「奥さんを放っておけませんよ、こんな僕をここまでしてくれたのは課長のお蔭なんですから…」
裕子が病院に運ばれ、その後の病院やその他の対応は、
夫の後輩の関谷徹が一切をやってくれた。
後輩と言っても、それは大学時代での先輩後輩の間柄。
裕子の夫の薦めもあり、同じ会社に入社し、
かつての先輩後輩の間柄が…、
当時は、会社の課長と一般社員の間柄なのであった。
一人娘で、裕子の両親は九州の熊本で、
小さな食堂を経営している。
どちらも70を過ぎており、食堂を経営しているために、
中々外に出掛ける事が出来ない生活。
そんな両親が娘の報せを聞き、慌てて上京し、病院に着いて、
裕子の身の回りの世話をしてくれたのが関谷徹だったのである。
母親からの丁重な礼を受け、
父親からも「君がいてくれて助かったよ。言葉に尽くせない思いだ」
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