今回の私のフジロック。さっさとレポートしておきます。細かい感想は省きますので、まずはフジの雰囲気を味わってください。
7/23(木)の夜7時ごろに到着。クルマを予約しておいた駐車場に入れて、会場へ向かいます。写真はフジロックの駐車場のゲートと苗場プリンスホテル。ホテルの向こうに苗場スキー場のゲレンデが見えています。
フジロックのゲートがこちら。フジは金曜~土曜~日曜の3日間にわたって開催されますが、木曜の夜には「前夜祭」があって、チケット無しでも誰でも入れます。前夜祭は、だいたい夕方6時から10時ぐらいまで。
ゲートをくぐってすぐの飲食エリア。お腹がすいていたのでまず晩ご飯にしました。
エスニックなものが大好きなワタクシ。その点でも、フジは「食べる楽しみ」が凄く大きいです。今年のフジで最初に食べたのは…
台湾魯肉(ルーロー)飯。1300円。美味しい。
場内のオアシスエリアでは、盆踊り、早食い大会などが開かれます。打ち上げ花火の観賞もここから。
それにしても人の多さがすごい!私が前夜祭に参加するのは10年ぶりぐらいですが、昔は地元の皆さんだけが「タダで入れるなら、どんなもんか見てみよう」という感じで夕涼みがてらブラブラ来られるような、のんびりした雰囲気でした。
それが今は…まさかオアシスエリアがぎっしり埋まるほどになるなんて。飲食関係の皆さんには嬉しいことでしょうね。
前夜祭では、レッドマーキーとブルーギャラクシーというステージで音楽が楽しめます。上の写真はブルーギャラクシー。ここはステージと言っても、町内会のテントを2つ合わせたぐらいの場所で、DJさんがお皿を回します。私もここでちょっと楽しみました。
夜10時ぐらいまでぶらぶらしていたらまたお腹が空いてきたので、何か食べようと思ったら…
「サバサンド」という看板が目にとまりました。私は「えっ、何?サバって魚のサバ?」と思って店員さんに説明を求めると、教えてくれました。私は初耳だったので「これ、名物なんですか?それともこのお店のオリジナル?」と訊きましたら「地元、上越の名物ですよ!」と胸を張っての答え。それならと思って注文してみました。
サバ(鯖)の唐揚げとポテトサラダ?がバンズに挟まっています。ソースとマヨネーズの味が絡まって美味しい!あとで調べると、新潟県の伝統的な食べ物というわけでは無さそうですが、印象に残りました。
というわけで幸先よくスタートした今年のフジロック。駐車場まで戻り、国道17号線の向かいにある24時間営業のお風呂に入って、明日のために休みました。
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そして7/24(金)。朝から快晴です。昨日の前夜祭はクルマを運転して来たそのままの普段着で行きましたが、今日は夜中過ぎまで会場で過ごすつもりなので、身支度を整えて会場へ。
ゲート前で写真を撮ってもらいました。背中のリュックはサロモン製20+4ℓ。中身は雨が降った時のポンチョ、夜に寒くなったら着るシャカシャカ、消毒液・絆創膏・頭痛薬などのエイドキット、モバイルバッテリー、ミニタオル、財布など。リュックのポケットにはスマホと動画撮影用のデジカメ。
左手に持っているのは「開く→座る」まで1秒かからない携帯チェアです。さぁ、いくぞー!
