絶対に両親の敷いたレールには乗らない。
そんな思いで親友と共に入社した食品関係の会社。
そんな会社で自分のやりたいようにやる、仕事に生き甲斐を持っている社員に遭遇。
しかも、同じ部署。
自分と同じような印象を持ちながらも遠くから見つめていたのが桐生将史だった。
ただ、その本人の桐生将史は、そんな事に気付くはずもなく…。
同じ部署の女性社員にも、歳が離れている事もあって、中々男性の事も聞けずに…。
ズルズルと日々が過ぎていくだけだった。
半年、一年。そして月日が流れ…。
そんな中で、ある日、桐生将史に仲の良い女性が存在する事を知った。
それが栗林愛美であったのだ。
しかも、自分の姉の結婚式が、
その栗林愛美が勤務するウェディングプランナーの企業だった。
そして、それからの動向が絵津子を決定づけさせた。
両親が知り合いからひとりの男性を娘さんにと紹介があった。
絵津子自身、全く意中の男性とは違ってはいたのだが、
紹介された男性と交際するにつれ、誠意を感じ、しかも、
両親共に気に入った男性だった。
桐生将史、幾ら自分の意中の男性だとしても、
全く手の届かない存在であると思い知らされた絵津子。
徐々に紹介された男性へと心は…。
それならばいっそ。そう感じて、自分から進んで自分の結婚式もここで…。
と言う事で、自分の結婚式も担当を栗林愛美と指名したのだった。
そんな事とは全く知らずに、献身的に尽くす愛美。
その献身振りに絵津子は心から幸せを感じ、両親に自分の思いの丈を、
結婚式前に話したのだった。
「パパ、ママ、お願い。栗林さんと、桐生さん。引き合わせて。」
弘毅、
「その…桐生将史と言う男。少し、調べさせてくれないか…。お前の意中の男性と言うのなら、何とか、応援できれば…。」
章江、
「愛美さんに…。ねぇ…。あなた…。お願い出来る…???」
「うむ。何とか…。ただ、こればっかりは…。本人たちの気持ちも…。」
「分かってる。だけど…。しあわせになってもらいたい。あのふたりも…。」
弘毅、
「ふ~ん。」
章江、
「絵津子…。あなた…。」
ドアにノックの音、
「マ~坊~。」
将史、
「副社長~。」

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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。