政美…、 「大…輔…!!!…そ…ん…な…。」
その瞬間、3人の頭に浮かんだ言葉が…、
記憶喪失。
そして、言葉を失う弓枝…。顔を青褪めながら…。
「…でも…、そん…な…、事って…。」
睦美。
「私と政美の事は…。」
「かあ…さん…。まさ姉ぇ…。かえでって…???この人…???」
大輔…。
慌てて睦美、
「橘さん…。」
弓枝の右腕を触って…、
「ご…、ごめん…なさい。」
蒼白い顔をして、大輔を見て、それから焦点が合わなくなり…、
「い…、いいえ…。はい。ええ…。いえ…、大丈夫です。はい。」
「おば…さん…。」
政美が、薄らと目に涙を溜めて…。
「うんうん。…大丈夫…、ちょっと…、失礼します。」
大輔の部屋を出て、ドアを後ろ向きに…、
「こんな…事って…。…楓…。」
陽子、
「えっ!!!!大ちゃんも意識…戻った。…けど…、記憶喪失―――――ッ!!!」
陽子から連絡が届いた智志、朱実、慎二、そして洋祐も優美子も、
「!!!!」
大輔の病室で医師の森下雄二。
「部分的記憶喪失…ですか…。確かに、家族の事や今までの日常的な事は大丈夫だと思うんですが…。何か、過去に大きな出来事があったとか…???」
「ええ…、私共…去年の夏に、こちらの吉祥寺に引越して来たんです。」
睦美。
「そうですか…。では、多分…、その頃からの記憶が…彼の中では…。」
「…この…一年の事が…、記憶が…ない。」
政美。
「…残念ですが…、そう…考えると…理解できます。…そして、そういう症例は…実際に…ありますから…。
睦美も政美も…、
「……。」
「しかし…、治らない訳ではありません。決っして…。けれども、無理なさらないで下さい。逆に慌てて治そうとすると、その逆になる危険性があります。」
「えっ…???」
「脳に…衝撃を与えます。そして…、最悪の場合は…。」
※※※※※※※※※※※※※