この世には「善人」と「悪人」と
もうひとつ…「どちらでもない人」
がいる。
どれほど立派な偉業を達成した人物も
戦争やテロを首謀し沢山の民衆の生命
や財産を奪った指導者も、武器が売れ
儲かると歓喜している軍事産業の連中
も、子供や孫を戦場に行かせたくない
と、逮捕されるのを覚悟でプラカード
を掲げる年老いたお母さんも、それら
をテレビやネットでまるで他人事の様
に無関心で観ていた人達も、戦争難民
となった異国の人達を救う為に私財を
使って出来うる限りの事をされた人も
気持ちがあって何かしたくても、今日
の生活を生きるのが精一杯で、誰かの
為に何も出来なかった人だっている。
人は今世や前世の中で、誰かを傷付け
また、誰かに傷付けられて生きてきた
経験の中で、それらを学びとし「糧」
に出来たか、それらを憎しみとして
「刃(やいば)」とするかによって
自身の行く先の選別を行ってきたの
かも知れない。
つまり
恨みや悲しみで善人から悪人になって
しまった人も、逆に悪人だったけれど
善人になろうとした人も、善人になれ
なかった悪人も、悪人になれなかった
善人も、そして…そのどちらでもない
という人もいるこの世の中。
例え、善人であろうが悪人であろうが
そのどちらでなくとも...
人は誰だって遅かれ早かれ、いつかは
この世を去るときが必ず訪れる。
天に召される大切な人を見送り、又
自分が見送られる時に、どれだけ感謝
してどれだけ感謝されたのか…でその
人の「人生の価値」というものが決ま
るのかも知れない。
メジャーリーガー大谷翔平選手がWBC
(ワールドベースボールクラシック)
に日本代表として参加表明をしたのは
実は…深いわけがあったと思う。
今年、二刀流への復帰を果たしたばかり
で所属球団のドジャースは来期を考慮し
日本代表への参加に事実上反対との情報
があったのだが、彼には日本代表として
の責任と、もうひとつ家族としての責任
があった。
彼は幼い頃、祖父の正幸さんがキャッチ
ボールの相手をして野球の楽しさを教え
また彼の「目標を明確にして努力する」
という姿勢やその人間性にも多大な影響
を与えてくれたのも正幸さんだった。
そんなおじいちゃん子だった大谷選手の
活躍を誰よりも喜んでいてくれたのだが
一昨年のメジャーワールドシリーズ優勝
という輝かしい功績を見ることなく…
5年前の2020年の春に天に召された。
当時、既にメジャーリーガーとして米国
にいた彼は、祖父の最期に立ち会うこと
が出来なかったことを今も後悔している
そうだ。
そんな彼も結婚し、奥様と愛娘を得る事
が出来たのだが、奥様の祖父にまだ曾孫
である愛娘に逢わせてあげられていない。
それは…高齢の身体での米国への渡航は
その負担を考えるととても難しいから。
だからこそ、大谷選手はご自身の祖父に
曾孫を抱かせてあげられなかったという
思いから…せめて奥様の御爺様には曾孫
を抱かせてあげたいと望んだから、WBC
の第一試合が東京である日本代表として
参加をしたいのだという決断があったと
考えた。
彼は、野球人としても…ひとりの人間と
してもMVPだったのだと思う。
来期の為に休んだ方が良いという考え方
もあるのも事実で、賛否両論ではあるが
そんな外野のヤジは無視すればいい。
彼の行動やその思いはきっと紛れもない
善人だと思うが、彼に聞けばきっと…
自分を善人だとは答えないと思う。
彼なら「善人になるという明確な目標に
向かって、これからも精一杯努力します」
ときっと言うはず。
御爺様の教えはいつまでも彼の心の中で
生き続けるのだろう。そんな彼は御爺様
にとって本当に自慢の孫なのだと思う。
さて
今のあなたは「善人」?「悪人」?
それとも…?
私はまだ、善人になることを諦められ
ないどちらでもない人かも知れない。
ただ、自らの人生を価値あるものに
したいのは間違いない。
だから来年も家族の為に、大切に思う
人達の為に、そして…自分自身の為に
頑張って生きようと思うねこ店主でした。
