「でも、まぁ、お袋は俺に会いたいって思うかも知れないけど…、親父がそれを許さない。」
将史。
「まっ、福岡で5本の指にも入る程の財閥だからな~。桐生財閥と言やぁ。」
翔太。
「うっそ!!!…んじゃ…、マサなんて、お坊っちゃんじゃないよ~~。」
そう言う愛美に、
「そういうのが…嫌だっつうの。」
その時、ドアのノックの音。
道路上をゆっくりと車を走らせながらの南朋、
「この辺の…。」
「あ~~、あった、あった。あそこ、あそこ。あたし、行って来る。待ってて。」
ジュリアン。
「おぅ。そうだな。」
南朋。
アパートの建物の中にジュリアンが入って行く。
「よっ、おはよ。どうだ…???」
「失礼しま~す。」
部屋に入ってきた2人を見て将史、
「ゴロ~さん。奥さんも~。」
「おはよ、マ~坊。もう~ゴロ~から聞いてびっくりして~。」
右手に花束を持ちながら恵都。
ベッドの傍のふたりの男女を見て悟朗、
「すみません、いきなり。」
愛美、
「あっ、初めまして。桐生将史の友達の…、栗林…愛美と申します。そして…、こちらが…。」
翔太、
「藤井…と申します。藤井翔太。」
将史、
「こちら、会社の俺の上司。今の…プロジェクトのリーダー。柏崎悟朗さんと、奥さんの恵都さん。」
「初めまして、柏崎と申します。」
名刺を2人に差し出して。
「奥様って…、外国の…。わっ、えっ。嘘…、まさか…イギリスの女優の…。ケイト…ベッキン…。」
愛美。
恵都、
「えっ。わっ。いえいえ、とんでもない。全然…。女優なんて、そんな…。普通の…。はい。」
「びっくりした~~。私…てっきり…。」
鏡の中の自分の顔を入念にチェックしている瞳美。
玄関のチァイムがなり、
「はい、はい、ジュリアン。」
ドアを開けて、お互いに、
「おっはよう~。」
ジュリアン、ニッコリと舌を出して、
「来ったよ~ん。ねね、叶ちゃんの部屋って…???どんな…???」
瞳美、ニッコリと、
「んふ。ちょっとだけね。唐崎さん、待ってるだろうから…。へへ。」
「ヒュ~~。へぇ~素敵な部屋~。」
そして瞳美を見て、
「お~お~、いいじゃん。じゃっ、行こか。」

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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。