【支援者セルフケア】「整える」では届かない深い疲労について | 頭で悩むより、神経系から整える。人と心がもっと愛おしくなる話

頭で悩むより、神経系から整える。人と心がもっと愛おしくなる話

人が前に進めないとき、身体と神経系では何が起きているのか?東京藝大卒・元ソニーミュージックディレクターの皆川公美子が、独自の「BMS(心身相関)」視点で人の心と感性の世界をマニアックに紐解く探求ブログです。

国家資格キャリアコンサルタント
Gallup認定ストレングスコーチ(強み専門家)
TRE®(トラウマ&テンション・リリース・エクササイズ)国際認定アドバンスプロバイダー
自我状態療法セラピスト(パーツ心理学セッション)

「エネルギーが湧かない」「もう無理かも」「がんばりすぎてしまう」を、
心身の過去のサバイブ・神経系・身体感覚の視点から読み解くセッションをしています。

これまでにのべ7,800名ほどの方に伴走してきました。
HSP気質や生きづらさ、また支援の仕事に携わる方など、
“頑張りすぎて疲れを自覚できない人””やる気がでなくて困る人”の声と共に歩む日々を重ねています。。


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ふと気がつくと、何もものごとが進んでいない日ってありませんか。
やる気が湧かない朝。
ぼっとしてしまってタスクが進んでいない日。

いつものように動こうとしても、身体も心も重たい。

──そんな自分を、責めていませんか?

特に“支援する側”にいる人ほど、
「私がこんな状態でいいの?」と焦りや自己否定を感じやすいものです。

でも、もしかしたらその“動けなさ”は、
あなたの中にある回復のサインかもしれません。

というお話しを今日はしてみたいと思います。

 

 私にも、そんな時期がありました。

 

育った家庭の過緊張により、
脊柱に異変を起こして手術を受けたのが20歳のときでした。
(その当時は、まさか神経系の影響だなんて思っていませんでした。
それまで身体を鍛えていた私を見て、ドクターたちは口を揃えて
「なんでこうなったんだろう?」と不思議そうな顔をしていました。)

後にポリヴェーガル理論を学んで、
それが何年にもわたる“神経系の過緊張”によるものだったと理解できたのは、
つい数年前のことです。

 

手術前後の1年は、まさに「物理的に動けなかった」時期でした。


けれど、それ以上に深く残っているのが──
その後に訪れた「フリーズ」という形での“動けなさ”です。

 

希望の芸術大学に、二度目の受験でようやく合格したとき。


「もうこれ以上は頑張れない」
「これが最後のチャンスだ」


そう思って全力を注いだその日々のあと、
何かがぷつんと切れるように、だんだん動けなくなりました。
最後には左手の精密な動きができなくなりました。
 

すいすいと若者らしく動けたらよかったのに、
そうはいかなかったのです。

 

朝が来ても、身体が動かない。
人前では急に固まり、演奏ができなくなる。

 

同級生の前では、明るく振る舞っていました。
だから、これを同窓会で話したら、誰も信じないと思います笑。

 

 

でも、事実。


ひとりの時間には、私の中に“止まってしまった私”がいました。

 

やりがいも希望も、あったはずなのに──
ある朝、ふと“動けなくなる感覚”が訪れる。

起きるべき時間、やるべきことはわかっているのに、手が止まる。
頭はぼんやりして、考えることに霧がかかったようになる。

 

「こんなに恵まれた環境なのに、なんでよ」


「私は弱いのかな…」

 

そうやって、自分を責める声が頭の中に何度も響いていました。

でも、外では元気な“自分”を見せる努力をしていたんです。
誰にも気づかれないように。

 

 

 神経系の「フリーズモード」という視点に出会うまで

当時の私は、
それが“神経系のフリーズ反応”だったなんて、もちろん知る由もありませんでした。

「やる気がない」「甘えている」「もっと頑張らなくちゃ」
そんなふうに、自分を責め続ける日々。

 

でも──


あの頃の私は、精一杯だったんです。

 

