数分後。
「お~~。あ~~。」
胸を押さえながら可南子。
航、
「しっかし…。マジで…。あんなに…なるかな…。」
電車からホームに降りて。
半数が下りた感じになっていた。
「満員電車…???」
可南子。
航、
「…うん…。そうかも…。俺も…久し振りに体験した。こういうの…。」
「私なんて初めてだよ、こういうの…。さすが…東京。あ~~。息…苦しかった~~。ん~~。」
「はは。でも…、可笑しかったよな。可南子さんの後ろのおばさん。」
「へっ…???」
「髪がボサボサで、ベージュのスーツ着て、メガネして。物凄い、デブ。あの背中で押されてたんだもん。しょうもない。」
「へっ…???そうだったの…???」
ホームを歩きながら。
「うん。でもあんな状態じゃ、可南子さんからは…分かんないよなぁ。」
「そっか~~。そうだったんだぁ。でも…ありがと、海野君。海野君いなかったら、大変だったよ、私。」
「どういたしまして。」
その時、可南子、
「わっ!!!」
両手で口を押えて。
航、
「…ん…???」
可南子に振り返りながら、頭を傾げて。
可南子、その瞬間、顔を左右に小刻みに振り、
「んんん。何でもない。うん。ありがと。」
笑顔で。
ホームの階段を下りて。そして通路をふたり並んで歩いて、
可南子、右手を航の左肩まで上げて。
航、左を向いてニッコリと可南子に話し掛ける。
可南子、びっくりしたように、そして…、にっこりと。
お喋りが一向に絶えない民宿のお風呂。
女子の3分の2が、ここに集まっている。
「みんな~~。頑張ってよ~~。もう…1週間ちょっとしか、日にち、ないんだから~~。インターハイ。」
栞奈。
「はい。」
女子一同。
「彩萌~~。大丈夫ね。」
彩萌の左頬を突っつきながら栞奈。
彩萌、
「うん。」
「昨日はどうしたの~~。先生たち、心配した~~。」
その栞奈の声に、茉優、そして紗枝に史江。そして可羊子にレミ。果子に淳、
「ふん…。」
彩萌、
「ヘヘ…。ごめんなさい。」
舌をチラリと出して。
「だ~いじょうぶだよ~先生~。私ら、彩萌がいないと、しっくりと来ないから。なんつぅたって。男子より強いんだから、彩萌~~。」
史江。
そんな史江の声に可羊子、
「かかかかか。うんうん。彩萌さん。大好き~~。」
もう既に、茉優から紗枝。そして史江から可羊子、レミ。
他の部員までも彩萌が田所要次を好きだと言う事は知らされていた。
けれども、茉優と紗枝が、
「とにかく、彩萌を支えてあげよう。彩萌が田所先生を好きになった理由、分かる気がする。」
そんな気持ちが、部員たちに伝わっていったのである。
「それにしても、可羊子ちゃん。田所先生も湯上先生も褒めてる。凄いって。中学時代、どんな…???」
その栞奈の声に可羊子、
「え~~。へへへへ…。まぁ…。ははは。」

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庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。