泉美、スマホを受け取って、
「あぁ、うん。」
鈴江も泉美に、
「どれどれ…。」
泉美、
「おぅおぅ。」
翔、
「新人の歓迎会の時の…。」
「かかかか。なんか…可愛いというか、綺麗な人ばっかり。この人なんて、まるでモデルみたい。」
ひとりの女性に指差して。
「あぁ…、その人、部長。」
鈴江、
「へっ…???この人が…部長さん。やだ。かあさん…男性だと思ってた。」
翔、
「あっ、そっか。部長としか、言ってねぇから…。」
泉美、
「あんたがこれで、あんたの下の女性…。」
「あぁ…、それが今の俺の彼女。」
「へぇ~~。うんうん。良い感じじゃん。」
「…で…、その彼女の左にいるのが、その新人。」
その途端、泉美、
「へっ…???この、お坊っちゃん…的な…。」
思わず、左手をグーにして口に、泉美。笑いを堪えるように…。
小さく、
「ぷっ。」
翔、
「だ~~ろ~~。」
泉美、口に左手でグーをしたままで、言葉出さずに、数回頷いて。
そして、
「確かに…。完璧に…ひ弱…的な…ファーストインプレッション。」
鈴江、
「どれどれ…。どの人…???」
泉美、指差して、そして画像を大きくして…。
鈴江、翔の彼女と、新人とを見て。
「あらま。」
「身長は俺より、低い。」
翔。
「…ってか、あんたが大きいんでしょうが~~。180でしょうが~~。…それにしても…。その…、課長さんが言う、ヤキモチ…って…。しかも…。この子…。…って言ったら…失礼だけと…。そんなに…強いって…まず…、信じられない。」
「因みに…。」
翔。
「姉ちゃん、モデルみたいって…言った人、その人、合気道二段。…有段者。」
泉美、目を真ん丸く、
「うそ。凄っ。」
「なんでか…。その新人…。絵が凄いのと…。ん~~。それから…いろんな意味で…。何かしら…問題が起きても、それクリアして、いい方向に…向かわせてると…言うか…。それも…彼女と一緒に仕事をして…いながらにして…。」
「ふ~~ん。」
「なんかさ…。…在り得ないって言うのは分かんだけど…。…そう言う事が、重なれば、重なるだけ…。ふたりの息が合って来てるって言うか…。彼女とその新人は…、そんな事…考えてもいないって…。俺は、思うよ。…なんだ…けど~~。」
泉美、
「ふん。」
そして、
「…で、その…、料理を作った元カノさん…???」
翔の顔に向いて。
「何つぅか…。今…。仕事…一緒に…やってる。」
泉美、
「はぁ~~あ…???…部署も違うのに…。」
口をへの字にして翔、首をコクリと。
「なんでまた…???」
翔、困ったように…顔を凹ませるように…、
「これまた…、話すと長くなる、あぁ~~。」
泉美、
「なんなの…???今の…あんたの近況って…???え…ぇ…???」
翔、とにかく今までの事を姉と母親に詳しく話して聞かせる。
既に時計の針は11時過ぎ…。
泉美、
「ふ~~ん。そういう…事か…。うん。合点がいった。」
翔、
「あぁ…???」
「あんたの…気持ち次第。うん。」
「なんだよ、それ…???」
「多分、これから…どんなことになっても…。元カノさんに…、誰か、心を動かす人が現れない限り、元カノさん…、あんたを見続けるよ。あんたに、自分は意地悪で、酷い女。って…言ったくらいだから…。多分、自分の本当を見せてるんだと…思う。まぁ…、私…、本人と直に会ったわけじゃ…ないけどね…。」
口を尖らせて翔。
「そしてもうひとつ。翔、あんた、今の彼女、しっかりと捕まえておかなきゃ、誰かさんの方に行っちゃう。」
翔、
「えっ…???」
「つまり、あんたの話…聞いて感じたんだけど…。今のあんたの彼女、優しい人だよね~~。」
そしてクスッと笑って。
「今の…、このご時世…。そんな…。上司にそう言われたとして、自分の…気にも入らない、そんな人材任されて…。気分良く、仕事が出来ると思う…???パワハラにも成り兼ねないでしょ。上司に泣きつくわよ。変えてくれって…。それも言わない。あんた…、彼女から、そう言う事…、言われたことないの…???」
翔、姉の声に、頭を傾げて…、
「ん~~…???」
泉美、
「ぷぷぷ。…でしょ~~。多分、彼女さん、その新人。…なんていうか~~。ほっとけないとこ…、あんのよ。…だから…。それほど…、愚痴も溢さない。しかも…、良い方向に行ってるって…。プラス思考じゃな~~い。」

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庄司紗千 「雫音〜shizukune〜」
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。