でもその前に朝ごはん。私はフジロックの朝ごはんはカレーにすることが多いです。
チキンキーマとチキンココナッツのあいがけカレー。1,450円。美味しい。カレーで気合を入れて、スタートです。
まずはメインのグリーンステージでROUTE17 Rockn’roll ORCHESTRA。毎年いろんなメンバーで編成される、フジロックのための臨時バンドです。いつかの年は八代亜紀さんが出たこともあったなぁ。
ドラムは池畑潤二さん。ボーカルは顔の大きい(笑)トータス松本さん、甲本ヒロトさん、浅井健一さん(ベンジー)などが入れ替わりで登場。私は日本のロック・レジェンドに敬意を表し、5~6曲聴いてから移動しました。
フジロックは森や林のなかにいくつものステージが配置されています。移動は、歩く以外にありません。
場内には川が流れていて、水遊びも楽しいです。ずっとここに座って、ひたすら水のせせらぎを聴いているだけの人もいます。
森の中に設置されたボードウォーク。私にとってフジロックといえば、まず思い浮かぶのはこのボードウォークです。晴れでも雨でも、昼でも夜でも、独特の雰囲気があって好き。
ホワイトステージでは、KOTORIが演奏中でした。越谷市出身の日本人3人組ですが、通りすがりに1曲だけ聴いて移動。そして早くもお腹が空いてきたので、おやつを探しました。すると…
フィールド・オブ・ヘブンに「LIEN BAKERIES」というパン屋さんがありました。私はびっくり。事前にフジロックのサイトを見たら、大好きだったパン屋さん「ルヴァン」の名前が消えていたんです。「フジにルヴァンさんが無いなんて」と大ショックでした。
でもこのお店の構えを見て、私は「え?」と思いました。だって、私の覚えているルヴァンさんは…
画像はお借りしましたが、お店が出ている場所も、外観の雰囲気も、そして並んでいる品物の感じもおんなじなんです。
私はまさかと思って、スタッフのお姉さんに「あのう、ここは『元ルヴァン』さんなんですか?」と訊いてみました。すると彼女は少し表情を曇らせて「ええ、ルヴァンにいたスタッフでやっているんですけど…」という答え。
私は「あ、これはあまり追及しないほうが良いな」と察して「そうなんですか!フジへ来ると必ず寄っていたので、また食べられて嬉しいです」と答えました。彼女は嬉しそうな笑顔を返してくれました。
フジに来てこれを食べなかった年はない、バター&はちみつ。通称「バタハチ」。600円。私の記憶の中の味とは微妙に違いましたが、でも美味しかった。バタハチを食べるためだけに、またフジへ来てもいいな、と少し思いました。
おやつを食べてからGypsy Avalonへ移動。ここではUpenda and friends plus Mr.Sunilが演奏中でした。ネパールのバンド。Mr.Sunilが吹くフルートのヒョロヒョロ~という音と、バックのいろんな打楽器のポワ~ン、ドヨ~ンという音がマッチして、いわゆる「インネパ系」の異空間が出来上がっていました。
実にいい感じ。頭を垂れて目をつぶって聴いていると「いま、自分はどこにいるんだ?」という気持ちになります。少し危ない(笑)。3~4曲聴いて移動。
FIELD OF HEAVENのステージではCHAPPOの演奏中でした。日本人二人組のユニットとサポートメンバー。うーん、どんな感じの音楽だったか、まったく思い出せません
すぐに隣のオレンジカフェへ移動。
ORANGE ECHOという、フジロックでいちばん奥にある小さなステージでは、クマイルズの演奏が始まるところでした。音が出はじめると、どんどんお客さんがステージ前に集まって来ます。私もはじめは遠くから見ていましたが、だんだんと近くに。
クマイルズというバンドは、聴いていると、メロディとかリズムとか、そしてメンバーのビジュアルも明らかにアジア系です。とてもノリが良い。サザンの『気分次第で責めないで』とか欧陽菲菲の『雨の御堂筋』っぽい曲を、激しいビートでガンガン演奏する感じ。ノレます。踊れます!
