3学期最後の日。
朝から図書館の電話が鳴った。
School Office(事務室)からだった。
「コンピュータールームで授業を
受けているYear 7(中学1年生)のクラスから、
一人、Officeの手伝いをする生徒を送ってほしい」
という依頼だった。
これは「Office Runner」と呼ばれる、Year 7の
生徒に割り当てられている仕事のひとつ。
あらかじめ担当する生徒は決められているのだが、
この日は選ばれていた生徒がお休みだったらしい。
私はそのクラスの先生に、Officeから
電話があったことを伝え、
「一人、生徒をOfficeに送ってもらえますか?」
とお願いした。
先生は教室に戻り、生徒たちに声をかけた。
「誰か、やってくれない?」
すると、生徒たちは口々に、
「NOーーー!!!」
「I don't wanna do it!」
「Last day of school is fun. I don't wanna miss it.」
と、はっきり拒否。
完全に「やりたくない」という意思表示だ。
先生も、
「Come on, guys! Any volunteer?」
と何度も声をかけていたけれど、
最後まで誰も「やります」とは言わなかった。
はっきりしているというか……なんというか。
強制することはできないので、
仕方なくOfficeに電話をした。
「Sorry, nobody wants to do it.」
すると、Officeからはあっさり、
「Oh, OK……」
と返ってきた。
……OKなの?
こういうところに、いまだにちょっと驚いてしまう。
日本だったら、「NO」とはなかなか
言えないんじゃないだろうか。
もちろん、どちらがいいとか悪いとか、
そういう話ではない。
ただ、オーストラリアの生徒たちは、
嫌なことは嫌だと、かなりはっきり言う。
「やりたくない」と思ったら、
「やりたくない」と言う。
ときどき、「そこまでハッキリ言う?」と
思ってしまうこともある。
でも、そう感じるのは、私が日本人だからなのだろうか。
「No」と言うことに慣れていない私から見ると、
オーストラリアの子どもたちのこの率直さは、
今でもなかなか興味深い。



