「何だかね…、辺見さん言ってた。」 座っている椅子を自分の机の方に向けながら、
そしてまた一口コーヒーを啜りながら話す紗友莉。
「今、乗りに乗っているファッションプロダクションなんだって。ウチも…少しだけ、乗ってみようかと…って。そう言えば…この前…ロサリンに誘われて行った加奈子さんのパーティでも一緒したよね、何て言ったっけ…、え~っと…。」
「…ル…ポ…ゼ…。」
ポツリと…健介…。
「あっ、そうそう、そのルポゼ。今、凄い評判なんだってね。…えっ…健介…知ってたんだ???」
「あ…、あぁ…。」
加工伝と写真を別々の手に持ちながら…、
テーブルの端に腰掛けるような格好で…。
「そっか…。こうなるのか…。」
そんな健介の声を聞いて、紗友莉が…。
「…な~にぶつぶつ言ってんの…???その写真…どうかした…???まっ、確かに綺麗なモデルさんだよね~!ん~???もしかして…健介…、そのモデルの女性…好きになったりして…。」
いきなり予想もしない紗友莉の、その言葉に一瞬「ドキッ!」として。
「えっ???」
「な~んてね…。…って…なんで…健介…あんたが…顔、赤くなっちゃう訳…???」
「えっ…俺…顔…???」
「ハハハ…、冗談よ冗談。ハハ…本当に健介…赤くなってる、アハ…。」
「…な…、何…、何…バカ言ってんだよ。…んな…訳…ないだろ…。」
加工伝を持った手で、頭の後ろを掻きながら…。
「ハッハッハ~…だよね…。相手は…プロだもんね~!」
※※※※※※※※※※※※※