ボーカルはクネクネした身体の動きがオネエっぽくて面白い男性と、ふくよかな体つきの女性の二人。私はてっきり、ベトナムかカンボジアあたりのバンドが来日してるんだなと思いました。でもフジロックのサイトで急いで調べたら、日本人によるバンドで、「カンボジアのダンスミュージックを演奏するお祭りバンド」だとか。
いやぁ、このバンドには心を奪われました。楽しい!自然に身体が動いてしまいます。EDM的なダンスミュージックで踊らされるのとは違って、なんか、日本人の魂の深いところを刺激されるような感じ。たった40分間の短い演奏でしたが、全曲、最後まで楽しみました。
カンボジアの曲を演奏することもあってか、お客さんの中には髪にスカーフを巻いたムスリム系のように見える女性が何人もいて、めっちゃ楽しそうに踊っていました。
結果的には、一つのバンドのステージを最後まで全曲聴いたのは、今年のフジロックではこのクマイルズだけでした。フジの楽しさはこんなふうに、名前を聴いたこともなくて存在も知らなかったバンドにたまたま出会って、深く魅了されることなんです。
まったく偶然の幸運。今回もそういう出逢いがあって良かった。こういうことがあるから、フジはやめられないんですよね~。
クマイルズで幸せな気持ちになったらお腹がすいたので、おやつその2はフィリピン屋台へ。ポークバーベキューとロンガニーサ(フィリピンソーセージ)。どちらも500円。写真は失敗したので看板をご覧ください。美味しかった。
FIELD OF HEAVENに行ってみると、奇妙礼太郎バンドの出番でした。知名度のあるバンドだけに、客席は満杯。でも残念ながら私の心にはあまり響かなかったので、すぐに移動してしまいました。そういえば、松田聖子の曲をやってましたっけ。『Sweet Memories』だったかな?
Gypsy Avalonへ行ってみるとTAKUTO AND NEKKOYA BANDが演奏中。メンバーは全員が奄美大島出身・在住だそうです。いかにも南国っぽい陽気なノリで、客席は盛り上がっていました。…が、私はイマイチ波長が合わず、1曲だけで移動。
うーん。さっきのクマイルズはあんなに楽しめたのにな。この辺が音楽の難しい/面白いところです。
アバロンとホワイトの間の森では、こんなふうに↑木陰でチル(くつろぐ)することが出来ます。
ここにいると、下のホワイトステージからの音も聴こえてくるし、上のアバロンからの音も聴こえてきます。フードエリアも近いし、あくせく歩き回らずにここでのんびり過ごす人も多いです。
アバロンから坂を下りてホワイトステージまで来てみると、Yo-Seaが歌っていました。韓国のシンガーかなと思ったら沖縄の人なんですね。かなりの人気だそうですが、ご存じでしたか?通りすがりに1曲だけ聴いて移動。
そしてやっと昼ごはんにしました。事前にフジのサイトで、フードエリアに「弘明寺食堂」というお店の名前を見てびっくり。弘明寺(ぐみょうじ)って、私が生まれて育った町の名前じゃないですか。
料理をオーダーしてから、店のお姉さんに「横浜市南区の弘明寺となにか関係があるんですか?」と尋ねてみたら「弘明寺にお店があるんです!」そう聞いた私は「へぇ!私、弘明寺で生まれて育ったんですよ」するとお姉さんは「えー!」…この続きはまた。
ともかく、まさかフジロックの現地で私の故郷の地名に接するとは驚きでした。
弘明寺食堂で食べたチキンオーバーライス。1,500円。サフランライスと鶏肉とピクルスとヨーグルトと…美味しい。
ホワイトまで来たので、グリーンはどうなっているかなと思って来てみました。出演していたのはLOYLE CARNERという人。印象に残ってないけど、ラッパーだったかな?
