「…ごめん…。お邪魔だった…???」
低姿勢で、ベッドの大輔と車椅子に戻った楓を見て政美。
「んんんん…。んん…。政…姉ぇ…。」
楓も…、
「ん…、あっ、いえ…。お邪魔してます。」
真赤な顔をして、両手指で耳に掛かった髪を後ろに掻き上げる。
「ちょ…、ちょっと…私…、出直して…くるわ。ねっ。…はははは…。」
と、ドアに振り返える政美に大輔。
「政姉ぇ!!!」
「ん…、何…???」
「政姉ぇに、紹介する。」
「えっ…、紹介…って…???」
楓の顔をチラチラと見て…政美、小さな声で…、
「か…え…で…ちゃん…???」
「えっ…???政姉ぇ…、楓…の事…、知ってるの…???」
「へっ…???知ってるの…って…、あんた…。」
「知ってるも何も…。へっ…、もし…へっ…???だい…す…。えっ、えっ、えっ、え――――――っ!!!!大、記憶…戻った――――――っ!!!!!」
いきなり両腕を天井に伸ばして、
「やった―――――っ!!!!わぁ―――――――っ!!!!」
その場で、両脚をドタバタさせて…、政美。
涙まで浮かべて、流して。
「楓ちゃん、楓ちゃん、楓ちゃん、戻った、戻った、戻った、大輔、記憶戻った―――――ッ!!!!きゃ――――――ッ!!!!」
楓の両手を握って、持って、振って、もの凄い喜びよう。
「うんうん、政美さん。戻った、戻った、うんうん。」
今度は、車椅子の楓の体に抱き付く始末。
「ま…、政姉ぇ…。」
「へっ、ばか、大輔、この人、あんたの彼女の楓ちゃん。どんだけあんたがお世話になったか。もう…母さんたちも、公認なんだからね。」
泣きながら政美。
「へっ…、うそ…、楓…。マジで…???」
キョトンとして楓を見る大輔。
照れながら楓。
「うん。もう…そう…なっちゃった。」
「あっ…、は、はは…、はぁ…。早ゃ…。」
その傍で政美、スマホを耳に、泣きながら。
「あっ、母さん、母さん、母さん、母さ~~ん。」
政美のスマホの向こうで睦美、
「何々何々、どうしたの???」
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