「私もそれ聞いてびっくり。」
葉月の隣で朋代。
「バイクに突っ込まれた。」
ぶすりとしながら奈都美。
「どんな走りしてんだ、その二輪車。とんでもねぇ奴だな~~。」
剛輔。
「…で、で。翔君、どんな…???」
美玖。
「左肩から腕まで…。打撲だそうです。」
生ビールを飲みながら伸永。
剛輔、
「打撲…。」
そして、
「…まっ、大事に至らなくって…。ん~~。なぁ~~都。」
奈都美、
「…うん。」
「ん~~。なんで、下…向いてんだ…???」
その声に葉月、そして朋代、
「ぷっ。」
「決まってんじゃ~ん、剛ちゃ~~ん。ねぇ…美玖ちゃ~~ん。」
「ナッちゃん、翔君、逢えないんだもん。いっつも会社で会ってるから…。」
そんな美玖に、剛輔、
「あっ。そう言う事ね…。今、気づいた。」
美玖、
「おっそい~~。」
「だから~~。今度、翔の部屋に…お忍びで~~。行っちゃおう~って。」
葉月。
剛輔、
「ふ~~ん。」
そして少し考えて。
「だ~~よな~~。翔、都の家…知らないもんな~~。」
美玖、
「えっ…???そうなの…???」
剛輔と奈都美、そして葉月と朋代の顔を見て美玖。
4人共に、頷く。
剛輔、
「考えたって分かるよ美玖ちゃん。しょっちゅう、店に来てんだ。まっ、そっちの方が、気が楽だもんな~~。みんな…来てるし~~。ただ、都に、彼がいることは…、奈留や広君には、俺から伝えてるから。比呂とは…もう…面識、あるんだっけ…???」
奈都美、顔を頷かせて、
「うん。」
「だめだめ。ナッちゃん。付き合って2年でしょ。いいんじゃない…、お互いの住んでるとこ、分かってても~~。」
美玖。
「他のみんなだって、もう…???」
葉月、
「ま…ぁ…ねぇ。」
そして隣を見て、
「トモ…さん…???」
そんな朋代、少し、首を傾げて…。
葉月、
「もぅ~~。トモさ~~ん。」
朋代、
「けけけけ。悪い…。」
そして朋代、カウンターに左手を出して。
その途端、美玖が、
「え―――――――っ!!!」
葉月、
「うそっ!!!!…いつの間に…。」
奈都美、
「へっ…???なになに…???」
葉月、
「ナツ…、これだよ、これ。」
いきなり左手を引っ張られて、朋代、
「痛い~~。」
奈都美、
「へっ…???トモさん…。うそうそうそ。…って事は…、涼介(りょうすけ)さんと…???」
朋代、
「他に誰がいるっつぅのよ。カンちゃん、痛い~~。」
葉月、
「かかかか、ごめん、ごめん。」
剛輔、
「いやいやいや。驚いた。いつに間に…。」
「…って、言うか…。実は…、一昨日なんだけどね…へへへへ。」
葉月と美玖、
「わ~~お。」
葉月、
「なんと、私たちの中で、トモさん、一番乗り~~。」
そして葉月、
「…で、で、トモさん、プロポーズの…???うんうんうん。」
その声に朋代、
「ふん。まっ、それなりに~~。けけけけ。僕の…弁当…、作ってください。」
その声に葉月、
「はぁ~~あ…???」
途端に伸永、
「ぶっ。」
奈都美、伸永の頭をコツン。
「あんたが噴き出すな。」
それを見ていた剛輔、
「ぷっ。尾田ちゃん、いいキャラ…してんね~~。…いやいやいや。いいじゃん、いいじゃん、俺の弁当、作ってください。如何にも庶民的で…。あったか~~い、彼氏じゃないのぉ~~。見たとき、ないけど…。」
葉月、
「いいなぁ~~。」
カウンターに両手を…。
美玖、
「カンちゃんだって、もうすぐ…じゃないのぉ~~。」
そんな美玖に葉月、顔を震えるように右左に…、
「ううん…、まだ…、だね~~。…でも、トモさん見てると…、なんだか…、刺激される~~。」
美玖、
「かっかかか。分かる分かる。」
奈都美、パッと、
「うん。翔の部屋。行っちゃおう~~。」
「いやいやいや。だから、わざわざ課長に頼んで、アパートの住所。」
葉月。
剛輔、
「へぇ~~。乗り込むって…???」
「うん。だって、右手しか…使えないんだもん。心配するじゃんよ~~。」
「まっ。確かに…。」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
《PR》
庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。