ここでいったんゲートを出て、場外エリアにあるグッズ売り場に行ってみました。「フジロック手ぬぐい」が欲しかったんですけど売り切れ。初日なのに!まぁ仕方ない。別のものは買ってあったので大丈夫です。
それにしても、会場のいちばん奥のORANGE ECHOからここまで、数kmはあるんですよ。そこを歩いて来たのに売り切れとは…まぁ、それもまたフジロック。明日の土曜日に出演する藤井風さんのグッズなんか、どんだけ売れるんだろうと思ってしまった。
またテクテクあるいてFIELD OF HEAVENまで戻りました。演奏していたのはALTIN GÜNというバンド。トルコ民謡とサイケデリック・ロックの融合だそうですが、あまり私の心は動きませんでした。うたい文句だけ聴くと、いかにも私が好きになりそうなジャンルなんですけどね。残念。2曲ぐらい聴いて移動。
そして、私にとってはこの日唯一の「お目当て」のアーティストがORANGE ECHOに出演するので、楽しみな気持ちで移動しました。
ブラジル出身のギタリスト、Mateus Asatoです。ジョン・メイヤー(という有名なロック・ギタリスト)が絶賛してるそうなので、ギターが大好きな私としてはとても期待していました。
ストラトを何本も持ち替えて演奏します。バックはサイドギター、ベース、キーボード、ドラム。
小さなステージのわりにたくさんのお客さんが集まりました。聴いていて私が思ったのは…「耳ざわりの良いジェフ・ベック」という感じ。とにかく心地よい音です。が、私にはそこが物足らなかったなぁ。イージーリスニングじゃないんだから。
ここでちょっと甘いものが欲しくなりました。アルゼンチン料理の屋台があったので…
クレリット(白ワインとソーダに、パイナップル、リンゴ、オレンジの甘みが漂うドリンク)と、アルファホール(マイセナ生地のクッキーに濃厚なドゥルセ・デ・レチェ(って何?
)をサンドしてココナツをまぶした、アルゼンチンの伝統的なお菓子)。クレリット700円。アルファホール400円。美味しい。
売り場にいたお姉さんがアルゼンチンの人っぽかったので「サッカー、惜しかったですね!」と声をかけたら「そうなの~!」と悲しそうな表情に。もう少しサッカー談義、すれば良かったかな。
続いて、同じORANGE ECHOで井上園子(BAND SET)。茅ヶ崎の人なのかな?茅ヶ崎FMというラジオ局で番組を持っているそうです。
ロックというより、高校のフォークソング部という感じでした。いちおう最後まで聴いたかなぁ。
井上園子さんのステージ終了が19時過ぎ。一気に夕闇に包まれて行くなか、FIELD OF HEAVENへ移動。オレンジとヘブンは隣同士なので、移動が楽なんですよね。
ヘブンでの演奏はANTIBALAS。NYを拠点とするアフロビート・ファンク・バンドだそうです。そう聞くと「わー、苦手なジャンルだなっ」と思ってしまったのですが、始まってみると良い!むしろ「アシッド・ジャズ」とか言ってくれたら素直に楽しめるのにと思いました。
なにしろ演奏が上手い!1曲目から、7分の5拍子だか13分の9拍子だか分かりませんけど、変拍子の嵐。でも素直に楽しめるんです。「これも意外なめっけもの」と思いながら聴いていましたが、あっという間に演奏終了。
「えっ、もう終わり?」と思ったら、どうやら私は半分ぐらい眠っていたようでした
あんな小さな折り畳み椅子の上でよく眠れたなあと感心してしまった。
30分近くも眠ったらしく、なんか頭がスッキリしました。ヘブンを出て坂を登り、アバロンのフードエリアを歩いていたら「サバサンド」のお店を発見。
「えっ、ここにも?」と思いましたが、昨日の夜に食べたサバサンドとは別のお店のようです。値段も1,300円する。興味はあったけど、他のものが食べたくてスルーしました。
そして、またまたORANGE ECHOへ。有名なバンド/アーティストはグリーンステージやホワイトステージに出るんですけど、私は特にお目当てでない限りは行きません。ヘブンやオレンジのような「最深部」のステージで、名前も知らない人のステージを見るほうが多いです。さっき書いたような「偶然の幸せな出逢い」を求める気持ちが強いので。
この日もまたまたORANGE ECHOでBLACK Boboiの演奏。女性3人組という所に興味があって聴いてみました。いわゆるアンビエント、今ふうに言うと「ドローン・ミュージック」というやつでしょうか。期待していたわりに、2曲ぐらい聴いて「ああ、もういいかな」と思って移動。
隣のFIELD OF HEAVENではボストン出身のファンクバンドLETTUCEが演奏していました。これってジャズじゃん! さっきのANTIBALASに続いて、金曜日のヘブンの最後にボーカル無しのジャズバンドを2つ続けるなんて、かなりチャレンジングだなと思いました。
それにしてもロックの世界では「ジャズ」という言葉を使いたがらないのでしょうか。ジャズっぽいんだけど伝統的なジャズではない音楽は「ファンク」と呼ぶのかな?
