ゼラチン・寒天・アガーの特徴と使い分け | 型にはまったお菓子なお茶の時間

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主に日々のお茶のお供を記録しているブログです。
レシピの配合はあくまでも「個人的な作りやすさ」と「私好みの味に合わせたもの」になっていますので、レシピそのものよりも、作業する際の理由やポイント自体がお役に立てましたら嬉しく思います!

ゼラチン・寒天・アガーで作れるものと言えば、まず思い浮かぶのはゼリーですが、作れるお菓子はそれだけではありません。
最近いただくメッセージやブログ内の検索ワードに、それぞれの種類や向くお菓子についてのご質問が続いたので、今回はゲル化剤の種類やそれぞれの特徴についてまとめてみました。

同じゲル化剤と言っても、それぞれに異なる特徴や使い方があるので長くなってしまいまとめ方に迷ったのですが、今後、もしよりわかりやすい文章や配置を思いついたら随時書き換えていきたいと思います。
参考になりそうな部分だけ拾って読んでいただけますとありがたいです。

材料や生地の作り方に関してこれまでに書いた記事はこちらもどうぞ。

 





↑寒天やアガーを使った和菓子やゼリー類。はっきり形を出すことができます。


↑ゼラチンを使ったゼリーやムースなど。泡を固められる性質のおかげで、口どけの良いムースやマシュマロはもちろん、子供ビールの泡もできちゃいます。


【原料・食感・ゼリーを作った場合の透明感】

《ゼラチン》
 牛や豚の骨や皮などに含まれる、コラーゲン(タンパク質)が主原料の動物性ゲル化剤。
 水でふやかして溶かしたものを、固めたい材料に加えて使います。
 (一部ふやかす必要がないものもあります)
 ほかのゲル化剤と比べて溶かすための水分量が少なくて良く、混ぜるものの風味を邪魔しません。
 ゼリーにした場合は、弾力性と粘性に富み、透明感もあり、ぷるんとした食感に仕上がります。

◆ゼラチン使用のポイント
・粉ゼラチンをふやかす際、ゼラチンに水を加えると、全体に水分が行き渡らずに後でうまく溶かせない場合があるので、必ず『水にゼラチンを入れる』順番を守ること

・加熱しすぎると固まる力が弱まるため、沸騰させないようにする

・生のパイナップルやキウイなどにはタンパク質分解酵素が含まれるため、そのような成分を含む果物を使用する場合は、加熱して酵素を分解するか、缶詰を使用する

・性質状、冷蔵時間が長いとムースなどは固くなりやすく、常温では溶けてくるため(特に冷蔵庫から出したら)早めに食べる


《寒天》
 テングサなどの海藻類が主原料の、植物性ゲル化剤。
 加熱して沸騰させた後、1~2分弱火で加熱し続けてしっかりと煮溶かしてから使用します。

 ゼリーにした場合の透明度は低いのですが、ほかのゲル化剤と比べて凝固力が強く、常温で固まり、弾力はなくほろほろと崩れるような食感が特徴です。
 ノンカロリーで食物繊維を多く含むため、ダイエット(健康)食品として料理や飲み物に使われることも多くあります。

◆寒天使用のポイント
・酸(レモン果汁など)を一緒に煮立てると固まらなくなったり、固まる力が弱まるため、酸味の強いものを加えたい時は配合を考え、先に寒天液を作って火を止めてから果汁を加えるなどの工夫を


《アガー》
 海藻から抽出された、カラギーナンと呼ばれる成分が主原料のゲル化剤。
 水に加える際にはだまになりやすいので、溶けやすいように砂糖と混ぜてから水に加え、しっかり煮溶かしてから固めたいものに加えます。
 ほかのゲル化剤と比べて特に透明度が高く、美しい光沢が特徴です。

◆アガー使用のポイント
・だまにになると加熱してもうまく溶けずに固まりにくくなる場合があるので、予め砂糖と混ぜておくこと(砂糖と混ぜない場合は少量ずつ加えてしっかり混ぜながら溶かす)

・固めたいものを40度以上に温めておかないと、アガー液を加えた際に偏って固まってしまい、うまく混ざらない場合がある

・酸に弱く、特にヨーグルトや乳酸飲料と合わせると、分離して舌触りが悪くなる


【それぞれが向くお菓子・使い分け】

 ゼリーに使う場合は、”どんな食感が好みか”によるところが大きくなるのですが、ゼリー以外にも主に使われるお菓子や、向くお菓子の特徴をまとめてみました。
 使用量は、例えばゼラチンやアガーの場合は使用量を少なくしてとろとろの食感に仕上げることもありますので、あくまでも目安です。

《ゼラチン》
 10度以下で固まるので、冷やし固めるのには数時間かかりますが、体温で溶けるので他のゲル化剤と比べて一番口どけ良く仕上がります。
 ゼラチンに含まれるタンパク質による”泡を抱き込む力”も持つため、泡立てたクリームやメレンゲを固めることもでき、ムースやマシュマロなどのふわふわとした食感を出すことができます。
 また固めたいものを温める必要がないため、熱を加えると変質するものを固めたい場合に向いています。
 ゼリーを作る場合は、目安として粉ゼラチン5gを使用して250ccまでの液体を固めると型抜きすることができます。

《寒天》
 ”熱を加えることが出来る材料に加え、形をしっかり出したいお菓子”に向きます。
 羊羹や淡雪羹などの和菓子系に多く使われ、常温で溶けないので持ち運ぶこともできます。
 目安として、粉寒天2g使用で250cc前後固められます。

《アガー》
 ”熱を加えることが出来る液体”を固める場合に向いています。
 主に”コンビニやスーパーで販売されている、ゼリーやプリンのような食感”に仕上げたい場合におすすめです。
 型で固めた場合、柔らかくてもゼラチンよりはっきりと形を出すことができます。
 型抜きしたい場合に固める液体の量は、アガー5g使用の場合、250~300ccが目安です。
 また、アガー液を加えた液体を凍らせると、性質が変わるため氷のように硬く凍ることがなくしゃりっとした食感になるため、アイスキャンディーやシャーベットなどの冷菓にも向いています。


【形状による違い】

アガーは粉末のもののみですが、ゼラチンと寒天には形状に種類があります。
家庭ではいずれも粉が計量しやすく扱いやすいのですが、専門店ではお菓子に合わせて使い分けられます。

《寒天》
 粉末寒天 :量を調整しやすく、扱いやすい。
 角(棒)寒天:伝統的な製法で作られており、ほかと比べて柔らかめの仕上がりに。
 糸寒天  :透明感があり、繊細な口あたり。料理にも食材として使われる

《ゼラチン》
 粉ゼラチン:量を調整しやすく、扱いやすい。
 板ゼラチン:透明感が高く保形性がある。