「あっ、お父さん、お父さん、一大事、一大事。」 「…ん…???何…一大事って…???もうすぐ帰るけど…。」
事務所の机、携帯電話越しに陣内要。
妻の聡美からの電話である。
「洋祐から電話で、結婚するって…。しかも…相手の人、赤ちゃん出来たって。」
「……何…、えっ!!!おいおい。」
椅子から立ち上がり、四方を見ながら、頭の後ろを掻きながらの要。
「なんだそれ…???どういう事だそりゃ???」
「…まぁ…おめでとう…、とは…言っといたけど…。洋祐ったら…。」
「…いや…、あっ…、はぁ…???…そうか…。」
そして鼻の下を擦りながら…。
「はは…、なんて奴だ…。親に一言も話しなく…。やりやがったな、あいつめ…。ははは…、そうか、そうか…。でかした。ははは。分かった、分かった、すぐ帰る。うん。」
そしてこちら…。
「え―――――ッ、あ…か…ちゃん…???そんな…あなたたち…まだ…付き合って…???プッ。優美子~~あなた…。は~っはっはっは。何と、何と…、あなた…やる時は…早いのね~~う~ん???出来ちゃいましたか。はっはっは。」
携帯を耳に。相磯からの電話。奥山である。
「…と、言う訳で…報告します。赤ちゃん、出来ました。洋祐と…結婚します。」
「うんうん、良かった、良かった。」
涙混じりに、
「…で…、おばさんたちには…???」
「うん…、もう…既に…。」
「そうそう…、喜んでたでしょ。…そして優美子…、もう1つ。」
「うん。分かってる。」
「あなたたちの…キューピットたちよ。喜ばせてあげなさい。」
「ええ…、私たちの大切な子供たちにも…。」
「…ん…???お~い楓~~スマホ~、鳴ってるぞ~!」
ソファに座り、新聞を読みながら、テーブルの楓のスマホを見て、父の佳之。
台所から、
「はいはい。」
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