私には同じジャズ/ファンクでも、さっき聴いたANTIBALASのほうが気持ち良かったです。変拍子満載の変態感が良かった。眠らないでちゃんと聴くんでしたね![]()
そんなわけでLETTUCEは1曲聴いただけで移動。この日のトリが出演しているグリーンステージへ向かうことにしました。時刻は、もう22時近くです。
グリーンステージへ向かうには、ホワイトステージの横を通ることになります。ホワイトではASIAN KUNG-FU GENERATION、アジカンが演奏中。たくさんの人で混みあっていました。さすがにホワイトのトリを務めるだけあって、集客力がすごい。
私は昔からゴッチさんの考え方や言うこと、やることには共感するんですけど、音楽的にはあまり相性が合わないので残念です。通りすがりに1曲聴いただけでグリーンへ向かいました。
グリーンステージではTHExxが演奏中。ロンドン出身の3人組。ビッグネームですから、私も名前はよく知っていましたが、聴いたことはありませんでした。
私は勝手な思い込みで、アンダーワールドやケミカル・ブラザースみたいな(たとえが古いですね
)ダンスミュージックなんだろうと思っていました。でも聴いてみたら、全然違う。なんかものすごくダークな雰囲気で、曲の中に無音な瞬間が多いし。意外でした。でもこれが、今の世界を包む空気感を表す音なんですかねぇ。そう思えば少し納得かな。
THExxは3曲ぐらい聴いて移動しました。「ビッグなバンドなのに3曲しか聴かないなんてもったいない!」と言われるかもしれませんが、まぁ、その辺はね、音楽はコスパではないから。
時刻はもう23時近くです。ここでやっと晩ご飯。麺類が食べたくなったので、オアシスエリアのこちらへ。
シンガポールラクサというもの。麺はフォーです。それほど辛くなくて、ときどきパクチーの香りがふわっと…1,200円。美味しい。
ちなみに飲食ブースが並ぶオアシスエリアは、この日いちばんの(おそらく)大混雑でした。毎年そうです。グリーンステージとホワイトステージのトリの出番が終わったあとですから、両方とも大物アーティストなのでお客さんが多い。
この日で言えばホワイトのアジカンとグリーンのTHExx。アジカン上がりのお客さんとTHExx上がりのお客さんがお腹を空かせてオアシスエリアになだれこんで来るのですから、混雑の極み。どのブースにも長い行列が出来ます。私はそれが容易に想像できたので、早めに食べ物を買って早めに良い位置をキープ。楽に過ごすことが出来ました。この辺が年の功ですね。
夜食で元気を回復したので、オアシスエリアのすぐ横にあるRED MARQEEへ。
レッドマーキーはこのように↑フジで唯一、屋根があるステージです。でも壁はなくて吹き抜け。ここでは深夜になると次々にDJが登場して、交替でいろんなジャンルの音楽を朝まで延々とプレイします。DJ=ディスクジョッキーと言っても、リスナーからのハガキを読んだり、おしゃべりの合間に曲をかけたりするような人ではないです(笑)
私はテントには入らず、外に椅子を置いて腰かけて聴いていました。すでに日付が変わって土曜になっています。午前0時30分から午前2時までTORO Y MOI(トロ・イ・モワ)の出番。この人はソングライターと同時にグラフィックデザイナーとしても活躍しているので、私もなんとなく名前だけは知っていました。
曲を聴いていると、バッキバキに踊れるダンスミュージックではなく、身体の奥にゆっくり沁みこんで行って心をほぐすような感じ。「こういう音楽ってなんて言うんだっけ」と思って調べたら、今は「チルウェイブ」と言うんですね。そういえば聞いたことがある。
1時間半もある長いステージでしたが、意外に飽きずにずっと聴いてしまいました。恐るべしチルウェイブ。
