「茉優に付き合っている人…いるってか…。憲…。」
紗枝。
「いる訳…ないのにね…。ふっ。」
下を向きながら茉優。
「茉優、大人っぽいからさ…。」
「そんな事、ないよ。それ言うなら紗枝だって…。しかも、あんなカッコいい大学生…。」
「辰巳(たつみ)…???…かかかか。ありがとうございます。」
茉優にお辞儀をしながら。
「バカ。」
そして、暗くなりつつある夏の空を見ながら、
「あ~あぁ。」
紗枝、
「憲…、遠のいた…かな…???」
そんな紗枝の声に茉優、
「ふ~~ん。…て…言うか~。なんか~~。」
紗枝、
「…もしかして…。茉優…。」
「う~~ん。」
「もしか…して…。気付いて…た…???」
「葵紗に行ったとき、紗枝が言ってたじゃん。」
そんな茉優の声に紗枝、
「そっか~~。」
茉優の少し前に歩いてそのまま茉優に振り向いて紗枝。
「敵は…、ちょいと…手強いかも…。」
茉優、息を吐くように、
「ふ~~~ん。」
「でも…、いい女…なんだけどな~~。友よ。」
茉優に抱きついて、
「頑張れ、頑張れ。綺麗だぞ、茉優は。」
「え―――――――っ。一目惚れ―――――――っ!!!」
史江。
「ばかっ!!!!声おっきい。史!!!」
史江の口を右手で塞ぐ彩萌。
コチラは口を両手で塞いでいる可羊子とレミ、果子、淳。
史江、彩萌の手の中で、
「ごめん。」
「す、すげ。一目惚れ…彩萌さん…。田所せんせ。」
「私がこの学校入学して、空手部に入ろうとしたら、男子ばっかり。当然、柔道は、この体では無理。柔ちゃんじゃないからね~~。」
「やわら…ちゃん…???」
史江。
「誰…???」
可羊子。
「あ~~。ごめん、ごめん。分かんない、分かんない。私たちが生まれる前に、人気だった、コミックの主人公。」
両手をひらひらさせて彩萌。
「コミック…???」
頭を傾げながら史江…。
「まっ、いっか。」
可羊子、
「あれ…???」
「…で、次に、他に武道は…って思って、見物気分で剣道部。」
彩萌。
「そしたら、凄い。私、あんなの、私のお父さん以外に見た事ない。…窓からじ~~っと、見てたんだけど…。」
史江、
「剣道部…???」
「うん。」
可羊子、レミ、
「……。」
「全く隙がない。しかも…綺麗。それどころか、余裕さえ感じる。全く、相手を寄せ付けない。」
一呼吸置いて。
「強い男子、いるなぁ~~。って思って見ていたら。いやいや。でも、他の剣道部員も強そうなの。見てれば分かるから。でも…、そんなレベルじゃないの…。」
可羊子、
「うん。」
「そして最後に、稽古が終わった時。部員全員が、ありがとうございました―――――――って…。」
史江。
「…って…???それ…が…???その人が…???」
彩萌、
「うん。田所先生。」
その場にいる全員、
「え――――――――っ!!!」
「もう~~。ドキドキドキドキ。この人。私、好きって。」
《PR》
庄司紗千 きっと大丈夫
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
