虹になった涙【第6話】 | 【大阪・梅田】ねこ店主のひとりごと

【大阪・梅田】ねこ店主のひとりごと

ねこ店主のおばかさんでちょっと不思議なひとりごと。

 

 

学生時代の当時から、自分の自覚とは

裏腹に彼女の霊的な力は…


少しずつ強くなっていったようだ。







十数年前、彼女が彼の上京の誘いを

断ったのは…

恐らく、その十数年後に起こるであろう

この末路を少なからず予見していたから

だったのではないか?と感じた。






もし、あの時…
彼と上京していたらきっと

彼女も彼と同じ宿命を受け入れていた
のかも知れない。








その宿命を「信じたくないという思い」
「彼が望んだ夢」…そして
受け入れなければならないという思い
の間で苦しんだ時期の事。








それこそが

彼女に「生きる」という事を真摯に

考えさせた「学び」だったと感じた。












そして、十数年の時を経て、彼が

自らの死を選んだことによって
彼女の中での「永遠」を手に
入れる

こととなる。








しかし

そのことが結果的に彼女とあの世を繋げる

きっかけとなってしまったのだ。






その鍵がまさに








あの…CD-R。













彼女があの
CD-Rに入った「音源」を聴く度に

彼の遺した「刹那的な思い」と
懐かしい「記憶」が彼女の心を染め



少しずつ「この世」と「あの世」との
間を彷徨う程の「彼に対する思い」を
生み出してしまっていた。











ただ、彼女自身もこのままでは
いけないと思いここに来たのは

…いや、ここに来させたのは

 

間違いなく彼女の守護霊様。




彼女の守護霊と僕の守護霊が
話をして決めた事なのだと僕は

確信していた。




















なぜなら



そんな彼女が一番弱っている時期に
生徒の自殺が重なってしまったからだ。





普段なら自然に跳ねのける位の力は
持ち得ていた彼女がいわゆる…
「トランス状態」に近い状況と
自殺した生徒の生前「頼りたかった」
という思いが、二人を引き寄せたの

ではないかと思った。














僕は左肩に重いモノを感じながらも
まずは、そこにいる彼に逝くべき所

へ行く様に諭してみる。

大切な「慈悲」の思いを込めて。



しかし、そう簡単に上に上がれるもの

ではないのもまた現実。

 

 

 

自らの「死」や、遺した「思い」

様々な事を受入れなければならない

からだ。


そして
、自ら命を絶ったことを

後悔しているのならば、決して彼女を

巻き添えにしてはいけないという事を

一生懸命に伝える。




しばらくして…

一緒について来た彼の気配は少しづつ
薄くなっていった。














次は彼女を、トランス状態から
助け出さねばならない。







ただ、誠実で責任感が強く
人一倍思いやりのある彼女にとっては

少し辛い話になるかも知れないと思ったが









これも「この世に生きている彼女」
の為だと僕は自分に言い聞かせながら
水を少し口に含み、喉を潤し















最初の言葉を捜した。















つづく