前回の続きです(→★★)

 

イスラエルの中にあって、壁で隔てられた世界

パレスチナ自治区内のベツレヘムを訪れた際に

 

 

はじめて、本物のバンクシーの壁画を見ました。

 

 

 

壁の前に立つと、

この作品が世界中で愛される理由が、

 

少しだけ分かった気がしました。

 

 

こちらの

『花束を投げる男』(Love is in the Air)は、

バンクシーの最も有名な作品の1つです。

 

 

2003年、

パレスチナとイスラエルを分断する分離壁が

建設された時、制作されました。

 

 

 

私は、その大きさから、

バンクシーの強いメッセージを感じました。

 

 

↑大きさ比較で、並んでみました。
 

 

バンクシーのパレスチナへの関心は深く、

一度だけ訪れて終わりではありませんでした。

 


2年後の2005年にもパレスチナを訪れて、

分離壁に9つの作品を残したのです。

 

彼は、この壁について、こう語っています。

 

「この分離壁のせいで、

パレスチナは世界最大の野外刑務所になった。」と

 

 

分離壁は、

800キロメートルに及ぶ巨大なコンクリート壁で、
かつての冷戦時代のベルリンの壁のように、

断絶の象徴となっています。

 


2002年から壁を作りはじめたのはイスラエル側で、テロリスト達から自国の住民を守るという名目がありました。

 

実際、


壁が出来たことで、イスラエルの民間人を巻き込む、イスラム過激派による自爆テロや銃撃事件は、激減しました。

 

 

しかし、

 

 

その壁の位置は、

国連が定めた分離ラインより、パレスチナ側に寄っており、領土の侵攻として新たな火種となりました。

 

 

バンクシーの壁画で、

銃弾の代わりに、花束を投げている男性は、

 

壁の内側から外側へ向かって、

「武器ではなく花を届けたい」という意思を伝えているように思えました。

 

それは、

 

武力に頼らず、

対話・理解・調和の世界を、

 

壁の内側から、渇望する

声なき声に思えてなりません。

 

壁の内側と外側には、引き裂かれた家族・同胞もいます。

 

そもそも、さかのぼると、

 

イスラム教徒のアラブ人も、

ユダヤ教徒のユダヤ人も、

キリスト教徒が、神の子と信じるイエス・キリストも

 

アブラハム(紀元前2000年に生まれたとされる、預言者)を祖先とする、同じ源流の民族とされています。

 

それなのに

 

数千年もの間、争いが続き、

互いの愛する人や、大切な人たちを傷つけ合ってきた歴史は、

 

あまりにも重く、

 

私には、この問題を解決する答えなど、到底見つけることはできませんでした。

 

前回の記事の最後に、


私は「知ろうとすることを、あきらめてはいけない」と書きました。

 

パレスチナ自治区の高い壁を目にしてきた今、

その思いは、さらに強くなっています。

 

そして、

 

コネプラを学んだことも、

イスラエルの旅で感じたことも、

 

私の中では、一本の線でつながりました。

 

自分とは違う立場の人を知ろうとすること。

相手の声に、耳を傾けようとすること。

 

そして、お互いの幸せの為に、

何が出来るかを考え続けること

 

忘れずに。

目をそらさずに。

 

 

たとえ、いま答えが見つからなくても、問い続けることを、私はあきらめたくないと思うのです。

 

 

平和も、

パートナーシップも、

その小さな一歩から始まる。

 

 

そんなことに気づかせてくれた旅でした。