「疲れてたようね~~。」
初めて見る看護師。
そして、他の看護師も、
「おはよ。お疲れ様。起きた~~。」
橙、
「あ~~。はい。すみ…ません…。」
「病室で倒れちゃって。数人で、ここ、連れてきて、仮眠室で少し、寝てもらってた。」
そんな看護師の声に橙、
「あ~~。すみません…。ご迷惑…。」
「東京から来て、新幹線でいきなり彼が倒れて。ここに入院になっちゃって…。大変だったね~~。」
別の看護師、
「師長の設楽和津(したらかず)さん。」
橙、
「あ~~。はい。あ…。はははは。すみません。」
橙、看護師に丁寧にお辞儀をしながら…。
設楽、橙の顔を見て、左の口角に指を…。
「よだれ…。」
橙、慌てて、
「えっ???えぇ…???」
すかさず唇を拭いながら…。
設楽、
「かかかか。冗談よ。」
また別の看護師、
「もぅ~~。師長っ。」
一瞬笑って、そして、設楽…、
「これから、あなた…、どうするの…???泊り…???それとも…夜行…???」
橙、
「あ~~。いえ…、ホテル…決まって…。あっ…。」
急いでバッグからスマホを…。そして呉羽からのメールを確認して…、
「アルタス…ホテル…???」
「あ~~。近くの…。うんうん。あるある。」
先ほどの看護師。
「ひとりで…大丈夫かい。」
設楽。
「あ~~。はい。タクシー、拾いますから…。」
「鹿取(かとり)さん、タクシー呼んどいてあげて。巡視してくるから…。」
頼まれた看護師、
「はい。」
橙、
「すみません…。あのぉ~~。」
「ふん。良いよ、病室、案内する。」
看護師の鹿取。
「ありがとうございます。」
もう既に眠りに就いている薫郎に、近づいて、
「ユッキ、おやすみ。明日、来るね。」
そして、病室を出て、
「すみません、ご迷惑、お掛けしました。」
「ううん…。ふふ。気を付けてね。」
「ありがとうございます。」
橙、タクシーに乗り、行き先をドライバーに告げて。ホテルに着いてチェックイン。
部屋のドアを開けて中に、
「ここ…かぁ~~。」
そしてベッドに、そのまま…。
その大凡3時間前…。
「珍しいね~~。え~~。3人揃って…。しかも…、そちら…様は…、お初で…。けけけけけ。」
雅樂。
「まっ。たまには…雅樂じぃの顔も見なきゃ。」
惇哉。
「ここが…焼き鳥…雅楽…。」
珂帆。
厨房に回っている翠、
「店長、お疲れ様です。」
珂帆、翠を見てにっこりと。
「さっきはどうも…。」
巽の見舞いの帰りである。
「とにかく、雅樂じぃ、ごめんなさい。ユッキ。」
呉羽。
「私からも、ごめんなさい。」
千慧。
ふたり揃って雅樂に頭を下げて…。
「なになに、なに言ってやがんでぃ、ふたりして~~。よしてくれやぃ。」
雅樂。
惇哉、
「まさか…、新幹線の中で具合が悪くなるなんて…。」
呉羽、
「みど、あれからゆず…連絡は…???」
その声に翠、
「ううん…。多分…かなり…ショックなんじゃ…。」
珂帆、
「ゆず…。」
そんな珂帆に呉羽、千慧、
「えっ…???」
雅樂、
「腹膜炎…ってか~~。まさか…、あいつがね~~。」
珂帆の隣で小さくなっている万美と尋音。
雅樂、
「かかかか。いきなり、小さくなってんなぁ~~。」
万美と尋音を見て。
珂帆、
「ごめんなさいね~~。いきなり来ちゃって。」
万美、
「いえいえいえいえ。」
尋音、
「とんでもないです~~。」
店をぐるりと見まわして珂帆、
「でも…素敵なお店~~。忍~。連れて来たかったなぁ~~。」
惇哉、
「かかかか。」
万美、
「忍って…???」
尋音に向いて…。
尋音、
「ううん…???知らない。」

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