「大丈夫なの…本当に…???」 弓枝。
「大丈夫、大丈夫。痛いのは生きてる証拠。ほい。出来た。一度…動きゃあね、もう…こっちのもんよ。」
「…ったく…、あんたって子は…。」
「じゃ、橘さん、これから…動きます。」
と、看護師。
「あっ、はいはい!!!」
すっかり看護師に任せっ切りで、覚えようとするのを忘れていた弓枝。
「そうだ、そうだ。私がしっかりと覚えておかなきゃ…。はい。」
「エレベーターで下まで降ります。」
看護師。
「何階なの、ここって…???」
「3階よ。」
弓枝。
一番下のフロアまで降りて、玄関とは逆方向の庭に出る踊り場の出入り口から外へ。
「ははは…、やっぱり、気分…全然違うわ。ありがとうございます…。えっと~…。」
「中峯です。中峯円香。まだ新米で…1年経ってないんです。」
それを聞いた楓…。
「いや~~嬉っしい~。若い看護婦さ~ん。」
そう言いながら手を叩く楓…。
「…って…、楓!!!看護婦さんに…、失礼ですよ。」
「あ~い。」
思わずクスクス笑う円香。
「すみません…、この子ったら…。」
思いっ切り、控えめの弓枝。
「いいえ~、逆にコッチの方が…楽しくなってくるくらい。楓ちゃん、かっわいい~。」
「だってさ~母~さん。へへ…。」
「まっ…、とにかく、元気になってくれれば、こっちのもの…。」
「何よ。」
「早く、退院しなさい。」
「うそっ、初めて車椅子乗った娘に言うセリフ~~???…ったく~。い~だ。」
楓と弓枝の会話に始終クスクス笑っている円香。
「ごめんなさいね、こんな会話しかできなくって…。」
弓枝。
「いえいえ、何だか…仕事…忘れちゃいそう…。ははは…。」
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※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。