「え゛―――――――っ!!!ハッシ~と喧嘩――――――っ!!!」
いきなり紀美子。
「わっ!!!…っと。咲かと思ったら、ムラッチ…。あんた…。珍しい~~。」
いきなりの紀美子の声にびっくりした典。
ただただ、目をパチクリさせているだけの咲。
「あんたも…、そんな声…、出す事あるんだ。ムラッチ…。はは…。」
紀美子、
「あ…、いや…。」
お皿のメニューをスプーンで…。
「いきなりで…、まぁ…、その…、びっくりしたから…。」
「かかか。とうとう…やっちまったかい、つかさん。お奉行と…。」
煙草を吸いながら響子。
「まぁ~。好きなだけ、喧嘩しな。」
「…って…、ママ…、それ…、フォローになってないし…。」
咲。
仏頂面の典。
「馬鹿言っちゃ~いけないよ~。喧嘩一つも出来ない恋人なんざ~。さっさと別れちまいな。」
「いっ…???」
咲。
「すったもんだ、した挙句に、絶対にあんたなんて嫌い。もう~私の前に顔出さないで。男のほっぺた叩いて、別れたとするだろ。むしゃくしゃすんだよ、そんな時の女なんて。」
咲、
「……。」
「男だって同じさ。てめえの事ばかりで、何にも女の事ぁ、分かっちゃいない。でも、ほっぺた叩かれて、初めて…。」
紀美子、
「……。」
「この繰り返し。…そして、別の男を探して、その男と付き合ってみる。…でも…、駄目なんだなあ~。…逆に、そんな自分が惨めに…、はは…、感じるもんなんだよ。女って奴ぁね。しかも、長年、てめえと付き合っていた男だからこそ、尚更。」
典、
「……。」
「懐かしくなってくるんだよ、前の男が…。しかも、その男が、未だに自分の事を…な~んて事になったら…。咲ぽん、あんたならどうする…???」
咲、
「え…???ええええ…、あ…た…し…???」
響子、
「ムラッチ…???」
紀美子、口を尖らせて、
「……。」
「かかかか。つかさん。どうやら、お前さん。もう…自分が、誰が好きなのか、分かってんじゃないかい…。」
典、
「はい…???」
「ぼやぼやしてると、だ~れかさんに、お奉行、取られちゃうよ~~。ふふん。」
典、咲、紀美子、
「はぁ~あ…???」
「まっ、その方が…いっかな~。恋が上手になる。かかか…。」

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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。