通って…。
まだそこに立ち尽くしている翔の…顔を見る事もなく。
その勢いに伸永も体を…、
「おっと…。…えっ…???」
ドアを開けて出て行く奈都美。
伸永、
「えっ…???七…瀬さん…???」
翔、小さな声で、
「ナツ…。」
伸永、目をパチクリと翔を見て…。
その時、リビングから葉月の声。
「なんであなたが、ここにいるのよっ!!!!」
大きな声。
伸永、
「えっ!!!」
そして葉月、凄い勢いでリビングから。そして翔に物凄い形相で、
「あんたね~~。」
右手を振りかざして…。けれども翔の左側を見て、目を潤ませて、
「もぅ~~。バカッ!!!!」

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庄司紗千 「雫音〜shizukune〜」
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。