職場で、ある人がなんとなく
ネットリと絡んでくる。
もちろん、本人にはその自覚はない。
むしろ善意のようだ。
もちろん、悪い人ではない。
悪い人ではないのだが……。
例えば、ダンボールいっぱいの書類を
運ぼうとしていたら、
「これ運ぶの?」
と聞いてくれて、代わりに運ぼうと
申し出てくれた。
ありがたい。
実にありがたいのだが……。
私はその書類を図書館に運ぼうとしていた。
ところが、その人が運んでくれたのは、
まさに今、私が書類を取ってきたばかりの
書類保管室。
……。
結局、私はまた書類を取りに行くことになった。
うーーーん。
最初から自分で運んだほうが、はやかった。
そして、別の日。
その日の生徒の連絡事項に名前が載っていた
生徒たちは、図書館のカウンターへ来る
ことになっていた。
私は、その生徒たちにバスパスを
渡すように頼まれていた。
すると、名前の載っていた生徒たちが
続々と図書館にやってきた。
そこへ、通りかかった「ある人」が、
生徒たちを別の場所へ誘導しようとした。
どうやら、教室変更になった生徒たちだと
勘違いしたらしい。
「ちょっと待って!」
あわてて引き留め、名前を確認して、
無事にバスパスを渡した。
悪気はない。
もちろん、悪気はないのだ。
でも……
有難迷惑とは、まさにこういうことでは
ないだろうか。
この「ある人」、よく見当はずれの親切を
投げかけてくる。
そして、その親切が、なぜかネットリしている。
サラッと、
「手伝おうか?」ではなく、
「I’m trying to help.」と、必ず言ってくる。
うん。
Helpしてくれなくても大丈夫です。
むしろ……
Please stop trying to help.
そう心の中でつぶやきながら、
今日も「ありがとう」と
笑っている私なのである。




