「んじゃ~~。決まりじゃん。元カノ、あんたの方に…向いてるよ~~ん。…でも、あんたは…今の彼女の方が好き~~。」
一気に泉美。
翔、
「……。」
言葉は出ずに、頭をまたコクリ。
鈴江、翔の顔を見て、困ったようでもあり、嬉しくもあり、ありがたいともあり。
「翔。」
翔、母親の顔を見て口を尖らせたままで、
「う~~ん…???」
「ふふ。良かったね~~。好きな人…出来て…。」
「ふ~~~ん。」
泉美、
「さてさて。どうしたものか…。かかかか。面白くなってきた~~。」
そんな姉の顔を翔。
「いろいろとあるもんよ~~。私も…こういう仕事…してるから、男と女。…けど…、仕事柄、男女の恋愛はタブー。モデル系の仕事。売れてなんぼ。それ、あんた、恋愛沙汰でスキャンダルにでもなったら、死活問題だからね~~。マスコミに叩き潰されちゃう。…まっ、そこを…何とか…隙間を縫って…。…やってる人は…やってる~~。…ってね~~。」
腕組みをして泉美、
「まっ。そこまでやんないと…、仕事になんない…って、意味合いも…あるの…かも…。…だから~~。それが上手く表面に出て、上手にマスコミをコントロール出来たら、一気に、ますます華が咲く~~。仕事なんか絶好調、しかも、売れ続けるしね~~。しかも、その相手も相手。中々の上級クラス。ふふん。」
鈴江、
「へぇ~~。」
翔、
「そう…いう…、もの…なんだ…???」
「あったりまえじゃん。…ただ、こういう世界は…。誰でも、そういう事…、出来るって訳じゃ…ないけどね~~。ホンの一握り。だ~~って~~。人生…掛かっちゃってる訳でしょう~~。しかも…、つまりは、周りの人を全部味方にしなきゃいけないから…。」
そこまで話して泉美、ニッコリとしながらも翔を睨んで、
「弟よ、如何する…???この状況…???むふふふふ。」
翔、
「い…、如何するって…。そんな…。」
「あんた、さっき、チラっと、面白い事…言ったよね~~。」
「何が…???」
「なんだっけ…、その…、新入社員…???」
「あっ。あ~~。」
「今、その彼女、そのルーキーの面倒…見てんでしょ。」
「う…、うん。」
「その彼女、そのルーキーの事…どう思ってんの…???」
翔、思わず、
「ぶっ!!!」
そして右手を振り、
「いやいやいやいや。ないないないない。思いっきり、ぼんやりしたヤツだから…。」
泉美、拍子抜けして、
「へっ…???そうなの…???」
翔、
「うん…。まぁ…。ぼんやり…???」
首を傾げて、
「思いっきり、活気がないって言うか…。大人しいって言うか…。なんとも…ヒョロっとしてる。」
そんな話を聞いて泉美、
「へぇ~~。」
「今は…単に…、仕事のパートナー…的、存在かな…。まっ。課長も部長も…、そのつもりで彼女に新人…任せてるんだけど…。」
「そっか~~。」
右人差し指を顎に泉美。
「ふん。そういう…の…だったら…。別に…問題なし…っか。」
「ふん。」
翔。
「なんだ…けど~~。」
泉美、そんな翔に、
「ふん…???」
「課長からさ~~。俺…、そんな、彼女と、その新人に…。ヤキモチ妬いてるって、言われた事…あるんだ。」
途端に泉美、
「はい…???」
鈴江、
「えっ…???」
泉美、
「どういう事~~???」
「その新人。とにかく、ぼんやり。内気。それにヒョロリ。」
泉美と鈴江、
「うんうん。」
「…けど、滅茶苦茶、絵が上手い。そしてインターネットに詳しい。」
泉美、
「ほぅ…。」
「そして…。普通じゃ考えられないんだ…けど…。滅茶苦茶、喧嘩…強い。」
泉美、
「は・あ…???」
鈴江の顔を見て、首を傾げて…。
「どういう…の…???」
翔、
「ふ~~ん。しっかたねぇか。」
立ち上がってベッドの枕元からスマホを…。そして画像を出して姉に、
「ほぃ。」

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庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。