楓の病室で弓枝、そして睦美に政美。 睦美、
「…楓…ちゃん…。ごめん…なさい。大輔…、楓ちゃんの事…。そしてみんなも…先生の事も…。」
小さな声で楓…、
「おぼ…えて…ない…。大…、記憶…喪失…。」
みるみる顔を赤くして、目に涙を溜める楓、目尻から流れる涙…、止まらない。
瞼を閉じて、開いて、そしてまた閉じて、口を開いて息を吐いて、吸って、
鼻水が出ても、どうする事も出来ない。
「うっ、うっ、うっ…。あ~~~~。」
楓の顔を抱き締める弓枝。
「があ…ざん。あ゛~~~~~。」
「大、大、大、俺だ、慎二だ、智志もいる、朱実も陽子も、先生もいる。…なんでだよ、大…、そんな…。覚えてないのかよ。」
洋祐、
「慎二…、余り大輔に負担を掛けると…。」
智志、
「だ…い…。」
朱実、陽子…、そして優美子。
「大ちゃん。」
「大輔君…。」
夏休みが終わり、新学期が始まり、洋祐から生徒全員に楓と大輔の事が告げられる。
教室中にどよめき。
いきなり五月野、
「朱実、陽子、楓は…???大輔君は…???慎二に智志、あんたたち。あんたたちが一番分かってるでしょ。なんで!!!」
最後には涙を溜めて4人に訴える五月野。
「なんで、もっと早く、教えてくれなかったのよ。みんな…仲間じゃない。」
両手で思いっ切り机を叩く五月野。
「委員長…。」
朱実…、そして陽子…。
「五月野…。」
慎二に智志…。
4人共に…、
「ごめん…みんな。」
9月、生徒たちは揃って受験勉強に集中。
そんな中でも生徒たちが、楓と大輔の病室に、日々見舞に訪れていた。
楓、
「五月野…黙ってて…ごめんね。ありがと。」
「んもう~びっくりしちゃったわよ~、何やってんのよ、あんたらしくもないわね~。」
涙零して、拭いながらも笑顔で五月野。
「まったく~。」
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