「はっ…???俺が…、記憶喪失…???嘘…、冗談…!!!」
そう言う大輔の顔の前で、今度は赤い目をしながらも…、
厳めしい顔をして頻りに顔を左右に振る楓。
そんな楓を見て、初めて、
「えっ…、マジで…!!!」
そして、ようやく顔を数回頷かせる楓…。
「…で…、ここで…???」
「大と私…、キャンプの帰りに、事故に遭ったの…。」
「事故…???」
その…、「事故」と言う言葉を聞いた瞬間に、
「!!!!」
一気に今まで失っていた記憶が次々と細かなコラージュのように、
しかも…綺麗に整列するように甦ってきた。
「あ゛――――――っ、楓、お前…大丈夫なのか…怪我は…???…おいおい。俺たち…、おばあちゃんの車椅子。」
楓…、泣きながら…。
「うんうん。大…、良かった~~うっうっ…。」
涙が流れて止まらない楓。
何度も涙を手で拭いながら…。
「…って…、かえ…。あ…。そっか…。俺たち…。楓…。」
そう言った途端に、今度はいきなり大輔が楓をがっしりと抱き締める。
「楓…。俺たち…、助かったんだな。」
そう言った後に、涙で光る楓の顔を見て、今度は大輔の方から、
楓にキスをする。
自分の病室で楓と今までの事を話している大輔。
「そっか…。轢き逃げだったんだ。」
「陽子と朱が、怒って…凄かったって…。私と大を、元のままで返してって…。絶対に許さないって…。」
「朱実と陽子らしいや…。なぁ。」
「うん。…あっ、大…、ベッドの中…、入っても良い…???」
「…ん…???いいよ、俺も楓と一緒にいたい。」
「うん。…んじゃ…。」
と…、布団を捲って楓をベッドに入れようとして、楓が車椅子から起き上がり、
ベッドに入ろうとした時に…。
「大輔~~どぅお~感じは…???」
コンビニの袋を右手に病室に入ってきた政美。
いきなりガサゴソと、元に戻る大輔と楓。
政美…、
「あっ。」
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