【自分OS】“なぜか苦手な人”との関係も、あなたの“設定”の反応かもしれません | 頭で悩むより、神経系から整える。人と心がもっと愛おしくなる話

頭で悩むより、神経系から整える。人と心がもっと愛おしくなる話

人が前に進めないとき、身体と神経系では何が起きているのか?東京藝大卒・元ソニーミュージックディレクターの皆川公美子が、独自の「BMS(心身相関)」視点で人の心と感性の世界をマニアックに紐解く探求ブログです。

国家資格キャリアコンサルタント
Gallup認定ストレングスコーチ(強み専門家)
TRE®(トラウマ&テンション・リリース・エクササイズ)国際認定アドバンスプロバイダー
自我状態療法セラピスト(パーツ心理学セッション)

「エネルギーが湧かない」「もう無理かも」「がんばりすぎてしまう」を、
トラウマ・神経系・身体感覚の視点から読み解くセッションをしています。

これまでにのべ7,800名ほどの方に伴走してきました。
HSP気質や生きづらさ、また支援の仕事に携わる方など、
“頑張りすぎて疲れを自覚できない人”の声と共に歩む日々を重ねています。。

 

 

“説明できない苦手さ”が教えてくれるもの

 

支援の現場で、「なぜかこの人、苦手だな……」と感じてしまうこと。
それ自体に、罪悪感を覚えてしまう支援者は少なくありません。

 

先日のある研修で、こんなことがありました。
ハローワークの職員の方と事例検討の研修をご一緒していたとき、
ある方がクライアントの「できていなさ」ばかりを挙げつらい、ジャッジし、
支援というより“評価”に終始してしまっていたのです。

 

私はその空気に、思わずため息が出ました。

転職でつらいときに、ハローワークに行ってこの職員のような人に出会い、
相談したら、
ダメだダメだとジャッジされるような面談を受けた。。。

そんなことがあったら
立ち上がれないダメージを受けるだろうな・・・。

実際にクライアントさんが、ハローワークに行くと
落ち込んでしまって動けなくなる、という話をきいたことがあります。

 

支援とは──
クライアントの行動や状態を“正す”ことではなく、
その背後にある構造や背景を“読み解く”ことなのにね。
きっとその職員自身も、気づかぬうちに何かの“反応”に巻き込まれていたのでしょう。

 

 

 

 

また、こんな相談もありました。

ある支援者の方が「頼まれた仕事を完璧にやっても、関係が続かないことが多い」と話してくれたのです。

たしかにその方は、物腰も柔らかく、ロジカルで感じのいい印象。
研修をやったときの受講者からの評価は高く、丁寧な仕事をされていました。

 

 

──なのに、なぜか主催者や上司、目上の先生との関係が続かない。

 

詳しく聞くと、
主催者の先生(目上の方)が一生懸命言葉を選んで別の講習で受講者に伝えているときに、
突然、原典の論文を持ち出して受講者に共有してしまったり、
(→よかれと思ってでしょう・・・でも依頼主はどういう気持ちでしょう。)

そこに悪意はない。
でも、依頼主側は「自分を飛び越された気持ち」がするかもしれませんね。
 
ひとこと、論文を共有したいと思いますが
どうですか?タイミング的にいいでしょうか?とか
OKなら先生からお願いします、などあると
スムーズだったかもしれませんね。

「主催者の努力によりそう感情」が、見落とされています。

常に 論理 > 感情 という設定

だって、そのほうがみんなの前進に役にたつじゃん。
 

その結果、「そういうことするんだ・・・」という「感じ」を相手に残し、
ことさらに注意するほどではないけれど
「なんか圧倒感がある人」「なんか距離を置きたい人」になってしまっている。
その辺は大人はいちいち口にしませんよね。

それに、本人が気づけていないかもしれない。


お話しを聞いていてそんなことに思いを巡らせました。

 

論理では通じているのに、心と心の通い合いにズレが生まれてしまう。
こうした“苦手さ”や“こじれ”が起きる背景には──

実は「いまここ」ではなくて、「昔のOS」が反応している ということが少なくないです。

 

 

家族OS=「初期設定」が反応しているかもしれない

 

支援の現場で起きる、“説明できないズレ”や“こじれ”。

そこにひそむのは、たいてい「性格」や「技術不足」ではありません。


もっと根っこのところ──
あなた自身が子どもの頃から、自然に身につけてきた“初期設定”が
反応しているだけだったりするのです。

 

 

 

私たちは、誰もが「家族」という最初の集団の中で、
生き延びるために、関係を築くために、
それぞれのやり方=OS(Operating System)を学んできました。

 

 

たとえば──

  • 家の中で誰かが不機嫌になると、場を明るくしてなだめる役だった人
     

  • 感情を出すと叱られる環境で、静かに自己主張を封印してきた人
     

  • 愛されるために、「役に立つ自分」であろうとし続けた人

 

そうした“生きる知恵”は、
当時は必要だったし、だからこそあなたはここまで来られたのです。

 

 

