控室で紗枝、
「ん~~~。た~すかった~~。久が帰ってきた~~。」
自分の弓道着を抱き締めて、しかも弓道着に、唇を、「ん~チュ。ん~チュ。」
そんな紗枝を見ながら彩萌、
「かかかか。紗枝~~。ちと、それ、オーバーじゃない~~。」
史江、
「いやいやいや。でも…紗枝の気持ち、分かるよ。弟みたいに久、可愛がってるから~~。かかかか。」
「ま~~ね~~。」
茉優。
「史先輩。あの~~???」
可羊子。
史江、
「…ん…???あぁ~~。そっか。」
彩萌、
「カヨッチも、レミも果子に淳、來未。久の事、知らないよね~~。紗枝の大事な…弟だよ~~。」
ニッコリと。
その途端、可羊子たち、
「え―――――――――っ!!!!」
紗枝、
「お~~~い。」
彩萌の頭をコツンと。
「どこまで話を持ち上げるの。」
「へっへへへへ。」
彩萌。
そして男子の控室。
「さっすが久、がっしりしてっよな~~。」
久樹の裸を見て憲央。
久樹、
「はははは。はい。」
信一、
「おとうさんは…???」
「うん。何とか、おじいちゃんから看てもらってる。」
実は、久樹の父親が現在、下半身不随なのである。
2年前に妻と離婚。その後、不運にも車を運転中に事故に遭い、
下半身…腰から下が動かなくなってしまった。
久樹には弟と妹がいる。双子である。この年に小学6年生になっている。
確かに、久樹が言う様に、祖父に父親を看てもらってはいるが、
その祖父ですら70代後半である。
そのために、家の事の殆どが久樹に頼っていると言う状況なのだった。
「久…、無理すんなよ。何か困った事あったら、いつでもな。」
憲央。
「ありがと、憲。」
泉川に転校して、すぐに弓道部に入り、その時、自己紹介した際に、
小学生の時から、「久(きゅう)って、呼ばれてます。」と、自分で言った事が切っ掛け。
途端に紗枝が、大きな声で、「久ちゃん。かっわいい~~。」
それからすぐに、そのニックネームが弓道部で定着したのだった。
小柄な割には弓道のセンスは部員の中ではピカイチ。
とにかくいつもニコニコ顔で同級生にも可愛がられていた。
しかも、おまけに負けず嫌いと言う性格でもある。
「しっかし、凄いよな~~。」
信一。
「学校…休んでいても、頭良くって、しかも、家の事も出来て、それでいて、好きな弓道も近くの神社の裏に道場があるって言うんだから。」
「確かにな。はは…、俺には…無理だな。」
憲央。
「な~に言ってんだよ。仕方ないよ、僕の場合は、自然に、こんな風になっちゃったんだから。」
久樹。
「しかも、そんな状況でも、弱気は見せねぇんだから…。…ったく、大したヤツだよ、久は。」
「もしかして…。カヨちゃんと、久…、レベル…同じ…かな…???」
信一。
憲央、
「…ん~~???」
久樹、
「カヨ…ちゃん…???」

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