「あ…。あれ…???おぃ。憲…???」
信一、居間の自販機の前で、
「彩萌たち。」
憲央、
「おぅ。おぅ。」
人が居間に来た気配に気づいて淳、
「あっ、定岡先輩。松森先輩。」
憲央、
「おぅ。」
史江、振り返って、
「わお。憲、信一。」
彩萌たちに近づいて、
「何話してんの…???」
憲央。
彩萌、
「ん~~。ふふふふ。」
可羊子、
「彩萌さんの…過去…。シシシシ。」
「彩萌の…過去…???みんな…で…???」
史江、口を真一文字に、顔を上げて、
「ふん…???」
憲央、
「あ~~。…って~事は…、彩萌の…あれね…。田所先生。」
信一、
「彩萌の…過去…。あぁ。田所先生…好きって。凄いよな、彩萌…。俺も…憲から話…聞いたけど…。」
「あ~~ん。私たちも聞きたい~~、彩萌さ~ん。」
果子、淳。
史江、
「で…???で…???」
彩萌、憲央の顔を見て。
憲央、
「いや…。だから、信一も知ってるし…。」
彩萌、少し顔を赤らませながら…。
「道場で見たあの時の田所先生。確かに、部員の人たちも凄かったけど…。それでも、それ以上。当然と言えば当然なんだけど…。私にとっては…もぅ…衝撃。」
史江、
「わお。衝撃と言う言葉が出てきた。」
「でも…。剣道も男子だけ…。こんな先生の下で、やってみたいな~~とも思ったけど…。」
「うんうん。」
可羊子。
「そんな時に、弓道部に新しい先生が顧問になったって知って。それで、栞奈先生と出会ったんだ。」
「もぅ~。田所先生が頭の中から離れなくって…。…ってな~~。彩萌~。」
憲央。
その声に彩萌、真赤になって…、
「憲~。」
「いや…だって、ここまで話して…。」
低い声になって彩萌、もうすっかりと暗くなった夏の夜の空を見ながら、
「だって…。好きになっちゃったんだもん。」
その瞬間、可羊子とレミ、抱き合いながら、
「キャッ。」
史江、腕組みをして、頷き、
「うんうん。」
目を閉じて、
「…てか、なんで憲…、そんなに詳しい訳…???」
彩萌以外、
「あっ。」
「あの頃、1年で弓道部にいたの、彩萌と俺しかいなかった。しかも…、1年から俺と彩萌、どういう訳か、クラス、同じなんだよな~~。」
憲央。
「え゛~~~~~???」
今度は憲央と彩萌以外。低いどよめき。
「へぇ~~。そうだったんだぁ~~。。。」
史江。
「憲とは1年から一緒か~~。」
腕組みから右腕を立てて、人差し指を立てて…、
「ふ~~~ん。」
こちらも夏の夜空を見上げて史江。
彩萌、
「何よ、その、ふ~~~んって…、史~~。」
「いや…。ん…。うん。何でもない。」
「私が弓道に入って、1ヶ月くらいで憲が入ってきたの…。弓道部に初の男子。」
可羊子、
「うんうん。」
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庄司紗千 海をこえて
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
