薬だけに頼らない生き方を学ぶ。 | プールサイドの人魚姫

プールサイドの人魚姫

うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。


プールサイドの人魚姫-くすり

 皆さまには『命のタイムリミット』で大変心配をお掛けしましたが、何とか入院を回避し自宅静養という形で順調に回復しております。

 これは多くの方々から頂いた善意のコメントやメッセージが何物にも代え難い『特効薬』だったからだと思っております。

 猫の件につきましても、数人の方々から申し出を頂き、安心して静養に専念する事が出来ました。まだ十分な回復とはいきませんが、わたしが皆さんにお返し出来る感謝の標は『ブログの更新』だと思いました。

 先日、三井記念病院に依頼しておいた『診断書』が手元に届いたのですが、傷病名が5つも付いていたので我ながら唖然としてしまいましたが、自分の病歴を振り返ってみると小学生の頃、祖母に言われた言葉を懐かしく思い出しました。

 「俊樹は身体に爆弾を抱えているのだから、絶対に無理をしてはだめだよ」。その爆弾がいつ爆発するかも知れないと言う『恐怖』を常に抱きながら、蓮華寺池のマラソン大会に出て最後まで走り切った時、池の水面を走る風を見詰めながら「このまま死んでもいい…」と、地面に蹲ってしまった事など、思い返せば『死の淵』を幾度となく経験しつつも、こうしていまだに生き永らえている。

 そうやって気付くといつの間にか『僧帽弁置換術後』『心房細動』『三尖弁閉鎖不全症』『収縮性心膜炎』『虚血性心臓病(冠動脈ステント留置後)』と病気は増える一方だった。

 病気が一つ増える度にそれに比例して増えていく薬たち。この多くの薬によってわたしの命は繋ぎ止められているのは確かだけれど、薬だけに頼っていては『Quality of Life』は得られない。

 病気は治らないかも知れないけれど、今の自分に出来る事は限られてはいないという事。患者と医者は持ちつ持たれつの関係であり、自分の病気の症例が将来の医学に少なからず貢献している筈だというプラス思考で捉えてみれば、人生に於いて無駄な病気は一つもないという結論に到達するのである。

 わたしは心臓病のお陰で『詩』に出会い、そして詩が書けるようになった。天国の地図の冒頭を飾っている『手術台に上がれば』は、まさにその記念すべき作品でもあるわけで、病気によって失ったものは数多くあるけれど、神様はその代償としてわたしに『詩』を与えてくれたのである。

 先日、太平シローさんが『難治性心室細動』が原因で急死したと言うニュースを聞き、心臓病を患っている身としては他人事ではなく、今ある自分の命の有難さを痛切に感じたものであるが、彼がもう少し医者や薬と仲良くしていれば、55歳という若さで命を落とす事もなかったのではないかと残念でならない。謹んで心よりご冥福をお祈り申し上げます。