先生は50代半ばくらいだろうか。
と、先生も認知症の「に」の字も言わない。
歩き方や足のことを見る前に先生はあーちゃんの手を触ったり、動かしたりして観察している。
それから先生は「手をこういう形にしてください」といって自分の手で例えば影絵の狐の形とか、色々な形に指を動かした。
あーちゃんがそれを真似する。
指の動きがぎこちなくて、先生の真似がちゃんとできないこともある。
先生の診察を見ていて、病院のホームページに載っていた記載と同じ事があーちゃんに起こっているのに気づいた。
片手ずつ先生の真似をしているのだが、その時に自分の膝の上に手のひらを上にして置いてあるだけの手が勝手に大きく動くのだ。
これは鏡像運動といい、普通はない反射らしい。
と、なーにゃんが呟くと、先生は大きくうなづいて「普通は出ないんですよ」と言った。
それから、あーちゃんの歩行を見る。
真っ直ぐ歩かせたり、方向転換させたり、背中を押したり引いたりして反射を見たり。
これは記録としてビデオで撮影していた。(もちろんこちらの了承を得てから)
この日、調子も良かったしヒールの低い靴をはいていたあーちゃんはいつもよりスタスタと軽快に歩いているようには見えた…。
が、先生はこちらを向いてあーちゃんに聞こえないように小さな声で、
とおっしゃった。
…ああ!だから、なんかギクシャクしているんだ!そんな当たり前のことに気づかなかった!
足元ばかり気になってたけど、あーちゃんは歩く時、自然に皆んなやるはずの手振りをしていないんだ。
そして、あーちゃんをもう一度座らせると今度は長谷川式スケールテストを始めた。
1年半前にこのテストを受けた時は、目の前で見る事は出来なかったので、とても興味深かった。
つづく。
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