読了。

引き続き「螺旋プロジェクト」の1冊。

明治時代の瀬戸内海が主な舞台。

 

蒼色の大地  (著)薬丸岳

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1,870円
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既読の昭和後期の『シーソーモンスター』、平成の『死にがいを求めて生きているの』、近未来の『スピンモンスター』は、「ふたつの一族が対立する歴史を描いた競作」ではあるものの、個人と個人の対立であったりして、戦争や大がかりな武器を使っての争いは描かれていなかったが、本作品では、軍艦まで登場し、大勢の犠牲者もでる。

 

この作品では、「ふたつの一族が対立する歴史」、つまり、蒼い目を持つ海族と、大きく尖った耳を持つ山族が過去からどのように激しく争ってきたかについても書かれており、なるほど・・・そうやって対立していたのか・・・、しかし、どうして対立するに至ったのかの原因は分からず、ずっと対立してきたら対立している?

 

海族から見た山族、山族から見た海族が否定的に語られ、「訳もなく負の感情に支配されそうなる」「近くにいると心が暴れるような不快感に苛まれる」「怒りや憎しみの感情がたぎる」などと表現されている。

 

狂信的な登場人物もいるものの、海族と山族、ともに素晴らしい人物がおり、どうしてこんなに対立しなくてはならないのだろうか・・・と思いながら読んだ。

 

既読の作品には「アイムマイマイ」というカタツムリが主人公の絵本が登場していたが、本作品には、生きているカタツムリが出てくる。

 

又、海族と山族の両方の身体的特徴を持つ中立の立場の人物も登場する。

『シーソーモンスター』と『スピンモンスター』にも存在した。

 

そういえば、『死にがいを求めて生きているの』は、対立というより、個人の生き方の追求について書かれていたような気がする。そして、中立の立場の登場人物って・・・いただろうか?