松の湯温泉「松渓館」をチェックアウトし、向かったのは長野県との県境にも近い鹿沢温泉。
手前に新鹿沢温泉の温泉街が広がるが、源泉は約4km先から引いている。
その湯元の宿に値するのが鹿沢温泉「紅葉館」である。
逆光で見にくい写真でスミマセン。
宿は明治2年に創業だが、鹿沢温泉自体の歴史は長く、鎌倉時代に遡るそうだ。
大正期に起きた火災によりこのエリアでの宿は「紅葉館」一軒になってしまった。
現在はリニューアルされ、ピカピカである。
本館5室、旧館5室の規模。
鹿沢温泉 紅葉館
小林亀蔵さんと言うのは以前の宿主とのこと。
またこの宿、誰もが知ってる「雪山賛歌」が生まれたところでもあるそうな。
案内を乞うがしばらく誰も出てこない…(後日サイトを見たら、立寄りは蕎麦処から入ってと書いてあった(^^ゞ)。
ようやく宿の息子さんだろうか、中学生ぐらいの男子が受付けてくれた。
立寄り入浴料は500円。
秘湯を守る会の会員宿でもある。
吹き抜けのロビーが山の宿らしく良い感じ。
傍らには熟した柿が活けてあった。
浴場は別棟となる。
外から見ると、ここ↓である。
湯気抜きが2つあるように、浴場は男女別に内湯が1つずつ。
露天風呂などは無い。
「雲井乃湯」と言うのは源泉名である。
詳しくは後程。
お馴染み日本温泉協会の評価はオール5。
↑とのこと。
男女とも終始貸切状態で入ることができた。
それでは浴場へ。
神々しいと表現したらよいのだろうか。
湯治の歴史の重みと湯の充実さを瞬間に見てとれる、素晴らしいの一言に尽きる浴場![]()
すでにオーバーフローの状況もご覧にいただけるであろう。
さほど広くない洗い場にはシャワーはおろか、カランもない。
壁から落ちる源泉が2本。
1本はご覧の枡に投じられ、そこから桶で汲んでかけ湯とする。
もう1本はもっと高いところから落とされる。
桶に投じられていたが、勝手に打たせ湯と解釈した。
圧はさほどでもないが、雰囲気で瞑想しながら打たれたくなる。
では再び浴槽へ。
源泉で無色透明、浴槽で僅かに白黄茶色にささ濁りの湯は、源泉名「雲井の湯(県所有)」。
自然湧出である。
源泉温度47.5度、pH6.8の、マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩温泉。
成分総計は1.48g/kg。
完全かけ流しにて使用されている。
この浴場の神々しさを醸し出す一役を担っているのが、壁。
何が描かれているのかはっきり分からないのだが、こて絵と呼ばれる漆喰のレリーフであろう。
それが源泉の成分による沈着などで得も言われぬ色合いとなり、思わず拝みたくなる存在感だ。
さて、その源泉。
僅かなアブラ臭、淡い金気臭がある。
仄かなアブラ味、淡い鉄系の味、気の抜けた炭酸のような甘味を感じた。
遊離二酸化炭素は98.8mgなので、含有量の割には感じられる。
重曹泉らしい、しっかりとしたスベスベ感がある。
炭酸水素イオンは828mg。
茶橙色の湯の花が多数舞っていた。
湯と雰囲気による感動は、ちっとも温泉ファンでないツレも同じだったようで、女湯の写真を何枚も撮ったらしい。
その中から1枚。
基本的にシンメトリーな構造だが、壁画は違うようだ。
気軽に湯治連泊できる料金ではないようなのだが、それでもこの浴場で湯治したいと思わせてくれた。
鹿沢温泉 紅葉館
群馬県吾妻郡嬬恋村田代681
0279-98-0421
立寄り入浴料 500円
<源泉:雲井の湯(県所有)>
マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩温泉(低張性・中性・高温泉)
47.5度
pH6.8
成分総計 1.48g/kg
自然湧出
源泉で無色透明・浴槽で微白黄茶色ささ濁り
微アブラ臭、淡金気臭あり
微アブラ味、淡鉄系味、甘味あり
しっかりとしたスベスベ感あり
茶橙色の湯の花多数
完全かけ流し
2016年11月入湯
※数値はH19の分析表より
























