「そっか、そっか…。」
夏輝を見つめて真奈美。
「…???なんだよ、そのにやけた顔は…???…あっ、沙耶…、それじゃ…こぼすよ~。ほい、うん。そうそう…。」
「ん…???…道理で、兄ちゃんと会ったとき、やけに楽しそうだったから…。…こいつ…、何、そうニヤニヤしてんだ…???な~んて…、思っちゃった訳だからね~ケケケ…。」
「うっせ~~。」
口を尖らせて夏輝。
「かかか、こりゃまた図星だわ。にっしっしっ。ようやく…兄ちゃんにも、彼女…できたか~~。」
そう言いながら、背もたれに背中を付けて、
「沙耶~~、おじちゃんに、恋人できちゃった~~。」
沙耶の右肩を優しく撫で、そして背中を撫でながら…。
「あっ。でも…あの人に、告白してんの、兄ちゃん…???」
その途端夏輝、
「ぶっ。」
「うっそ~~、信~じらんな~い。早く告っちゃいなさ~い。もたもたしてたら、誰かに先越されちゃうよ~。あんなに綺麗なのに~。」
「お…、おまえなぁ…。」
「ただでさえ、せいざん、せいざんで、お店ばっかりなんだもん…。女っ気がないったら、ありゃしない。」
「大きなお世話だっつうの。」
「ねぇ、沙耶、あんたもそう思うでしょ、あんたのおじちゃん。」
その声でグラスからストローを銜えて外して、夏輝に向ける沙耶。
「うっそ、お前もそっちかよ、沙耶。か~~~。」
「なんだったら、私が兄ちゃんの代わりに…。」
と、言ってその場を立とうとする真奈美。
「おおおおおおい。」
その途端、真奈美に手を伸ばす夏輝。
「な~訳…ないでしょ。」
「…ったく~お前も…。脅かすな。」
「だ~か~ら~。」
「わ~った、わ~った。その内な…。」
「なにそれ~~。」
「はいはい、分かりました。」
そう言いながら、ホールの中の玲子の姿に目を走らせる夏輝。
ただ…、頭の片隅には、「…恭子ちゃん…。」
けれども、今までの玲子と一緒の時間が…。
「まさか…、俺が…。」

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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。