お節の定番の一品ですが、普段の食卓でもお茶請けや箸休めに美味しい黒豆の煮物。
豆は和風のケーキに混ぜ込んだり、和風のトッピングとして使ったり、煮汁もシロップとして使えます。
かなり長く、詳しい説明にはなっていますが、結局は煮汁に一晩浸したら落し蓋をして弱火で煮るだけなんです。
この作り方は私の生活時間にも合っているようで、寝る前に豆を浸しておいて朝から煮るか、朝浸けて置いて仕事から帰ってきたあとに煮ています。
その中で、なぜこの材料が必要なのか、この工程はどういう意味なのかと、煮豆の工程や材料においてよく感じられる疑問の理由を一緒にまとめました。
~作り方~
黒豆 正味約900g
黒豆 250g
水 1L (黒豆の4倍の重さ)
砂糖 200g (黒豆の80~100%の重さ)
しょうゆ 好みで 10cc (小さじ2・黒豆の約5%の重さ)
塩 5g (小さじ1・黒豆の2%の重さ)
重曹 2.5g (小さじ1弱・黒豆の1%の重さ)
鉄釘 入れる場合は2~3本
①鍋に黒豆以外の材料を合わせて火にかけ、煮立っていなくても砂糖が溶けたら火を止める
②黒豆は優しくよく洗ってざるに上げ、水気をよく切ってから1に浸けて6~10時間置く
→新豆ほど色素が溶け出しやすいので、色落ちが心配な場合は釘を2~3本一緒に入れても
→時間内で、新豆は短く、古いものは長く浸けるとちょうどよく戻る
→1日以上浸け過ぎると火が通りにくくなることがあるので注意
③浮いている豆(虫食い)があれば取り除いてから、浸け汁ごと鍋に移して火にかけ、煮立ったら極弱火~弱火にし、紙蓋(なければアルミホイルなど)で中蓋をした上に鍋にも少しずらした状態で蓋をして、指で潰せる程度に柔らかくなるまであくをすくいながら2時間煮含める
→沸騰させてぐらつかせると薄皮が剥けやすいので注意が必要
→色素は水溶性のため.、浸け水に溶け出しても、ここで火にかけることで甘みと一緒に豆に戻る
→中蓋は豆を煮汁から出さないため、外蓋は熱を逃さないためで、どちらもしわ対策
→外蓋はしっかり閉めると吹き零れることがあるので、必ず少しずらす
④煮汁から少しでも豆が顔を出すとしわになるため、煮汁が豆よりも少なくなってきた場合は随時差し湯をしてひたひたの状態を保つ
→冷たい水を足すとしわになるので、差し湯には煮汁と同じくらいの温度のお湯を足す
→多目に湯を入れずひたひたの状態を保つのは、お湯の量が多すぎると汁に色が抜けてしまうため
⑤豆が指で潰せる程度にやわらかくなったら火を止め、ふたをして、冷めるまでふたをあけずに味を含ませる
→火の通りが早い新豆を使った場合は、ちょうどよいやわらかさになったら豆と煮汁を分け、煮汁だけ小鍋に移して煮詰めてから再度豆と合わせても
→冷ましている途中でふたをあけるなどして少しでも薄皮に冷たい空気が入るとしわになるので注意
~古釘など鉄分を入れる理由~
黒豆に古釘を入れたり鉄の鍋で煮るのは、より仕上がりを黒く発色させるため。
アントシアニン(タンニン)色素を鉄と反応させて、色素を沈着させるためです。
もちろん釘を入れる場合は鉄でなくてはならず、ステンレスなどでは意味がありません。
また、釘やその他の鉄を入れるのが衛生的に気になる方には、薬局で食品添加物として販売されていてなす漬けなどに使われる還元鉄がおすすめ。
ただ発色のためですので、絶対に鉄分がなければ作ることができないと言うものでもないため、私は入れていません。
~重曹を入れる理由~
重曹にはアクを抜く働きがあり、またアルカリがたんぱく質を分解するので時間も早くふっくらと柔らかく煮上がる作用があります。
~発色のポイント~
上の鉄分の話の他、あまりに汁気が多いと汁のほうに色が抜けてしまうので、煮汁から豆が顔を出さない程度に随時お湯を足してひたひたの状態を保ちながら煮るのがポイント。
出来立てが黒くなくても、翌日まで煮汁に浸けておくと豆に黒色が定着します。
更に黒くさせたい場合は火入れを2~3日繰り返すと、甘みも馴染み、傷みにくくなります。
~しわにならない方法~
とにかく冷たい空気に触れさせないこと。
似ている間は煮汁から顔を出さないよう、また冷めるまで蓋を取らないこと。
~保存・期限~
煮汁ごと容器に入れて冷蔵保存4~5日。
煮汁ごと冷凍すれば1ヶ月保存可。
冷凍すれば食べる際は自然解凍。
~砂糖について~
使用する砂糖は、グラニュー糖だとさっぱり、三温糖・上白糖・きび砂糖などはコクが出て、黒糖は独特の風味がついてしまいますが発色は良くなります。
種類においてはお好みで。
よく他の煮物と同じく、数回に分けて砂糖を加える方法も見ますが、豆類は最初から加えておいても柔らかくなります。
