惇哉、
「おやおや…。ゆずが誰かと…交際している。…と、言う。ふ~~ん。しかも…、アパートも…隣同士…。かぁ~~。」
口の中をモグモグと動かしながら…。
呉羽、千慧、
「全~~っ然、知らなかった。…って言うか…。気づかなかった。」
「うんうん。」
惇哉、
「遊馬…君…???」
呉羽、
「うんうん。ルッポラの…あのウェイター。…そして…、ウチに良く来る、デリバリーの男性。」
「俺は…店でしか…、見た事は…ないけど…。」
そんな3人を厨房の中から翠、懸命に目をあちらこちらに…。
いきなり呉羽、翠を笑顔で睨みながら、
「みど~~~~。」
翠、
「あ~~。あ~~。あ~~。」
千慧、
「さては…知ってたと…。」
珂帆、そんな隣の2人に…、
「えぇ…。多分、逢坂さんは…知っていたかと…。以前に、私の店にも、揃っていらっしゃいましたから…。」
その声に惇哉、
「あ~~。あ~~。そっか、あの時~~。」
そして、隣に体を向けて、
「この前、カミさんと三笠忍と一緒にルッポラ行ったんだよ。珂帆ちゃんのお姉さんがカミさんと三笠忍と大学同期で…。三笠忍が仕事休みで東京きてたから、ルッポラ連れてけってね。」
珂帆、
「うん。ほら、あの時、逢坂さん、みんなと一緒に来たじゃない、あの時、みんなが帰った後に…。」
翠、首を縦に数回、
「あ~~、あ~~。はいはい。」
珂帆、
「もう…あの時には…逢坂さんたち、ゆずと遊馬君…付き合ってたのって…知ってたんでしょ。」
そんな風に言われて翠、何かしら…体がむず痒い感じで…、
「あ。いや…、え~~~。へへへへ…。」
傍で絃、唇を真一文字に、翠をニコニコと見ながら…。
翠、
「まぁ……。ねぇ~~。」
そして、
「でも…ゆず…、私なんかから見ると~~。なんか…、こう~~。応援しちゃいたくなる…、うん…???…そんな…感じ…???うん。なんか、ほっとけないんだよね…。」
そんな翠の話を聞いて、一同、シ~~~ン。
翠、
「なんだか…、私らの妹…みたいな…。」
その瞬間、珂帆の目が急に潤み始め、思わず、
「グスッ。」
そして急いでバッグからハンカチを…。
そして鼻に当てて、
「はははは。ごめんなさい。」
そして数回頭を下げて、誰に言うようでもなく、小さな声で、
「うんうん。ありがとう、ありがとう。」
そんな珂帆を見ながら千慧、呉羽、
「ゆずがね~~。」
「そっか。」
そして呉羽、
「んじゃ…、そんなゆずと、遊馬君、本条さん、ずっと見てきたんだ。」
千慧、
「そう…なるよね~~。うん。」
「みど~~。」
いきなり惇哉。
翠、
「あぁぁぁぁ。はい。」
「ゆず…頼むぞ~~。」
「あ~~~。はい。はい。はいはいはい。」
既にビールから日本酒に代わっている惇哉、
呉羽が徳利から惇哉の御猪口に酒を注いで。それを飲んで、
「そっか~~。ゆずのヤツ。ふっ。ふふふ。…そういう事か~~。」
呉羽、千慧、
「ん~~~???」
辺りが白み始めていた。
閉じている目から涙が…。そして小鼻がキュンとして、
「うっ。うっ。うっ。」
その途端、いきなり、]
「いや――――――――――っ!!!」
そして、いきなり起き上がり、
「いや…。いや…。ユッキ…。死んじゃいや―――――――――っ!!!」
思いっきり顔を両手で押さえて…。
その瞬間、橙、
「えっ…???…夢…???」

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庄司紗千 「雫音〜shizukune〜」
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。