本日、府中市美術館に行ってきた。

 

 

「春の江戸絵画まつり 長沢蘆雪」の前期展示である。

前期の見どころは「子犬の絵の歴史と芦雪」。

 

同行者の運転で向かい、無料の「府中市臨時駐車場」に駐車した。

今後のためにメモしておくと、利用時間は午前9時から午後10時まで。

9:39に到着したところ、まだまだ空きがあった。

美術館webサイトによると54台収容らしい。

 

無事、駐車し、美術館利用証明のための用紙(美術館に押印してもらう)を受け取って、美術館並び列に入ったのが9:44。

 

けっこうな人数が並んでいるように思ったが、10時の開館とともに列が動き、10:09には館内に入り、10:14にはチケット購入、コインロッカーに荷物やコートを入れて入場。当館のコインロッカーの数は大変少ないので利用できるかどうか、少しヒヤヒヤだったのである。

 

 

***メモ***

 

長沢蘆雪 「虎図」 個人蔵

円山応挙「猛虎図」(摘水軒記念文化振興財団)

 虎を描いた師弟の作品が並べて展示。

 蘆雪の虎はこちらをくっと睨んでいる。本物の毛並みのような質感に見入ってしまう。応挙の虎は波打つ岩?の上におり、どこか遠くを見つめており、何か考えているかも…。

 

長沢蘆雪 「幽魂の図」 奈良県立美術館

 昨年2025年5月に三井記念美術館「特別展 円山応挙 革新者から巨匠へ」展で円山応挙、長沢蘆雪、山口素絢のそれぞれの「幽霊図」が並べて展示されていたことを思い出す。

 本作品の解説パネルに、蘆雪は黒目をどこに描くと怖いか工夫しているといったことが書かれていた。たしかに黒目が怖い。本当に怖い。

 

瑞岡珍牛 「達磨図」 個人蔵

 達磨が上目遣いでこちらを睨んでいる。太い線が使われており、とても魅力を感じる。

 

長沢蘆雪 「捕鯨図」 個人蔵

 左下が黒く塗られ、右上に舟に乗り、長い銛を持った褌姿の漁師が描かれている。「捕鯨図」とあるので、黒い部分は鯨なのだ。

 2023年11月の大阪中之島美術館「特別展 生誕270年 長沢芦雪」で鑑賞した「絵変わり図屏風」(六曲一隻 紙本墨画 個人蔵)の第5扇「鯨と漁船」の黒い部分も何?と思ったが図録を読んで鯨だと分かったことを思い出した。この作品は本展覧会の後期で展示される。楽しみ。

 

風外本高「虎図屛風」 個人蔵

 図録に「禅画描きの中で別格の「かわいいもの描き」が、風外本高(ふうがいほんこう)と仙厓義梵である」と書かれていた。ほう…。2人とも蘆雪と直接の関係はないが、18世紀後半から19世紀にかけての「おかしな禅画活動」の高まりの中で非常に重要な書き手であるとのことだった。

 仙厓義梵は以前から注目していたが、風外本高はその読み方を知らないほどノーチェックだった。今後は注目したい。

 

紀楳亭 「大津絵見立 忠臣蔵七段目図」 個人蔵

 紀楳亭は、与謝蕪村の弟子で大津に住んでいたそうだ。なるほど、それで「大津絵見立」なのね。何だかとっても可愛らしい福禄寿、大黒天、鬼で「忠臣蔵七段目」を演じているようだ。

 

池大雅 「月下扁舟図」 個人蔵

 私は水面に浮かんだ舟に人物が描かれている絵が好きなのだ。

 舟にいるのは櫓を持つ漕ぎ手(従者?)とその雇い主と思われる人物2人。ほのぼのとした雰囲気がとても良い。私も加わりたい気分だ。

 

長沢蘆雪 「老子図」 敦賀市立博物館

 周の国に使えていた老子が、周が衰退するのを見て、隠遁しようと国を牛に乗って去る様子が描かれていると解説パネルに書いてあった。

 老子の目線が泳いでおり、どこも見ていない感じのがっかり具合が、最近の私の気持ちにぴったり。老子に共感するなど恐れ多いが、砂粒のような私のとある仕事でがっかりしており、私も牛に乗って去りたいような気分なのだ。 思わず、恐れ多くも「分かるわあ~」と思ってしまった。

