「…でも…私…、マ~坊の事…、何にも…、知らな過ぎ…。」
瞳美。
ジュリアン、
「うん。…でも、誰も同じだよ。誰も、相手の事は何にも知らずに好きになる。」
「うん。そう思うよ。でも…、私はもっと…、こいつの事、知りたい。好きだから、もっともっと…。」
「って~おい。叶~。こいつってこたぁねえだろ。」
「てへへへへ…。その方が一番いいよ。恵都さんみたいに、気楽だもん。ゴロ~さん見てたら分かる~。」
悟朗、
「はぁ~???」
「私…、栗林さんには敵わないかも知れないけど…。…でも…。」
将史、
「叶…、おま…。」
「愛美さんには…絶対に、負けない。」
ジュリアン、
「ヨッ。よくぞ言った、その言葉。」
瞳美の両肩を叩いて。
将史、
「叶…。」
「よし。じゃあ~、帰るか。余り、病人に感情の起伏は良くはないからな。」
悟郎。
「既にかなり…、その…感情の起伏とやら…掛けているみたい。…しかも…かなり強烈なヤツを…。」
遼。
ジュリアン、
「はいはいはい。じゃあ~帰るよ。はいトモ君。」
お皿のリンゴを頬張りながら、智也。
「じゃ桐生さん、また来ます。」
遼と智也に右手を上げて、将史。
「多分…、時間を作って、社長副社長、見舞いに来ると思う。その時はよろしくな。」
悟郎。
「はい。分かりました。」
「この際、将史にはっきり告った方が良くねぇ~???」
愛美の顔を見ながら翔太。
「あの鈍感男が~。…まったくもう~。いい加減…気付け!!!」
「今まで散々アクション掛けている割りには、一向に進展しないんだよなぁ~。将史も愛美ちゃんも…。」
そう言う翔太に、ただただ仏頂面の愛美。
「だって…気付いてくれないんだもん。あのトンチキ。」
愛美。
「なぁ…、ククク…。何なら…、俺でもいいぜ。かかかか。」
その翔太の言葉におしぼりを右手に、翔太の顔目掛けて投げる振りをする愛美。
「おっと、危ねぇ。…冗談だっつぅ。」
右手で頬杖を突いて…、
「はぁ…。」
愛美。
「それにしてもビックリしたなぁ、叶さん。桐生さんと…。」
歩きながら智也。
「…ったくもう~、この鈍感男が~。」
いきなり後ろから智也の頭をペンと叩く茉祐子。
ジュリアン、遼、悟朗、
「かかか…。」

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庄司紗千 海をこえて
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。