そして、何年も経ってポリヴェーガル理論を学んだとき、
初めて腑に落ちました。

これは、“性格”や“根性”の問題じゃない。
私の神経系が、生き延びるためにそう反応していたんだ、と。

 

 

 

 

 「休む」ではなく、神経系から「健やか」に戻る

 

多くの支援者は、
疲れたり、やる気が出なかったりするとき、


「ちゃんと休もう」「整えよう」と考えます。

 

でも、それだけでは戻らないときがある。

 

 

なぜなら、
神経系が「安全ではない」と感じたまま凍結していると、
そもそも休むことさえできないから
です。

 

必要なのは、

 

頭や気合いで整えるのではなく、
神経系が健やかさを取り戻すこと。

それが、支援者にとっても必要な“根の部分”なのです。

 

あの時期、私は「何もできない」と無力感を感じていました。

 

でも、あとから振り返ると──


あの時間こそが、私の神経系が“健やかさ”を取り戻していた時間だったのです。

 

その後レコード会社で働いたり、
子育ての時期もありましたが
そういう「自分を見てあげて、自分に気づいていく」
時期を経たことが
わたしの土台を何十倍も大きくしました。
 

 

 支援者こそ、回復のプロセスを実感していることが必要

 

クライアントのことになると敏感で、
どこまでも寄り添い、つながり、支える。

そんな気持ちで毎日がんばっておられる支援者の方が
多いと思います。
 

でも、自分の内側に起きている“サイン”には、なかなか気づけない。

 

特に「動けない」「止まる」「何もできない」感覚は、
多くの支援者にとって怖いものですよね。

触れたらいけないところ。
感じたら ヤバイところ。

そんなふうに身体はストップをかけているかもしれない。

 

でも──その“止まり”の中で、
神経系は静かに回復をはじめているかもしれません。

ただ単純に「身体が止まっている」のではなくて、

神経疲労というのは
安心して身体がだらんと緩んでいるような環境のうえで回復を迎えていきます。


 

止まっている時期もあるさ!

それは神経が、回復している時期でもあります。

 

 

 

 本当にわたしの力が出てきたのは

 

静けさの中に留まることを許し、
“動けなかった自分”をもう責めるのをやめたとき、

 

少しずつ、自分の中の力が戻ってきました。

 

そのときにはじめて、
「支援の仕事は、がんばりでやるものじゃない」
ということが、身体でわかるようになってきたのです。

 

 

 

 

そこから芽吹いたセッションは、

 

・相手の話を「聞く」のではなく、「響く」ようになった


・自分の緊張がないからこそ、場に“安全”が生まれた


・支援者として、肩の力を抜いて“在れる”ようになった

 

そんなことを感じています。

 

 

 

 あなた自身の“動けなさ”にも、やさしい視点を

 

今、もしあなたが
仕事のなかで


「なんとなく進めない」


「もっと信頼される支援者になっていくのに、何をすればいいのかわからない」

「どうやってビジネスを伸ばせばいいのかわからない」

 


と感じているなら──

それは、
あなたの神経系が、“健やかさへと戻ってきている”途中かもしれません。

 

支援者である私たちこそ、
クライアントさんを癒すことに
または社会で癒しを必要としている人に向けて
漠然と
「やらなきゃ」「もっとやらなきゃ」と思っているときが
多いと思うのです。

いつも動き続けることを
無意識に「よし」としてしまいやすい
けれど、

 

ときには、「止まる」ことを選んでみるのもいいのかもしれません。

 

停滞に見えるその時間は、
あなたの“健やかさ”を取り戻す、大切なプロセスかもしれません。
 

 

支援の現場で、たくさんの人の言葉に耳を傾けてきたあなた。
今、自分自身の声には、耳を傾けられているでしょうか?

あなたの中の静けさは、何を伝えているでしょう?

動けないときこそ、
身体の奥で、神経系が静かに回復をはじめているのかもしれません。



今日もお読みくださりありがとうございます。
 

 

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