でも今、大人になってからその反応が出ると──

  • 相手に気をつかいすぎて、疲れてしまう
     

  • 正論を伝えすぎて、場の空気がこわばる
     

  • いつのまにか「自分より相手を優先する」支援をしてしまう

  •  

それは、あなたの“性格”ではなく、
あのとき身につけた「安全を守るパターン」がまだ作動しているだけ。

 

 

 

そしてそのOSは、
あなたの神経系とセットになって動いています。

 

・安心だと感じれば、柔らかく関われる


・危険だと感じれば、シャッターを下ろしたくなる


・過去の記憶に似た雰囲気を感じたら、フリーズや過剰反応が起きる

 

これらは「意志」の問題ではなく、
神経系が、あなたを守るために最適化してきたルートです。

 

 

 

それに気づいたあと、どうすれば???

 

 

大切なのは、それを「やめる」ことではありません。
「変える」ことでもありません。

 

自分のその反応に

気づいてあげること。

それも「優しい目線で」「気づいてあげること」。

ああ。今私の過去OSが動いているなって静かに見守ってあげること。

そういう自分を「まだまだだ」と断じないこと。

不思議かもしれませんが
それだけで
あなたの神経系は

「いまここ の空気を再び感じ取れるようになっていきます」

 

 

 

なぜ支援者こそ「苦手な人」に戸惑いやすいのか?

 

支援の仕事に携わる人は、
「相手に共感する」「受け止める」「寄り添う」ことを、
自分の役割の中心に据えている人が多いですよね。

 

だからこそ、
「あの人、苦手かも…」という感覚に戸惑い、
自分を責めてしまう
ことも少なくありません。

 

 

でもですね、もしあなたがそう感じているとしたら──
それはあなたが「支援を本気で大切にしている人」だという証でもあります。

 

 

そして、もうひとつの視点があります。

それは、“苦手な相手”に出会ったとき、
自分のOSが反応しているだけかもしれない
ということ。

 

(専門用語でいう、逆転移の一例)

 

 

 

①たとえば、相手の“怒りっぽさ”や“曖昧な態度”にモヤっとするのは、
その人が悪いのではなく、
あなたの神経系が「かつての誰か」に似た空気を察知して、
自動で“警戒モード”に入っているのかもしれません。

 

 

 

②あるいは逆に、
「頼られすぎて苦しい」「距離が近すぎて疲れる」ような関係も、
あなたのOSが、“必要以上に近づこうとする”癖を持っていることから
生まれている可能性もあるのです。

 

 

 

それって、悪いこと、とジャッジする必要はないと思います。

ただ、OSが「いつものパターン」で動いているだけ。

 

そこに気づけた瞬間、
“相手を変えよう”とするのではなく、“自分の反応を観察する”という
新しい関係の入り口がひらけてきます。

 

 

支援の現場で感じる「この人、ちょっと苦手かも…」という小さなサインは、
もしかしたらあなた自身の内側を見つめる扉なのかもしれません。

 

 

苦手な人との関係こそ、“設定”に気づくチャンス

 

苦手な人は、
あなたに「わざと困らせるために存在している」わけではありません。

むしろ、
あなたの“OS”や“パターン”を映し出す、鏡のような存在と捉えるのはどうでしょうか。

 

 

たとえば──

  • 「頼りない人」が気になるのは、いつも強くいようとした自分がいるからかもしれないな
     

  • 「話を聞かない人」に苛立つのは、自分がずっと我慢してきたからかもしれないな
     

  • 「怒る人」が怖いのは、かつて怒りに晒されてきた経験があるからかもしれないな

 

 

苦手な人と出会ったときこそ、
あなたの神経系とOSが「どんな設定を持っているか」が浮かび上がってくる。

そしてそれは、設定を“書き換える”入り口でもあるのです。

支援者が自分の設定に気づいているということ。
このことこそが
クライアントが何度も相談してくれることの土台だとつくづく思います。


 

 

まとめ

 

 

「苦手な人に出会うとき」、
私たちはつい──

・自分が未熟だから
・人間ができていないから
・共感力が足りないから

そんなふうに、“自分を責めるルート”に入りがちです。



でも、もしそうではなくて、
それはあなたの中にある“過去の身体の記憶である知恵”が、今も働いているだけ”だとしたら?

そう思えたとき、
その苦手さは、“手放すべき感情”ではなくなりますね。

 


苦手な人との出会いこそ、
チャンス!鏡に出会えた!と機会を利用していきましょう♡



そして何より──
それは、あなたがもっと“やさしく、深く”
支援の現場に立てるようになるための、土台になっていきます。




では、最後に練習ドリル。
 

いま、なぜか「苦手だな」と感じている人がいたとしたら──
それはどんな“昔の空気”を思い出させてくれているでしょうか?

そして、そのときあなたの中では、
どんな“設定”が静かに作動していたのでしょう?



あなたの反応は、あなたがここまでサバイバルして生き延びてきた証です。

それをやさしく見守るところから、
支援者としての“次の深さ”がきっと始まっていきます。



今日も読んでくださって、ありがとうございます。
 

 

 



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