順子、くすりと笑って、
「ほ~い。絢のママ~。ささ、帰った、帰った。帰って、ご馳走、作ったんさ~い。」
麻衣子、
「えっ…???」
「木本さん、何も知らずにアパート、来るんでしょ。…くく…、お腹空かせて来るんじゃな~い~。くくく。」
「…って…、ママ。」
「はいはい。絢のママのご飯はウチにはないからね~。かかかか。」
「ん~、もう~。ママの意地悪~~。」
「はいはい、とっとと、帰んなさ~い。」
小枝子、レストランの2階の席で柚とふたり。
「もうすぐ、来ると思うんだけど…。場所は知っている…はず…。あ~~来た来た。」
そう言って座っている席から店の玄関の方を見下ろして…。
店に入って2階を見上げて手を振る捷子。
小枝子の向かいで同じように捷子を見る柚、笑顔でお辞儀をして。
捷子、
「あは。妹さんだ。ふふ…。」
急ぎ足で保育園に着いた知寿子。
「すみませ~ん、奥寺です~。」
「あっ、奥寺さん、申し訳ございません。私たちが着いていながら…。」
玄関に出てきた保育士の安永愛。
別室に案内されて布団に横になっている寿。
首の下にタオルで巻いたアイスノン。
園長の室井洋子、
「39度あります。」
知寿子、
「寿、寿、ママ来たよ。」
寿の頬に触れて。
「熱い…。」
力なく、僅かに目を開いて寿。
「…マ…マ…。」
「うん。ママ…来たからね。もう…大丈夫。」
その時、別の保育士、
「奥寺さん、ご主人…。」
知寿子、
「パパ…。」
「うん。寿は…???」
悠馬。
「39度だって…。」
「分かった。このまま…病院…。」
「うん。」
そして園長と保育士に挨拶して知寿子、
「ありがとうございました。このまま…病院に…。」
「申し訳ございません。」
頭を下げる園長と保育士たち。
「急ごう、タクシー待たせてある。」
悠馬。寿を抱きながら…。
「寿~、愛梨珠先生のとこ、行くね~。」
悠馬、
「先生に…連絡は…???」
「うん。来る途中で、電話した…。」
「ヨシ。じゃ、急ごう。」
麻衣子のアパートの前。
「あれ…、車…ないな…。まだ着いてないのか…悠さんたち…???」
浩一。
「まっ、中で、待ってようか…。」
そして麻衣子の部屋のドアをノックして。
「は~い、モッちゃん。いらっしゃ~い。」
麻衣子。

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庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。