汀の自宅で惠。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ  汀の自宅で惠、リビングで外の景色を観ながら…、
「仕方ないだろう、侑佳さん、このまま家にいても、気持ちが萎えてしまうだけだ。ただ、柏木の家には帰らないと言うのだから、好きなようにさせてやるしか…。」

志摩子、
「自分の父親がこんな時に…。万が一…、離婚にでもなったら…。…ったく…直道ときたら…。発展も…何もありゃしない。まさか…、侑佳さんの他に…誰か別の…。」

「かあ~さん。…何をバカな事を…。」

志摩子の顔を見ながら…、
「少しでも…、この一人旅で、気持ちが落ち着けば…いいんだが…。」



3日前の夕食の時、侑佳、義父母の前で、
「お義父さん、お義母さん、私…、旅に出ようと思うんですが…。いいですか…???」

惠、
「旅…???」

志摩子、
「旅…って…、侑佳さん…あなた…???」

「我儘言って、申し訳ありません。でも…、このまま、この状態でいても…。」
そのまま下を向いて侑佳。

「侑佳さん…、あなた…、義理の父親が今…、こんな時なのに…。」
夫の左足の方を見ながら志摩子。

「申し訳ないのは、重々承知していま…。」

その侑佳の言葉を遮るように惠、
「いや。侑佳さん。分かった。その方がいいだろう。私の事は、心配は要らない。思いっ切り、気分転換してきなさい。うん。…いや…、逆に私らも…あなたには申し訳ない気持ちでいっぱいだ。…この際…、うん。それも…いいだろ…。行ってきなさい。」

志摩子、
「あなた…。」

「良いじゃないか。いつもとは別の風景を観る事も…必要だ。いや…。今だからこそ…、なのかも…知れないからな。侑佳さん。うん。」

そう言って、優しく旅に送り出してくれた義父だった。
ただ…行く先は告げずに、4泊5日の一人旅。
神戸から北に…。日本海を巡る旅。そして最後に太平洋から昇る朝陽を見て、
ゆっくりと神戸に戻る経路だった。





昼休み、ダニエルの休憩ブース。昨夜、掛かってきた電話番号に…。
けれども、「お掛けになった電話番号は、現在…電源が切れているか…、電波の…。」

頭の中で浩一、
「…一体…、何がどうなってる…、侑佳…???」



海岸線を行く電車の窓から侑佳、
「海、綺麗~~。ははは…。」

そして、後ろから聞こえてきた車内ワゴン販売に振り返り、
「あっ、すみません。」







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