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そして午前2時過ぎ。楽しみにしていたTHE PALACE OF WONDERへ向かいます。ここは入場ゲートの外にあって、オープンは夜の23時ごろ。ゲートの外なので、チケットが無くても誰でも楽しめるエリアですが、実はフジロックの中でもいちばんディープな場所。
私もこういうエリアがあると気づくまで、フジに行くようになってから数年、かかりました。
ROOKIE A GOGOという小さなステージでは「ルーキー」というとおり、まだ本格デビュー前の若手バンド/アーティストが登場します。ここに出演するための厳しいオーディションを勝ち抜いた人ばかりなので、聴いていると「おおっ!」と驚かされる演奏に出会うこともあります。
ワンステージ30分で、一晩に5組ぐらいが登場。上の写真は砂の壁という神戸出身の4人組。
こちらはTIVEという大阪出身のハードコアバンド…のリハーサル風景。
ここから先は、パレスオブワンダーの写真だけ並べますので、雰囲気を想像してください。時刻は土曜日の午前2時半から3時ごろです。
ここは↑DJやバンドが演奏して、フロアでガンガン踊れるCRYSTAL PALACE。欧米系外国人の方が大量に押し寄せるので、六本木や西麻布のクラブに負けないくらい盛り上がります。特にフジ最終日の日曜日の深夜は、私も経験しましたが、はっきり言って異常な世界。
かつては相当に危ない雰囲気の場所でしたけれど、いまではかなり管理されて、まぁまぁ誰でも入れる場所になりました。六本木ヒルズや東京ミッドタウンが出来る前と後で、六本木の街の雰囲気が変わったのに似ていると思います。
パレス・オブ・ワンダーの名物は深夜のサーカス。よく探してくるなあと思うほど、毎年いろんなチームが世界じゅうから呼ばれ、ハイレベルの芸を見せてくれます。
一回のショーが30分ほどで、ひと晩に3回ほどの出演。今年は「サクラサーカス」という一団が登場し、このように↑10人ほどのブラザーたちが高度なアクロバットを演じました。面白かったのは、一つの技が決まるごとに全員で短いダンスを見せてくれるのでした。なんか「ジャクソン5」みたいで愉快だった。
また、このチームとは別に、身体じゅうの関節を自由に外せる、ちょっと気持ち悪い芸を見せる人や、セクシーな衣装でリングにぶら下がってくるくる回ってみせる女性もいて、30分があっという間でした。
このパレス・オブ・ワンダー。夜11頃から朝の5時までやっています。昼間はいろんなステージで音楽を楽しんで、あちこち歩いて疲れたあげくにここへ来て、さらにアルコールも入ったりして、頭も身体も朦朧としたボーっとした状態でこの場所を楽しむのが本道かもしれません。
私の親友が「ディズニーのエレクトリカルパレードも同じ。素面(シラフ)で、正常な神経であれを見てはいけない」と言ったことがあって、私はとても納得しました。
午前3時過ぎ。大満足して、会場から出る前に何かもう一つ食べたくなって…
長岡ポーク串。800円。思い残すことなく会場を後にして、駐車場までヨロヨロと歩きました。
やっぱり来て良かった!の思いで、真夜中のⅤサイン。(inspired by 采田明子さん
) 手に何か巻き付いているのはリストバンドです。
午前4時ごろ駐車場に戻ってお風呂に入り、眠ったのが午前5時。苗場の空は既にうっすら明るくなっていました。
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昼ごろまで眠っていたかったのに、なぜか土曜日の午前8時ごろには目が覚めてしまいました。3時間しか眠っていないけれど、周りは明るいし、二度寝する気にはなれません。とりあえず着替えて、あたりをぶらぶら歩いてみることにしました。
晴れたかと思うとパラパラっと降ってきたり。いかにもフジロックらしい天気です。