 老子が乗っている黒い牛の表現がとてもかっこいい。

 

長沢蘆雪 「雀図」 個人蔵

 3羽の雀が描かれている。昨日、太田記念美術館で「表装 ー肉筆浮世絵を彩る」展を訪れたせいか、表装が気になる。

 こちらの表装が大変素敵なのである。中廻しが華やかな大ぶりの花模様の更紗(か?)で、一文字がチロリアンテープのような裂が使われており、個性的。

 

長沢蘆雪 「桜花鳥虫図」 個人蔵

 枝垂桜の下に2羽の雀、アゲハチョウが飛んでおり、黄や白の小さな蝶も飛んでいる。とても美しい絵である。

 描かれている雀がとても端正で、ほう…と見入ってしまった。

 

長沢蘆雪 「人物鳥獣画巻」 京都国立博物館

 子犬と猿と烏が描かれている場面が展示。

 この子犬たちが大変可愛い。同行者は後ろ姿の白い子犬が気に入ったようである。

 私は烏の表情が何となくNHK「チコちゃんに叱られる!」の「キョエちゃん」に似ているような気がした…。

 図録を見ると、他の場面も素敵。全場面見てみたい。

 

長沢蘆雪 「枯木狗子図」 個人蔵

 赤く色づいた数枚の葉が残る木の下で寄り添う2匹の子犬の後ろ姿が描かれている。

 こちらの表装に大変惹かれた。

 中廻しが、金色の流水の文様(観世水?)が描かれた紺色の裂で、一文字が金色でウサギ?動物が織りで描かれている裂が使われており、とても素敵なのだ。

 

長沢蘆雪 「十二支図」 摘水軒記念文化振興財団

 十二支が描かれており、他の動物は成獣が凛々しく描かれているが、犬だけ子ども、つまり子犬で、しかもユルい。たまらなく可愛い。

 

 府中市美術館の解説パネルは大変分かりやすく、作品を見て解説を読んで、そして、また作品を見て、また解説を読んで…と充実した鑑賞ができた。

 時間をかけてじっくり鑑賞したところで、お楽しみの「体験コーナー」である。

 

こんな見本が用意されている、なぞり書きの体験コーナー。

 

 

トレーシングペーパーを見本に重ねて、マスキングテープで固定したところ。

 

 

丁寧になぞったつもりが…なんかズレている。

 

 

蘆雪の「魚」印が押せる!

 

 

左が同行者、右が私の作品である。楽しい!!

 

カードを作るコーナー。

 

 

子犬たちのスタンプは成功したが、蘆雪の印は半分押せていなかった…。

 

 

この穴を開ける位置がポイント。好きな犬の場所を狙って開けるのだ。

 

こちらは実物大?

 

 

後期展示の「朝顔に蛙図襖」(和歌山県田辺市・高山寺蔵)の線を筆でなぞって蘆雪の気分を味わうコーナー。

 

 

後期展示も楽しみ。この蛙の実物を見たい!

 

 

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12:54に、カフェ「府中乃森珈琲店」へ。

機械で入店待ちを申し込む。屋外席はなし店内席のみ希望で申し込み、11組待ち。

 

来ていない人は飛ばして(戻った段階で案内されるシステムっぽいが不明)すんなりと13時過ぎに入店し、蘆雪展の特別メニューをお願いした。

 

焼き鯖寿司のプレート

 

うまく撮影できなかったが、これは美味しかった。

焼き鯖に生姜の甘酢浸けと大葉が入って、とてもフレッシュな感じ。

 

蘆雪の甘味 わんプレート

 

オプションの蘆雪犬のチョコは午前中で売り切れたそうだ。

しかし、どれも美味しい!

 

その後、特設ショップへ。

 

 

周囲に蘆雪の絵が…。

 

この後ろ姿の子犬が同行者のお気に入り。

 

話題の「引きずられ犬」

 

この3匹も可愛い!

 

後期展示の無量寺の虎

 

ショップには直ぐには入れたが、レジ待ち列は長い…が30分くらいで会計できた。

図録と「引きずられ犬」のB5クリアファイルを購入。

 

 

この段階で15時くらい。チケット待ち列はなく、直ぐに入館できる状態だった。

 

 

かれこれ5時間ほど美術館で過ごしたことになる。

 

 

実は、前期展示にもう一度来る予定である。

何度でも来たいかも。