午後の練習終了。
栞奈、
「田所先生…。」
要次、
「う~~ん。何か…、ありました…かね~~。」
「おかしいですよ、今まで全く、あんな感じじゃなかったんですが…。」
「集中力…。ん~~~。」
彩萌が、妙に冴えないのだった。
紗枝、
「彩萌…???」
彩萌、
「…ん…???」
「どうしたの…???いつもの彩萌らしく…。」
史江、
「うんうん。まさか…。まだ…虫…???…なぁ~訳…ないよね。」
そんな女子を見て憲央、
「彩萌…。」
「みんな…。凄いな~~。」
甫。
「さすがにインターハイ目指している部活だ。うん。集中力、半端ないね~~。実に逞しい。こりゃ、我がバーレー部も、見習う事、多いね~。ははは。」
「湯上…先生。」
史江。
「ただ、小塚さん。どうした。なんだか、元気ないぞぉ~~。かかか。…なんか…、心配事…???」
にっこりと。
彩萌、
「せんせい…。」
茉優、
「彩萌…。」
その時、茉優、自然に頭の中で、
「へっ…???彩萌…。もしかして…。」
何かしら茉優の鼓動がドキンと。
「大丈夫です。切り替えられます。」
彩萌。
その彩萌の一言。紗枝、史江、甫、
「えっ…???」
その場を離れる彩萌。
そんな彩萌に史江、
「彩萌!!!部長がそんなんじゃ、みんな!!!」
憲央、
「ちょ…。ちょっ…史!!!」
茉優、
「憲…。」
栞奈、
「彩萌…。」
要次、
「ん~~。」
民宿の庭で甫、
「気持ち良いですね~~。何だか、久し振りだ~~。うん。」
「ねぇ~~。ふふ…。良いですよね~~。自然。」
ウッドチェアに腰掛けて栞奈。
要次、
「それにしても…。」
「小塚の事ですか、田所先生。」
甫。
「えぇ…。」
「好きな子、出来たんじゃ、ないですか~~。」
唐突に甫。
栞奈、要次、
「えっ…???」
「良くあるケースじゃないですか~~。」
「はっ…???」
顔を見合わせて栞奈と要次。
「勉強が出来る。そしてみんなの面倒も良く見る。それでいて部活も順調。話を聞けば、矢島姉妹の事も、何やら応援しているって…。そんな小塚が、今になって急に…。」
栞奈、
「湯上…先生…。」
「誰か、好きな子が…出来たんじゃ、ないかって…。僕はそんな気がするんですけどね~~。家庭環境だって、問題ないわけでしょ。」
栞奈、
「え…。えぇ…。」
目をキョロキョロとさせながら栞奈。
要次、
「竹脇…先生…???」
口を尖らせて、
「ふ~~ん…???好きな子…ねぇ…。」
「な~にやってんだか…彩萌。」
部屋の窓から外を眺めて史江。
そんな史江の隣で紗枝、窓際に背中を付けて、
「切り替え…られる…???」
その数秒後、
「えっ…!!!」
「どしたの…紗枝…???」
「まさか…。」
民宿の居間の窓際に、腰を掛けながら彩萌。
「ここにいたか。」
憲央。
「憲…。」
「…ったくもう~~。」
腕組みしながら。
「しっかし…びっくりしたね~。まさか、田所先生がバスの運転とは…。」
彩萌、
「…うん。」

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庄司紗千 「雫音〜shizukune〜」
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。