フジに来るたびに思いますが、遠くからクルマを走らせて来る方が多くて感動します。京都や神戸、なにわナンバーなんか珍しくない。徳島とか熊本なんて「海外」ですからね。海を越えて苗場までやってくる情熱、本当に素晴らしい。私は一度だけ、横浜ー福岡をクルマで往復したことがありますから、その距離感、想像が出来ます。
特にこの中では徳島ナンバーの方。失礼ですけど軽ですよ。軽自動車で四国・徳島から大阪・名古屋・東京を抜けて新潟県の苗場まで。すごいなぁ。尊敬しかありません。
もう20年ちかくお世話になっている、駐車場のフクダヤさんのおじさん、おばさんと記念写真を撮ってもらいました。初めてです。いやぁ、この写真を撮れただけでも、行った価値があるというものです。
前にも書きましたが、フクダヤさんはかつてスキー客向けのロッジでした。その後のテニスブームで持っていた土地を切り拓いてテニスコートに。今はそのテニスコートがフジロックの客向けの駐車場になっています。宿泊はもう止めたとのこと。
今年あらためて思ったことがあります。私は田舎がないので、お盆や年末年始に「帰省する」ということがないんです。結婚しなかったから、奥さんの実家に帰ることもない。子どもがいませんから、田舎の両親に孫の顔を見せに帰ることも無い人生でした。
そういう私にとっては、フジロックが帰省であり、里帰りなのかなと思ったんです。夏休みの時期にクルマを走らせて自然の豊かな場所に行き、懐かしい人に会ってお土産を渡す。私はフクダヤさんには毎回、崎陽軒のシウマイ・ありあけのハーバー・豊島屋の鳩サブレという「横浜・鎌倉セット」をお届けしています。これって、もうまるっきり帰省ですよね。行くたびにお子さんやお孫さんも大きくなって駐車場の仕事を手伝っているし。
そんなふうで、フジロックは私にとっては単なるロックフェスを超えた意味もあるんだなぁと、ふと感じたのでした。帰り際にフクダヤのおばさんにもそのようにお話しましたが、分かってもらえたかな?
駐車場からクルマを出すとき「じゃぁまた!」「元気で!」とフクダヤの皆さんと互いに声をかけあい、苗場を後にしました。そして国道17号線を北上。越後湯沢の駅を目指しました。
近年、フジロックの帰りにはここに寄ることに決めています。越後湯沢駅シャトルバス乗り場の真ん前の「菊新」さん。
もりそば900円+大盛り250円。舞茸天ぷら1,200円。
これこれ。舞茸の天ぷらが大好きなんです。ひところはフジロックの帰りには関越道を渋川伊香保で降りて伊香保温泉でお風呂に入って、名物の「水沢うどん」に舞茸の天ぷらを付けてもらっていましたが、天ぷらのクオリティが断然違う気がする。
このあと、越後湯沢駅構内にある広大な物販エリア「がんぎ市場」でお土産を買いました。そして帰りがけに…
通路にある売店で「五平餅」500円。やっぱりフジロックに来たらこれを食べずには帰れません。フジの現場で食べそこなったので、ここで食べられて良かったです。
フジロックはチケットの代わりにリストバンドを付けます。日によって色が違う。いちばん尊敬されるのは、3日間すべて入場できる「黒」のリストバンド。私も黒のリストバンドを付けた時期が何年かありましたが、もう過去のことですねぇ。
リストバンドはいちど装着すると外せません。外すには「切る」しかない。早く退場した人が、これから入場する人に譲ったりできないようにです。なので家に帰ってハサミでリストバンドを切ると「ああ、今年もフジが終わったな」という気持ちになります。
事故なく無事に帰れて良かったです。前回の記事に書いたように、「いつまでもずっと」というわけには行きませんが、「無理なく行けるうちは行く」ぐらいの気持ちでいようと思います。フクダヤのおじさんおばさんが頑張っているうちは、私も元気でいなくては。そう思えたのが、今年のフジロックの大きな大きな収穫でした。
ここまでお付き合いくださり、感謝申し上げます。







































































